日経はトヨタ並みの給料にすれば黒字
日経の2009年12月期決算。営業赤字72億円。 |
日本にはマスメディアの危機なんてない。あるのは社員の高すぎる給料だけだ。
日経の2009年12月決算は連結で132億円もの最終赤字に転落し、ついに日経まで、みたいな言われ方もしているが、単に人件費がバカ高いだけだ。
単体では、営業赤字72億円だった。1年前の有価証券報告書によると、単体社員数2547人(平均40歳11カ月)の平均年収が1284万円(2008年12月31日現在)。
赤字でボーナスは3割くらい減っているから2009年12月期の年収は1200万円くらいに下がっているとみられる。
社員数は変化なしとすると、社員1人あたり営業赤字は283万円。
「世界のソニー」は980万円(平均40.3歳)で、業績悪いくせにここ5年ほどでストリンガーが釣り上げてしまったので、日経はマネしちゃだめだ。ミスターニッポンの企業、トヨタ自動車の平均811万円(平均37.8歳)くらいに調整すれば、1人100万円くらいの営業利益が出る。社員2500人で、約25億円もの利益がまだ出る。
さらに、新興「勝ち組」ネットメディア企業のリーダーで売上の半分もの利益を叩き出すくせに社員が必要以上に従順すぎて給料が異様に安いままコキ使われている「ヤフー」(なんで搾取されてることに気づかないんだろう?労組つくって、ストやれって)並み(609万円=オールドメディアの半分!)に抑えられれば、1人300万もの利益を稼げることになり、約75億円の営業利益に。十分、存在価値がある。
今後は部数も広告もジリ貧間違いなしだが、競合がいないので、まずはトヨタ並みに給与を減らして、今の勢いで分社化、採用減、自然減のリストラをずっと続けて、10年後に1000人くらいの会社にできれば、かつて栄華を極めた映画会社やラジオ会社といった古いメディア産業がそうなっていったように、こじんまりとしたところに落ち着くのではないかと思う。新聞もテレビも、繊維・鉄鋼と同じような道を歩めばよいのだ。
電子新聞で2500人の1千万プレイヤーを養うのは絶対に無理だから、日経は電子新聞を頑張れば頑張るほど、赤字体質になっていく。だから、社員の幸せを考えたら、今のまんま、やる振りだけしておいて、実際には何もやらないほうがいい。日経は、紙とともに第一線の表舞台から静かに去って、忘れられていけばよいのだ。
ただ、安い給料でも「坂の上の雲」が見えるネットメディアと違って、「崖の下のドブ」を見続けねばならないオールドメディアの人たちは、ツラいに違いない。
Twitterコメント
はてなブックマークコメント
給料を下げれば、レガシーメディアでもまだ黒字だというお話。
facebookコメント
読者コメント
日本全体をそうやって給料下げればいい。中小は除いて。世界もそうなればいいんだ。グローバル化して、マネーゲームが跋扈していれば、行く先は知れているよ。
ビジネスニュースって別に日経以外にもありますからね。サンケイビジネスアイとビジネス誠、ロイター、それにこのMyNewsJapan、赤旗、朝日、産経、読売、毎日、NHKオンライン、これだけの競合がネットで先行していていることなどを冷静に考えると日経電子新聞が成功する可能性はかなり低いと言わざるを得ない。日経はこれまでの現場の声は上の人間達には届かなかったのだろうか。真剣に将来を考えていればもっと他に手段を打つ手があったはずだ。日経の内部で真剣に働いていた人達もいるだろうし、これはあまりに悲しい。新聞TV業界は今後は新規参入させずにやってきた既得権益の壁が完全に崩壊して否が応でも給与水準も適性なものになることでしょう。
4000円以上もする電子新聞は読まないですね。
記者からの追加情報