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01/29 2010
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 盛んに報道されてるappleのipadは、なかなか魅力的だ。日本の会社から、こういったワクワクさせる新製品が出てくる予兆すらないことが、日本経済の閉塞感を象徴していると感じた。日本でsonyが電子書籍にいったん参入して撤退したのは、端末がダサくて、事務的で、appleのようなワクワク感がなかったからだと思う。あのデザインと楽しそうでサクサク動く操作性を見る限り、ipadは成功するに違いない。

 となると、日本の新聞社と出版社の対応が見モノである。

■新聞はプラスサムゲームに参加せよ
 私なんか新聞記者時代は毎日6紙に目を通していたわけだけど、今では一切、紙の新聞を読まなくて平気になった。それでも、ipadで5紙(朝毎読産経日経)の紙面イメージのままに、ささっと目を通せるのなら、5紙合計で3千円くらいなら、払ってやってもいいかな、と思う。何をトップニュースとして扱っているのかで世論が誘導(形成・洗脳)され、それに逆らわない政策をマニフェストに掲げた政党が政権をとるので、物理的なゴミが増えないエコなipadなら、毎日所要1~2分はその作業に費やしてもいい。

 この場合、これまでゼロだった需要が3千円分増えるわけだから、新聞社の取り分が1紙6百円のうちの半分、3百円だとしても、3百円分が増収だ。おそらく、いま新聞を定期購読していない20代30代の若者が、今後、何らかのきっかけで突然、定期購読し始めるとは考えにくいから、新聞社にとってはチャンスだろう。

 私は、ヤフーニュースのトピックスが若者の新聞購読数を減らしている、とみている。あれほど便利に速報で見せられたら、紙なんていらねーよ、毎日投函されても捨てるの大変だし、となって当然だ。だから、朝日や日経がヤフーに配信しないのは当然の戦略だし、読売・産経・毎日はまったく頭が悪いと思う。ヤフーからいくら貰っているのか知らないが、生涯読者を減らすインパクトのほうが大きいはずだ。1人失えば年4万円、50年で200万である。

 では、ポータルと同様に、ipadへの配信もすべきでないのか。私が新聞経営者だったら、ipadへの配信は、とりあえず販売店への卸値(月2千円とか)から始めて、反応を見ながらどんどん値下げしていくだろう。月2千円でアップルに卸すなら、消費者は3千円、4千円払うことになるから、契約数はそう伸びないが、新聞社の損はありえない。

 単純に1:1で置き換わるなら新聞社の取り分は減らず、販売店がジリジリ苦しくなって廃業に追い込まれるだけ。朝日は「ASA」にかなり出資もしちゃってるから自分の首を絞めることになって販売店の統廃合に時間がかかるが、日経の場合は販売店との資本関係は基本的にないはず(毎日の販売店などに配ってもらっている併売)だから、置き換わっても困らない。プラス、新たな契約者分が増益に貢献する。

 ipadでも、紙面イメージのまま配信するようにすれば新聞広告は見られるわけで、紙面広告の価値は下がらないはずだ。つまり、ヤフー配信がゼロサムゲームなら、ipadは明らかにプラスサムのゲームで、しかも確実に計算できるから(ヤフー配信はマイナス面が見えずらいが)、参加しない理由がない。

■出版は絶望的…希望は、ブランド
 アマゾンが印税7割と言っているのは、独占販売契約を結んだ場合だろう。それは書店にも並べてもらいたい著者にとっては困る話なので、紙との併売契約になって、おそらく印税3割くらいで、appleやamazonがボロ儲けするのだと思うが、それでも私はipadでも喜んで出すだろう。流通チャネルは多いほうがいいに決まっているからだ。

 相乗効果で従来より紙が売れるということは考えにくいので、出版社の雑誌部門はともかく、書籍部門のほうは、確実に売上を減らすこと間違いなしだ。

 新聞はやりようによってはプラスサムにできるが、書籍はゼロサムゲームに突入する。新聞社は自社の正社員がコンテンツ(記事)を書いているが、出版社でコンテンツ(書籍)を書いているのは外部の著者だから、ここが決定的に違う。

 新聞記者が「オレの記事は価値が高いから新聞紙面に限らずipadにも売ることにしました」と言い出すことはできないが(サラリーマンだから当然だけど…)、書籍の筆者にはそれができるし、積極的にそうする十分な動機がある(多くの人に読んでもらいたいから書くわけだし、印税も増やしたい)。

 出版社は、自分らでipadのような魅力的な端末を開発する努力を怠ってきたのだから、もはや、どうしようもない。かなり絶望的だと思う。リストラ、身売り、合併、縮小均衡…。

 私としては、sonyや任天堂が参入して印税競争を繰り広げていただきたい。これまで一律10%で競争がなかったのがおかしい。では、出版社には何が残るのだろう。

・目利き
 これまで出版社には、新人発掘の「目利き」の機能があった。出版会議が毎月あって、そこで「我が社の出版物としていかがなものか」みたいなのが議論され、晴れて烙印を押されたものだけが、市場に流通する。だが、ipadは流通コストが安いことから参入の敷居が低くなり、市場原理が働いて、ipadからブレイクする著者も出てくるはずだ。

・ブランド
 とはいえ、どんなに売れても、どんなに儲かっても、逆に「お金で買えない価値がある」というのも世の常だ。ipadで100万部売れるのと、岩波新書で100万部売れるのでは.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。

 
04:31 01/29 2010 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(703)


01/25 2010
 どのくらい失敗するかが見ものとなっている日経の電子新聞。その概要が発表されたらしい。そこから見えるのは経営陣の「自分らだけは逃げ切りたい」という姑息な考えだ。

河内孝氏の連載によると、
 ・創刊は3月。
 ・電子版だけを契約すると月4000円。
 ・紙と両方契約すると月5300円。
 ・当初の課金はカード決済のみ。

 ウェブ版に月4千円も払う奇特な人はほとんどいないと思われるので、ここで売上が立つとは日経自身も思っていないはずだ。これを1~2千円にしてしまうと「ウェブだけでいいや」と紙の購読者(月4300円)が減って、広告収入も減ってダブルパンチだから、安く設定できない。紙→ウェブへの移行を極度に恐れていることがよく分かる。

 つまり、紙にプラスオン1000円の5300円でウェブも契約してね、ということだ。

 コスト構造が変えられない以上、つまり、社員の給料も社員数も印刷施設も全国の拠点も販売網もそのままである以上、全体の売上が下がるだけだから、それだけは絶対に避けたいわけだ。

 紙の部数を減らさなければ、経営陣は責任を追及されることもなく、数年は延命できる。だから、かなり保守的な設定にしたのである。

 社内向け資料で会社側が説明しているとおり、日経は販売店をフル活用するつもりでいる。300万部のうち宅配率が9割で約270万部くらいとみられるが、270万世帯にローラー作戦で営業させ、たとえば1件とれれば2万円、といったインセンティブを与えて、プラスオンの月1千円をとりにいく。1%が引っかかれば2万7千の契約になり、ネットだけに4千円払うレアな人(海外在住者など)も合わせれば1年以内に3~4万の契約はとれるだろう。

 それで現経営陣は「電子新聞の礎は築けた、あとは頑張ってくれ」とハッピーリタイアメントするわけだ。ただでさえ赤字の業績に莫大な販管費がのしかかり赤字幅は拡大するが、上場企業でない日経がインセンティブの金額を公表する必要はないので、経営陣は対外的には成功だと言い張れる。そのコストは他の部門につけかえればいいから、電子新聞の部門業績にも表面的には影響しない。無能な経営陣の予防線が透けて見える。

 ただ、販売経費のコスト増で電子新聞の初期投資も回収できないから、会社全体の業績は赤字体質はさらに悪化していく。「ヴェリタス」よりもさらに赤字体質な不採算のメディアが1つ増えるだけなのだ。

 確かに、現在の日経の環境で、大きなリスクをとらずに電子新聞を進める方策はこれしかないようにも見える。硬直化したコスト構造が定着し、労組はとにかく雇用と賃金を主張し、労基法は二の次、週休2日もいらない、ときどき人が死んでも容認、という姿勢なので、経営陣は最大のコストである人件費の柔軟な見直しを言い出せない。4月から人事制度を変えて、世代が変わるスピードに合わせて若手社員から給与水準を引き下げていくことくらいしかできない。

 本当の経営者なら、労組を説得して、抜本的なコスト構造の転換で電子新聞を事業の1つの柱に育てようと挑戦するはずだが、現在の無能経営者には、このように予防線を張って問題を先送りすることしかできないのである。

 
15:13 01/25 2010 | 固定リンク | コメント(2) | アクセス数(1271)


01/22 2010
 JALの倒産ですが、もし以下の記事にあるように、特別早期退職の募集なんかで割増退職金が、たとえば12か月分出します、とか言い出したら、国民はキレないといけません。そのカネは1兆円規模で投入される見込みの公的資金から出されるわけで、税金が放漫経営・放漫組合活動の結果として倒産した会社の退職者に使われてしまうことになる。

日航、1年で1万5000人削減を計画
 計画によると、運航乗務員は4180人から13%減の3650人に、客室乗務員は9440人から14%減の8120人に減らす。(中略)日航は人員削減を進めるため、10年度に2700人規模の特別早期退職を募集する。また、パイロットに対し、乗務時間と無関係に65時間分の手当を保証している「最低乗務保証時間」制度などを抜本的に見直し、1人あたりの人件費も引き下げる方針だ。

 弊社のような零細企業が倒産したって、一円も公的資金は入れてもらえません。なのに、乱立する組合が権利ばかり主張し、高すぎる賃金が浪費され続け、高コスト体質になった結果つぶれた大企業に対して、万が一、税金による割増退職金なんかを出すことを許したら、納税意欲ゼロになりますね。全くフェアでない。モラル崩壊ですよ。

 民間の大企業でさえ、ヤクザ研修(三洋電機)や、タコ部屋研修(富士通)といったえげつない方法で、無理な職種転換やありえない配転を強要する嫌がらせをしてまで、割増なしで自主的に退職に追い込んでいるわけです。

 もしJALに税金で割増なんかあった日には、血のにじむ努力でリストラしている民間企業も、割増なしで会社を去っていく退職者たちも、浮かばれない。ましてや外資では、日本国内であっても、辞めないで粘るリストラ対象社員に対しては、机とイスだけにして辞めさせるのが当り前で、指名解雇なわけです。JALは新経営陣が、業績貢献度の低い社員から指名解雇していけばよいのであって、「特別早期退職の募集」などと、何を寝ぼけたことを言っているのか。

 倒産会社の社員を解雇しても、法的にも全く問題がない。整理解雇の4要件を十分満たしてますから。つけ回しされる国民からみたら、無駄ガネは一切使われては困ります。

 パイロットは今年ボーナスゼロでも1800万円ほどにはなる年収をまず半分くらいにして、世界一待遇が恵まれていると言われる正社員CAと総合職も給与テーブルを4割くらい引き下げて、黒字化するまでボーナスゼロ、が妥当でしょう。安全性と給与水準が相関するなんてデータ、ありませんから。稲盛さん、安心してバッサリやってください。

 それでも、連合の圧力に屈して無駄ガネ使うことを許しちゃうんでしょうね、民主党政権は。自民党政権でも同じだったと思います。連合(社民・民主)と経団連(自民)が根っこでつながって、特定利益集団のための政策決定を茶番で行い、生活者(有権者/国民全般)の利益を損ねてきた「55年体制」という点では、政権交代しても何も変わらなかったのだ、ということが、JALの人員整理に税金をどう使うかを見ることではっきりわかるので、注目です。

 割増退職金を1円でも出したら、55年体制が続いている、と思ってよい。給与テーブルの抜本的見直し(大幅カット)をせず頭数だけ減らす、と言い出したらやはり55年体制の証。連合(JAL労組)という特定利益集団のために税金が使われることになる。

 腐っても倒産しても、大企業は税金で助けてもらえるのなら、誰も起業しなくなる。大企業にしがみつく人間ばかりになって、誰も新しいチャレンジをしなくなる。そのような社会に未来はないから、JALの人員整理の仕方は、日本の未来を占う試金石になりますね。

 そもそもJALに公的資金は入れるべきでなく、一度清算してしまって、代わりに国内外のLCCを新規参入させれば、税金を使わずに国内地方路線も維持できるし、消費者は安価に飛行機を利用できるようになり、需要も増える。連合と経団連の既得権を最優先させる“55年体制政治”は終わりにしてほしい。

 
05:56 01/22 2010 | 固定リンク | コメント(3) | アクセス数(4066)


01/21 2010
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 ANAが就職人気ランキングで1位だという。かわいそうに。マスコミにだまされて何にも知らないんだ。

 地上職の使い捨て化の話を取材し、三洋電機に続いて、久しぶりにANAをワースト認定した。

 マスコミは不況で、安定大口顧客であるANAの広告がどうしても欲しいから、CMでよいイメージだけ流して、ANAにとって都合が悪いことは一切報道しない(JALについてさえパイロットのおかしな年収を全く報じない)。学生はメディアリテラシーゼロだから、いい会社かも!と洗脳され、ブラック職場に自ら突撃していく。

 地上職狙い撃ちで、もともと高くない年収を25%もカットして230万円のワーキングプアにしてしまうとは、何ともえげつない会社だ。しかも子会社の社員は同じ仕事なのに手取り10万切るというからひどい。ある総合職は「生かさず、殺さず」で使い倒されるデスマーチ職場だと表現する。

 確かにそれが人材の市場価値なのだ、という判断はアリだが、高橋俊介氏がいろんな本で毎回のように書いているように、米国のサウスウエスト航空は顧客接点を最重視し、顧客サービスや接客で差別化し、それを競争力の源泉にしているという。もちろんCAやGH(地上職)が非正規社員というのはありえない。

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一般従業員の799万は一見普通だが、これは地上職が混じっているから。総合職だけに限定するとはるかに高く、福利厚生分を入れれば軽く1千万円超。規制産業である以上、政府が監視すべき。

 

 規制ガチガチでなければ、そういった顧客サービス重視の会社が新規参入してくるから、ANAのような接客の最前線をワーキングプアで固めて、こき使って使い捨てて、顧客に会わない総合職やパイロットが見えないところでふんぞり返って高給とってるような会社は、自然と適正な規模に淘汰されてゆくから問題ない。

 だが、日本のようにオープンスカイせず、規制産業であることを悪用して、パイロットと総合職が自らの「年功序列高賃金既得権」を保持するために弱者から搾取している、というのが間違いのない現状の姿だ。だから、えげつない。これがまともな人間のやることかね。亀井大臣の「鶴亀戦争」を思い出したよ。

運輸大臣当時の1994年に、日本航空が計画していた客室乗務員の契約制客室乗務員としての採用に対して、「乗客の安全を守るべき客室乗務員に極端に異なる2つの雇用体系が存在すると、士気の低下に繋がり安全上好ましくない」と格差解消や安全面から強硬に反対し白紙撤回を迫った。

運輸大臣としての立場から、格差解消や安全面の観点で行った発言であるにもかかわらず、「許認可権を盾にとった上、規制緩和に逆行する」として一部の反自民党のマスコミからの反発を受けた上、日本航空のシンボルマークである鶴との対比から「鶴亀戦争」などと呼ばれた。
(Wikiより)


 全体をゼロベースで見直すのなら賛成なのだが、身分の低い弱者から切り捨てる。ANAのパイロットも「同じ労組の身内を切ってるんだから」とあきれていた。

 そのパイロット自身も、地上職の10倍、平均2100万円の年収で、これは国際的に見て明らかに高すぎるのに、そのまま。この会社の賃金には、何の正義もない。


 会社側の言い分としては、「業務の選択と集中」の結果だ。非コア業務とみなした部門や職種を本体から切り離して、低賃金化することによって、総人件費を下げる。それ自体は間違っていない。グローバル化のなかで、その流れは止まりようもない。

 「職種のデパート」と呼ばれる新聞社が製作部門(=印刷所)や出版部門を切り離してきたのも同じだ。既存社員が守られすぎて、世代が変わるスピードより速く変化できない、という問題はあるが。

 朝日新聞社の出版部門は、2008年4月に分社化されて、「朝日新聞出版」として再スタートを切った。新社が採用する社員は、朝日本体に比べて生涯年収を半分にされたが、社員の8割は本体からの出向。

 同様に、日経新聞も2007年1月、出版局を分社化して「日本経済新聞出版社」を立ち上げた。やってることは朝日と同じ。

 読者のかたは、同一労働同一賃金にすべきだとか均等待遇でないのはおかしい、みたいにエラそうに書いている記事を読んだら「オマエら、言う資格ないだろ。社内を見てからモノを言えよ」と編集部にクレームの電話を入れてやって欲しい。


 コア業務を外部に丸投げすると、競争力を失う。その例が出版社で、週刊現代や週刊ポストは、取材記者というコア業務を自社の正社員がやらず、下請けのライターや非正規の契約記者に丸投げしているので、肝心の記事がつまらない。部数がどんどん減っている。

 航空業界においては、GHやCAの接客サービスがコア業務の1つであることは疑いがないだろう。ANAもJALも、やってることがアベコベだ。総合職を非正規化して、全員を1年契約のプロフェッショナル契約社員にすれば、もっと真面目に働くようになり、高収益企業になれるかもしれない。正義の味方・亀井先生にもう一回出てきてもらって、かき混ぜて貰うしかないか。

 
08:49 01/21 2010 | 固定リンク | コメント(1) | アクセス数(30833)


01/17 2010
かなり完成度が高い本だった。問題の本質的な構造を分かりやすく伝えるために考え抜かれた構成で、一気に最後まで読めた。「小説仕立てで、主人公に兄弟がいて」と聞いていたが、まあ予想どおりの展開。小説の部分だけもっと読みたいね。爆笑ポイントがいくつもあって、それが日本の現実だから面白い。みんな「ある、ある」と共感できるはず。「お笑い日本の労働社会」みたいな。テリー伊藤が昔書いた『お笑い外務省機密情報』とか『お笑い北朝鮮』を思い出した。

もうちょっと脇役増やして、オチ作って、ドラマ化してほしいね。本当はNHKがやるべきなんだけど、NHKは残念ながら社会の鏡だから、解決策のほうの流動化ストーリーを描けない。それが『“35歳”を救え なぜ10年前の35歳より年収が200万円も低いのか』(NHK&三菱総研、徳間書店)の答えなんだが。ましてや民放をや、か。

日本てダメな国だな、とつくづく思った。実は連合を主犯とする「自分さえよければ後は野となれ山となれ」という志の低い既得権層が間違ったデマを流し続けているだけなんだけど、マスコミが既得権層に入っているために、デマも100回流せば…になっていて、どんどん国力が落ちて、衰退に向かっている。だから「お笑い北朝鮮」を思い出したのだ。ああ、同じだなぁ、と。マスコミが本質的には朝鮮中央放送なのだ。実は正社員でも若手は報われず、既得権層に搾取されるばかりなのに

国民はメディアを通してしか理解しないから、国民-メディア-政治家のどれかが変われば動き出すのだが、現状、どれもダメ。「志が低いデフレスパイラル」になってる。

現状維持でメリットがある(勝ち逃げできる)のは大企業の40代以上の正社員と中堅企業の50代以上の正社員くらいのものだから、実は、全労働人口のせいぜい2割ほどに過ぎない。だが、その2割はメディアを押さえ、なぜか湯浅誠氏なども籠絡されてしまっている。新聞もテレビも意志決定者は大企業正社員40代以上だから、既得権の2割に入ってしまっている。

その結果、答えは「正社員既得権の緩和をともなう流動化」以外に論理的にありえないにもかかわらず、それが国民に伝わらないような報道になる。問題を解決するつもりが全くない超守旧派(既存政党ぜんぶ同じ)だけを集めて討論させるテレビ番組がその象徴だ。だから、残り8割に訴求する政党が出てくればいい。マーケティングの常道で、ターゲットとするマーケットの切り方を変え、「正規-非正規の均等待遇」一点張りマニフェストで勝負するのだ。すぐには理解されないかもしれないが、本当のことは、そのうち国民にも伝わっていくから必ず最後には勝てる。

本書では201×年の連立政権による改革が描かれているが、「みんなの党」と「民主党の非労組系改革派」「自民党の構造改革派」あたりがこの問題を軸に政界再編されない限りこの国は終わりだから、鳩-菅-小沢時代が終わった後の話になる。3~5年はかかりそうだが、次のリーダーを目指す人は本書を読んで、ポスト鳩菅小沢時代に備え、よく日本の国の構造を理解してほしい。ミニ鳩、ミニ菅はいらない。

 
10:56 01/17 2010 | 固定リンク | コメント(3) | アクセス数(2865)


01/14 2010
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 なんとJALのCEO(会長)になるという京セラの稲盛氏。京セラは安い賃金(平均638万円)で雇用を守る会社なので、平均年収が1900万円のパイロットがどこまで賃下げされるかが最大の見モノだ。

京セラ“賞与支給式”で全社員に明細手渡し「貰えることに感謝しなさい」

 さっそく「自分は無給でいい」と言ってるからね。CEOのオレが無給なんだから、君たち、分かってるよね、というメッセージだ。利益が出ている京セラでさえ、ボーナスがあることに感謝しなさい、と教えられてますから。

 京セラみたいにフィロソフィー理解度とかが人事評価指標になるのだろうか。稲盛氏は社員を最大限働かせて(コキ使って、とも言う)収益化する仕組みづくりの天才だから、JALの「ゆで蛙カルチャー」は180度の転換を迫られるはずだ。稲盛会長は、社長にも京セラ出身者を登用して、完全に体質転換(洗脳、とも言う)してほしい。

 ところで京セラは創業時、「京都セラミツク」といった。同じく京都で36年前に創業したのが、日本電産社長の永守重信氏である。

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 正月の録画番組を見ていたら、NHKで、永守氏がいいことを言っていた。

永守「ベンチャーが出てこない国というのは必ず衰退しますよ。新しい企業が出てこなくて、現在の事業が栄えても、限界があるんですね」

菅「まったく同感です」

永守「大学生が、一流企業に入って、大企業に入ろうとする、これを変えないといけない。卒業生のなかから新しい会社を作った人が出たら、大学を表彰したり補助金を与える。そういうことやれば効果大きいと思いますよ。これが出てこない限り、菅さんの成長戦略は無理だと思いますね、新しい事業をやる人が出てこないと」

菅「それはまったく同感です」

 あまりにも当り前のことすぎるので菅直人も反論しようがないのだが、けっきょく、ベンチャー支援なんて一番票にならない政策だから、分かっていてもやらない、ということだろう。この為政者の不作為の罪は大きい。

 エコカー支援、エコポイント支援で、トヨタやパナソニックに補助金撒いてるほうが労組の組織票をがっぽりとれるし、ついでに経団連もてなずけられる。

 労組栄えて国滅びる、だ。既存大企業が税金で助かって、ベンチャー企業は芽も出ない。既存企業を支援するということは、相対的にベンチャーに負荷をかけて起業を邪魔していることになる。

 菅が作った成長戦略では、絶対に、この国の経済は成長しない。必ず衰退する。中長期的な成長戦略というならばベンチャー支援(というかむしろ邪魔をしない環境整備)は必須項目で、ボーリングのセンターピンだ。なのに何も出てこないのだから、この国の政治家の志の低さとIQの低さは何とかならないのか。

 経済オンチの菅氏が成長戦略担当から抜けて財務大臣になったのが一縷の望み。仙谷氏は規制緩和の理解者だから。

 
21:22 01/14 2010 | 固定リンク | コメント(3) | アクセス数(1271)


01/12 2010
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セリの様子。結構馴れ合いでだらだらやってる。
 私は孝行息子なので(ウソ)、新年は実家に帰ってしまった。といってもすることがないので、築地の初荷を見学させてもらうことに。うちの親は無趣味で、家では両親とも、いつもゴロゴロ寝転んでるだけだから、帰っても退屈してしまうのだ。

 私は母方の実家が本屋で、父方の実家が鮪仲卸業である。ともに爺さんが会社を作った。

 両親とも本を読まない人なのに、なぜか子供は物書きを仕事にしている。私が商売としてジャーナリズムをできているのは、商売人の血が流れているからだろう。延々と仕事をし続けるワーカホリックなところや、勤め人をやる気がないのは、父の影響だと思う。

 驚くのは、相変わらず何も変わっていないことだ。母は「楽して生きる」がモットーのようで、家でゴロゴロして空いた時間にちょろっと家事。努力とか進歩とかいう概念は持ち合わせていない。父は毎朝3時ごろ機械のように自動的に起きだして築地に向かい、昼過ぎに帰ってきて事務所へ、夜帰ってきて居間でゴロゴロ。私が物心ついてから今に至るまで、この光景に1ミリの変化もない。相変わらず元気で健康だ。

 「変わらなくていいから、この歳でもやっていけてるんだ」(父)。そのとおりだ。私が生まれる前からなので、職場環境が40年も変わらないというのは幸運としか言いようがない。高橋俊介氏が言うところの「キャリアショック」にも見舞われず、自分が変化せずとも、リッチな人生を送れた。一歩間違えば派遣村だったかもしれない。

 団塊の世代は、まさにそういう「キャリアショックがない時代」を生きた。その前の時代、明治生まれの父方の爺さんはもともと投網を得意とする漁師を30代までやっていて、それから築地の仲卸を創業したから、職を変えている。

 そして団塊ジュニア以降の我々の世代も、ずっと同じ会社で同じ仕事をやり続けるのが困難な時代を生きる運命にある。それは、鮪の仲卸業という業界ごと衰退している築地を見ればよくわかる。会社の寿命も業界の寿命も、いい時代は30年くらいのもの。一方で人間は80年生きるから、多くの人はキャリアチェンジを要する。

■午前3時出勤
 1月5日は初荷で、朝はさらに30分以上早い。午前2時半起きで家を出る。朝じゃなくて深夜だ。父は貼り付け型のホカロンを背中に貼り、いったい何枚着るんだよ、というくらい着込む。私は既に今シーズン売り切れ御礼のユニクロ・ヒートテック長袖で十分。

 ファックスの注文シートを持って出勤。私は従兄弟の冷凍車で連れて行ってもらう。配達用だ。会社は、父と、父の兄で経営している。従兄弟は、その兄の長男、つまり3代目の次期社長である。車が少ないので10分ほどで着く。

 午前3時7分。築地市場の駐車場に到着。氷を扱うので市場は外より寒い。店に向かう。

 1店舗あたりは、見た感じ幅5メートル×奥行き7メートル、10坪くらいのもの。場内市場の店舗数は700とも1000とも言われ、東京都がオーナーだ。ほかに場外に400店。テリー伊藤は、兄が場外市場商店街で玉子焼き店を経営しているが、うちは場内のほうである。

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このスペースで1店舗。冷凍庫、電ノコ、捌き台、帳場。
 場内1店舗あたりの営業権は、バブル期に2億円前後にも高騰していたが、現在は何と5百万円ほどで取引されているという。確かに地方の商店街のように、いくつか歯抜けで営業していない店もあった。

 鮪仲卸業では大手だった『ヨモ七』が去年経営破たんし、店はガラガラ。

 とはいえ、場内はまだまだ十分、活気はあると感じた。

 うちの会社は90年代に店舗を買い増し、10店舗あまりになった。その買値は、1億8千万円、1億6千万円、7千万円、1200万円と下がっていった。儲かっていたから法人税対策にはなったが、10年余りで価値が10分の1以下になってしまったのだから、愚かな投資だった。仲卸業の盛衰がよくわかる数字だ。

 豊洲に移転するにあたって、「都が2千万円で買い取る条件ならみんな喜んで売る」と言っていたが、さすがに共産党が許さないだろう。

 場内市場は、商社などを介した市場外取り引きが増えた結果、あまり必要でない機能になりつつあり、従って店舗を持つことの価値も下がっているのだ。

 昔と違って店まで毎日品定めに来る寿司屋などは少なく、売上の多くを占めるのは地方の魚屋(「まかない屋」などと呼ばれる、地域の料亭などに魚を運んで回る二次卸)だったり、昔からの付き合いの高級スーパー(三浦屋とか)など、勝手知ったるお客さんだから、電話とファクスで済む。物流も、運送会社に頼めば当日配送の時代になった。

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社内でも、電ノコで指ごと切ってしまった例がある
 セリは午前5時開始である。その前は、冷凍庫から商品を出して顧客の注文に合せて切ったり、発送用の箱を用意したり。どこの流通業でもありそうな仕事だ。

 箱は近くのうなぎ屋で余ったものを1つ50円で貰ってくるという。商品の冷凍マグロには、価格が自社内でしか分からない暗号で書かれている。

■セリ場へ
 セリ場は3つあって、生の本鮪、冷凍の本鮪とインド、冷凍のメバチ、キハダなどと分かれている。

 マスコミは例年、バカの1つ覚えのように初セリの価格を横並びで報道するが、一番高い値がつくのは生の本鮪である。

 マスコミ用に仕切られた場所に、外国メディアも含め、新聞テレビの主要各社が来ていた。

 私は内側から見ていたが、そんなに何十社もで報道する価値があるのかね、と思う。代表取材が2~3社あって、その配信を受ければ済む話じゃないか。

 中身は理事長の挨拶と、セリの映像と、競り落とした金額と店。どうせそれだけだ。マスコミがニュースバリューを判断できず、無駄なコストを前例踏襲・横並び体質で使いまくっている。

 こいつらを独自ニュースや調査報道に少しでも振り分ければ、日本のニュースは面白くなるのに。

 この無駄な混雑がマスコミのダメっぷりを象徴していると思った。

 「は~い、マスコミのかた、約束の時間です、退散してください」と報道担当の職員が仕切って、消えていった。

 報道によると、この日、大間産の生本マグロが1匹1628万円で落とされ、これは前年比1.7倍の高値だった。

 私は親父のセリを見に行くため、メバチのセリ場へ。初荷なのに、こちらは混んでいない。手カギと懐中電灯が、品定めの2つ道具だ。人によって見方は違うらしいが、センスの問題で、ダメな人は上達しないらしい。いいものを安くセリ落とせば、その2倍の価格で売ることも可能というから、かなり付加価値の高い業務だ。ギャンブルの要素もあり、面白みはある仕事である。

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ただいま物色中の親父

 

 手カギで冷凍マグロをコツコツ叩き、ライトを当てて色を見る。コツコツ叩くのは、その感触で脂の厚みを感じ取るためだ。頭のほうから見たときの全体のスタイルのよさをまず見るという。太りすぎているのがダメだとか色々あるそうだが、このあたりは経験に基づく職人技でマニュアル化できないところだろう。

 さらに、顧客の注文を頭に入れながら、顧客の要望や好みに合った鮪を競り落とさないと顧客満足度が下がるため、顧客対応とセリは切り離せない。色や脂の多さなど顧客によって好みが異なる。

 5時20分、セリが始まる。セリ人が意味不明の絶叫をしながらすごい勢いで進めていく。もっと冷静にやればいいのに、あの威勢のよさは何か意味があるのだろうか。番号順に、価格を上げていって、仲卸人が昔の東京証券取引所みたいに指で価格を示して、高い価格を示した人がセリ落とす。オークションである。

 「キロ1300円から入って、1800円で買っちゃった」(親父)

 1本あたり80キロとか100キロとかなので、18万円になる。

 台の上に載って価格を示す仲卸人は、欲しい鮪のセリが始まると手を挙げだすのだが、自分と関係がない鮪がオークションにかかっているときは無関心そのものでしゃべくってたりするのが面白い。.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。

 
16:39 01/13 2010 | 固定リンク | コメント(3) | アクセス数(1402)


01/02 2010
 過労死を発生させた企業名、残業代を不払いにしていた企業名、就職内定を取り消した企業名。いずれも、当局が正式に確認し、認めた案件にもかかわらず、「企業利益を守るため」、すべて情報公開せず。

 過労死
 残業代不払い
 内定取り消し

 この国の労働市場の歪みは、いったいいつになったら正常化するのか。事実上の「開発独裁政権」だった戦後の自民党一党支配から、まったく変化の兆しなし。私自身、日経で奴隷やらされてたときに被害に遭ってるから、被害者の1人として許せない気持ちだ。

 共産党の穀田議員が朝生で言っていたが、ヨーロッパの多くの国は183あるILOの条約のうち150は承認してるのに、日本は48しか承認していない。ILO1号条約の8時間労働の条約すら批准していない。企業利益を徹底的に最優先するのだ。

 それが戦後の奇跡的な高度成長に寄与したわけだが、もう欧米へのキャッチアップを終えてシフトチェンジしていなければいけない時代なのに、政治家の不作為はひどすぎる。

 ILO条約一覧

 132号の連続2週間有給取得なんて、日本では未来永劫ありえないんじゃないか。ドイツでは当然の権利とされているのに。フランスでは最低5週間の有給休暇保障だ。

 まずは徹底した情報公開で、国民が個別企業を監視できる仕組みにするのが第一歩である。

 「情報を公開した役人を人事で高く評価する仕組みにした」と長妻氏が言っていたが、そういうレベルの問題ではない。法律に組み込まれているから、法律を変えないといけない。情報公開について、「原則公開」「企業利益と国民利益が相反した場合、国民の利益を基準に情報公開するかを決定する」と、法律に明記しないとダメだ。

 現状、民主党政権は情報公開や労働者の権利保護について、何もしていない。ほんとにダメな政治家ばかりで、吐き気がする。今こうしている間も、サービス残業をさせられ、過労死に追い込まれ、内定取り消しに合っている人がいて、長妻厚労省はその企業名を知っていながら共犯者となって隠す。共同正犯、単なる犯罪政権じゃないか。

 
07:20 01/02 2010 | 固定リンク | コメント(3) | アクセス数(718)



ココで働け! “企業ミシュラン”

渡邉正裕(WATANABE Masahiro)
(株)MyNewsJapan代表取締役社長/編集長/ジャーナリスト。ほぼすべての主要企業内ホワイトカラーに情報源を持つ。現役社員への取材に基づき企業の働く環境を一定基準で評価する「企業ミシュラン」を主宰。日経新聞記者、IBMのコンサルタントを経てインターネット新聞を創業、3年目に単年度黒字化。
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