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09/06 2021
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 「あらゆる行政手続きが60秒以内にスマホ内で完結する」――。2021年9月1日のデジタル庁発足に際し、30年はかかるんじゃないかという遠すぎる目標しか聞こえて来ない。そのうえ期限設定はなし。つまり、コミットメントが何もない。こうした非現実的な標語は『世界人類が平和になりますように』と同じ願望や七夕の短冊の類いで、本来、機能体(↔共同体)である行政組織として、失格だ。肝心要の具体的な評価指標=KPI(Key Performance Indicators、重要業績評価指標)が何もないのは論外なので、『10年後に食える仕事食えない仕事 AI、ロボット編』の著者として、ここで具体的な評価指標を提示しておこう。

 まず、客観的な外部評価は重要である。

OECD調査→2026年に50%超、トップ10入り
 2018年時点で日本の行政手続のオンライン利用率は7.3%で、30カ国の中で第30位、つまり最下位。これは多くの人にとって実感通りだと思う。なぜか「紙」を挟まないと気がすまない昭和の仕組みがそのまま温存されているのが日本で、「紙を郵送した瞬間にデジタルではなくなる」という当り前の事実にも気づいていない。だから「ワクチン接種券」郵送という昭和の発想が生まれる。

 私はデジタル化の本を書いている手前、マイナカードでスマホからネット予約して接種できるようになるまで、ワクチン接種を検討するつもりはない。国民の代表である国会でデジタルファースト法が成立しているので、国民としてデジタルを要求するのは当然の権利だ。国民が国会を軽視して紙を許している間は、永遠にデジタル化は進まない。そこが決定的なポイントなのに、この議論(なんでマイナカードでワクチン打てないの?マイナカードって完全な税金無駄遣いじゃない?)がメディアでもいっさい出てこない点が、日本のデジタル貧困ぶりをよく表している。

 この指標(行政手続きオンライン率)は、5年以内に50%(つまりトップ10クラス)以上に引き上げられれば成功と言い切ってよいだろう。なお、デジタル庁含む役所に自己評価させると、一部だけオンライン化してごまかす「偽デジタル化」をもってデジタル化○%と自画自賛する手口が本当に多い(※過去には国税庁が確定申告書類をネット上で作成してプリントアウトして郵送することを「オンライン化」と定義して発表し、新聞もそれを鵜呑みにして記事にしていた!→現在はマイナカードでオンライン完結できるようになった)ので、自己評価には意味がない。第三者が100%デジタルで完結して紙が発生しなくなったと認定して、はじめて「行政手続きオンライン化」と言える。

IMD調査→2032年にトップ10入り
 スイスの国際経営開発研究所(IMD)の世界デジタル競争力ランキング2020では、63カ国・地域のなかで、日本は前年から順位を4つ落とし27位だった。ソフトバンクはじめ民間の力でブロードバンド普及率は世界一といってよいほど進んだ日本だが、個人情報保護(EUのGDPR)やビッグデータ活用、API義務化など、国としてのITインフラ整備が遅れ、ようは、行政が邪魔をしているのが日本の現状。こちらは官民あげて10年以内にトップ10入りできればデジタル庁は成功と評価できる。

■具体的なKPI
 以下に、国民視点、住民視点でのマイルストーン、評価指標を列挙する。☆の数は、影響が大きい国民の人数で、優先度が高いことを意味する。すべて5年以内、2026年までに実現していればデジタル庁は100点満点、しっかり期待どおりの仕事をした、と胸を張ってよい。これをどれだけ超えられるか、だ。

①引越し手続きのオンライン完結☆☆☆☆☆
・転出&転入届をマイナカードでオンライン完結する
・引越しに伴う電気・水道・ガス・光回線の4大手続きをオンライン完結する

 転出届はオンライン化している自治体も多いが、転入届は出頭を求められ、感染リスクを負って1日つぶされる。日々、全国津々浦々で、だ。その1日があれば生産的な仕事ができるわけで、どれだけ日本のGDPを減らしていることか。全員が一切、役所になど行きたくないわけだが、強制。犯罪の容疑もないのに、なぜこの21世紀に身柄を拘束されねばならないのか。アナログハラスメントである。同じことはZOOMで代替できるし録画も可能だ。今すぐやれ。何がデジタルファーストだ、と言いたい。

 これらは自治体の総合サイトからワンストップで転出自治体と転入自治体を選択し、APIでつながっている業者を選択することで終了。その際、料金引落が「銀行口座振替しかできません、ハンコ押して紙を郵送しろ」では昭和のアナログ社会のままだから、これを法律で禁止して、ネット上で完結するクレカ決済手続きやネット上で完結するネットバンクの口座振替手続きを義務化するのが、政府の仕事だ。

 ガスの開栓立ち会い義務(これもアナログ手続きの一種)は規制を緩めて、設置から10年未満なら不要とすべきだ。技術の進歩で、事故リスクはほとんどなくなった。光回線の工事立ち会いは致し方ないが、そもそもEV用コンセント設置と同じ扱いで、必須インフラなのだから、新築住宅に光回線設置するなら8割補助、くらいでよい。本気でデジタル化を進めるとは、そういうことだ。

②医療手続き全般のマイナカード一元化☆☆☆☆
・マイナカードが診察券になる
・マイナカードが処方箋になる
・あらゆる紙(診療報酬明細、領収書、薬の取説類)がガバメントサーバーに蓄積されマイナポータルから常時スマホやPCで閲覧可
・薬の処方歴、各種検査歴とその検査結果が、ガバメントサーバーに蓄積されマイナポータルから常時スマホやPCで閲覧可
・過去の検査結果を、患者がマイナカード認証で許可することで、別病院の医師でも瞬時に閲覧&共有できる

 ようは、病院クリニックや薬局では、マイナカード1枚(またはスマホアプリ格納)ですべて完結しなければいけない。健康診断や人間ドックの結果も、CTやMRIなど全ての検査結果を含め、すべてガバメントサーバーに蓄積され、マイナポータルから常時、アクセスできなければいけない。これらは5年もあれば絶対にできる。病院には読み取り端末導入など、補助金をつけて義務化すればよい。デジタル庁と首相のやる気次第だ。

 健康保険証をマイナカードと統合する計画(2021年3月~)が、すでに半年以上遅れており、国民に迷惑をかけている。私は、いちいちクリニックに説明し、「これは厚労省がマイナカードは保険証になると虚偽の説明で国民を騙したもので、私には100%責任がないから、必要なら自治体に電話して有効性を確認してくれ」と言ってマイナカードを使っている。納税者として本当に許しがたい。民間ならこのようなプロジェクト遅延は損害賠償モノだが、責任者がクビになったとか降格になったという話は聞かない。この超無責任体制だから、何も進まない。まず石倉洋子デジタル監は、責任を明確化して必要な処分をせよ。すべてはそこからだ。

③税、健康保険料、年金保険料のペーパーレス化☆☆☆
 以下のアナログなお知らせと支払いをデジタル化しペーパーレス化する。
・住民税(6月通知郵送、翌1月領収書郵送)
・健康保険料(3月保険証郵送、6月通知、翌1月領収書郵送)
・年金保険料(4月年金額通知郵送、誕生月に定期便郵送、11月に控除証明書郵送)
・自動車税(5月に郵送)

 これは法改正が必要。「ESGやSDGsの観点から紙の印刷(木を切り倒す)と人間による配達(化石燃料放出)を停止せよ」と自治体に毎回電話するのだが、「通知してから納めて貰うという法律になっているから郵送を停められません」と言われる。自動引落にしてるし、通知などゴミ箱直行だから不要なのに、止められない。これが、「やめられない止まらない」日本のかっぱえびせん行政の実態である。反エコ、反社会だ。

 この、デジタル化すれば不要で、国民がやめろと要求している「反エコ」な活動を、全国民に対して、全国津々浦々で強制的にやっている。年10通×1億人として年10億通の浪費だ。SGDs的に、これは持続可能な社会とは言えない。地球市民としても許しがたいし、泣く泣く開封することもなくゴミ箱に捨てる私の身にもなってほしい。一切、使い道がないアナログの紙(つまりゴミ)を送りつけるな、と言いたい。完璧に払うべきものを払っていて、何の不都合があるというのだ。

 こうしたアナログコミュニケーションは、全てデジタル化でマイナンバー&マイナポータルに代替できる。税金の莫大な無駄遣いを即刻、停止すべきだ。督促状だけ紙で送ればよい。善良な市民にゴミを送る行為は、アナログハラスメントの最たるものだ。(※年金についてのみ、ちゃんと自動引落しで支払ってさえいれば通知物「全停止」が可能だが、まだマイナポータル【スマホ版】から支払い履歴の確認すらできない)

④パスポート取得のデジタル化☆☆
・申請を完全オンライン化し、収入印紙はデジタル化でネット支払い
・写真はスマホやPCからネット登録
・住民票や戸籍謄本など紙の証拠提出を廃止、マイナカードのオンライン認証に
・現状2回の不要な出頭を、受取時の1回だけにする

⑤運転免許証とマイナカード(またはスマホアプリ格納型)一体化☆
・マイナカードが物理的な免許証の代わりになる
・警察や行政が端末を持ち歩き、確認する

 5年に一度くらいは物理的に講習を受けて危険性や道路交通法の改正点などを認識する必要性はあると思われ、結局、1日が潰れる。優先度は上記4つに比べると、そう高くはない。むしろ、対象人数は一気に減るが、予防接種や保育園手続きをはじめ頻繁に行政とのやり取りが発生する子育て世帯向けサービスのほうのデジタル化を優先すべきだろう。

(別途、法務局の登記など、紙をホッチキスしてハンコ押して7万9千円の収入印紙を買って貼って…と、とんでもないアナログハラスメントが昭和のまま一切進歩しておらず仕事を妨害され日本のGDPを減らしているのだが、そちらは事業者向けなので、またの機会にする)

 以上すべてに共通する根本的な問題として、行政側が「プッシュ」方式でデジタル手段によって国民にお知らせができない、というボトルネックが存在する。EUの個人情報保護規制(GDPR:EU一般データ保護規則)に該当する法律がないため、行政側が個人情報を扱うことができず、この時代にEメールは全面禁止。銀行もこれに準じている。その結果、なぜかFAXならギリギリOKみたいな、昭和の行政のままになっている。政治家があまりに仕事をしなさすぎる。

■ドイツ
 たとえばドイツは、連邦制なので、州の保健介護省(日本でいうなら、関東甲信越州の厚労省)が住民のEメール情報を保有しており(希望者が登録する仕組み)、「ワクチン打てますよ」という連絡がメールで来て、そこからスマホで予約できる。アクセスすると既に個人別の画面が作成されていて、余計な入力作業は不要だという。これが先進国の住民サービスだ。もちろん全員がメール使いではないので、紙も来るが、紙は見なくても問題なくサービスは受けられる。
 なお、最初に住民登録する際にEメールや携帯電話番号を役所で登録する。後に手紙が来て、そこに電子登録のPINコード(コインで削るとコードが見える)があり、そのPINで自分のスマホやPCからアクセスして認証すると、個人情報を確認・登録できる。役所手続きの予約はEメールを使って普通にやりとりするという。日本と異なり、行政側がEメールアドレスもケータイ番号も保有している。

■オランダ
 オランダは、ほぼ全員が持つ「DigiD」というデジタルID(住民登録すると貰えるBSNナンバーにデジタルサービスのDigiDが紐付いている)に、電話番号とEメールアドレスを紐付けられるので、希望者にはお知らせが、SMSやEメールで、スマホやPCに届く。お知らせをメール等で受け取りたい場合は、DigiDのページで設定すればよい。
 たとえば税金関係のお知らせもEメールで届くよう設定でき、DigiDでログインするとPDFで内容が見れる(同じものが紙でも届く)。ワクチンはID(BSN)保有者ならオンラインでも電話でも予約できる。つまり日本のようなアナログ「接種券」絶対主義ではない。

■イギリス
 イギリスは、国営医療サービスNHSが、国民の携帯電話番号ほか個人情報を保有しており、SMSで「ワクチン打ちませんか」という連絡が来て、そのままスマホで予約して打てる。紙は不要。これは日本のTV番組でもずいぶん実例が報道されていたので記憶にある人も多いだろう。日本の数百分の1の時間とコストで同じサービスが提供されている。これが、労働生産性や1人あたりGDP、年間平均賃金の違い(日本はイタリアとG7最下位を争う位置)の根本にある。

 日本のアナログ行政ぶり、いわゆる「デジタル敗戦」は、経済先進国のなかで、突出している。「経済1流、政治3流」と長らく言われてきた所以だ。その根本は、このデジタル連絡手段がいっさい存在せず、紙を住民票の住所に送るだけ、という昭和のままストップした行政にある。まずはここをクリアし、「行政からの連絡はデジタルファースト、アナログセカンド」を徹底しなければいけない。既に「デジタルファースト法案」は国会で成立済みで、あとはやるかやらないか、デジタル庁と首相の「やる気」「リーダーシップ」の問題である。

 この、エコな生活をしたいという基本的な人権を侵害し、すべてにおいて紙がないとワクチンも打てない、納税すらできない(例えば自動車税の支払い)という行政手続きのアナログ放置は、明確に「アナログ・ハラスメント」だと感じている。基本法として、アナログハラスメント禁止法を制定して貰いたいくらいだ。

 定期的に、この進捗はチェックしていく。皆さんも、自分の時間を奪われていることに気づき、「自分ごと」として関心を持っていただきたい。明確に答えが存在する問題であり、改革が進めば全員がハッピーになる話なのだから。

 
19:18 09/06 2021 | 固定リンク | アクセス数(674) | ブログトップへ | <<前へ 

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渡邉正裕(WATANABE Masahiro)
(株)MyNewsJapan代表取締役社長/編集長/ジャーナリスト。ほぼすべての主要企業内ホワイトカラーに情報源を持つ。現役社員への取材に基づき企業の働く環境を一定基準で評価する「企業ミシュラン」を主宰。日経新聞記者、IBMのコンサルタントを経てインターネット新聞を創業、3年目に単年度黒字化。
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