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ニュースの現場にいる誰もが発信者のメディアです

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 2006年12月、オリコンが、週刊誌にコメントを寄せたジャーナリスト烏賀陽氏個人に対し、5千万円という高額を請求する訴訟を起こした。武富士と同じ手口であり、カネの力によって言論の自由を封じる行為であり、訴訟権乱用の疑いが強い。

 だが、音楽業界誌はもちろん、マスコミはこの重要な問題を伝えない。ジャーナリズムメディアであるMyNewsJapanは、この「オリコンうがや訴訟」を最期まで詳細に伝えた。裁判はオリコンが地裁で勝ったものの高裁で「請求放棄」に転じ、自ら起こした裁判から逃げ出す形で終結、ジャーナリスト側が勝った。

 とはいえジャーナリストの33か月という失われた時間は戻らない。恫喝訴訟を防ぐことができない日本の裁判制度の穴が、浮き彫りとなった。この問題は、引き続き報道していく。

※「大企業によるメディアや個人への恫喝訴訟事例」を大募集しております。
  Email:info@mynewsjapan.com

【うがやテレビへ】
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言論弾圧訴訟(SLAPP)記事一覧
エイベックスが小室の保釈金を払ったワケ
小室哲哉の保釈金3千万円の一部は、「エイベックス社」が支払った。その背景には、同社と小室の「蜜月と決裂の歴史」があることは、あまり具体的に語られていない。小室が1990年代前半に大成功を収めた背景には、エイベックス社との二人三脚の関係があった。当時から音楽産業を取材し続け、「Jポップとは何か」(岩波新書)などの著作があるジャーナリスト・烏賀陽弘道氏が、小室事件の背景を解説する。
新聞の部数偽装、読売元販売員が告発「私は1億円の口止め料を提示された」
かつて4年間、読売の販売会社「ユース」の店舗で新聞セールスを担当した森敏行氏は、その経験をもとに、新聞の部数偽装を調べ上げ、その調査結果データを、役所、業界団体、それにメディアなどに提供した。だが誠意ある対応を見せたのは、一部の出版社系の週刊誌と月刊誌だけ。森氏が調査を進める途中、中小企業経営研究会なる組織から1億円の口止め料を提示され、断ったこともあったという。
【オリコンうがや訴訟17】「オリコンランキングは信頼できない」証拠テープを提出、小池社長を証人申請
11月11日、月刊誌「サイゾー」の取材に応じたフリージャーナリストの烏賀陽弘道氏にオリコンが5千万円を求めた名誉毀損訴訟の控訴審の第2回裁判が行われた。烏賀陽氏側の控訴審弁護団は、一審弁護団と同じ店舗(首都圏5、6店舗)を回って内容を確認し、店によっては1位から10位まで、または1位から30位まで書いていたり、送信方法もFAX、メール、電話とバラバラであるなど、統計の信頼性に欠けるとする録音テープを証拠として提出。サイゾーの編集長・副編集長への聞き取りテープも、新証拠として提出した。
読売の販売会社「ユース」元セールスが告発 10年前から「押し紙」ひどかった
「押し紙」問題の追及には、民族運動に携わる人々もかかわってきた。その典型が、1998年ごろから実施された、森敏行氏による「押し紙」調査だ。調査対象は、自身が4年間、店舗で新聞セールスを担当した読売新聞の販売会社「ユース」(全国で約百店を所有)。その内部資料を検証すると、芝浦店(東京・港区)で4600部のうち973部が「押し紙」だったことなど、既に十年前から公称と実売に大きな差が出ていることが分かった。
「読売に恫喝された」 黒薮氏が反撃訴訟提起
「押し紙」問題を追求してきたフリージャーナリストの黒薮哲哉氏が10月20日、読売新聞西部本社の江崎法務室長から恫喝されたとして、220万円の賠償を求め、福岡地裁に提訴した。メールで送付されてきた催告書の中で、江崎氏が、回答書は著作物だなどと、まったく根拠のない理屈を振りかざして、刑事告訴などをほのめかした、というのがその理由だ。黒薮氏は、読売側から2つの裁判を仕掛けられており、今回の提訴は「反撃」の開始とも言える。提訴に際して、黒薮氏が手記を寄せた。
【オリコンうがや訴訟16】言論弾圧裁判敗訴から5ヶ月、控訴審開始 小池恒オリコン社長を証人申請
月刊誌「サイゾー」の取材に応じたフリージャーナリストの烏賀陽氏にオリコンが5千万円を求めた名誉毀損訴訟の控訴審が東京高裁で始まった。一審敗訴から5ヶ月。弁護団を解任、名誉毀損訴訟の経験が豊富な弁護団に代わっての裁判となった。そもそも掲載されたコメントのような発言はしておらず、仮にしていたとしても名誉毀損は成立しないと主張。オリコンの小池恒社長を証人申請した。控訴理由書では「朝日新聞社に在籍していた当時の表現活動にたいする恨みを、フリーの記者になり報道機関の後ろ盾がなくなった後に晴らそうとする不当な目的に基づくもの」としている。
【オリコンうがや訴訟15】帝京大から2200万請求された広田氏「編集長や出版社はフリーを見捨てるな」
『サンデー毎日』(毎日新聞社)に執筆した「帝京大学理工学部『単位乱発』問題発覚」という記事について、帝京大学から名誉毀損だと総額2200万円の損害賠償請求をされたジャーナリストの広田研二氏。この民事訴訟では、版元などは訴えられず広田氏だけが狙い撃ちにされ、掲載責任のある毎日新聞社は、裁判にかかる弁護士費用の負担を一切しなかった。結果は一審、二審ともに記事の真実性を認める内容で、帝京大学が上告するも最高裁はこれを棄却して2005年8月、判決が確定。およそ3年4カ月にわたる裁判に勝訴した広田氏に話を聞いた。
【オリコンうがや訴訟14】3467万請求された山田氏「みんなで訴えた奴の馬鹿さ加減を書くしかない」
オリコン訴訟の一審判決は烏賀陽弘道氏の全面敗訴で終わったが、この事件は氷山の一角に過ぎない。ジャーナリストをターゲットにした恫喝訴訟は続発している。テレビ朝日『サンデープロジェクト』での5秒のコメントに対し、安倍事務所から3467万円の損害賠償請求で訴えられたのが、朝日新聞の山田厚史氏だ。なぜかテレ朝を訴えず、朝日新聞と山田氏を訴えた名誉毀損訴訟。東京地裁は安倍事務所の主張を退け和解決着したが、裁判で奪われた山田氏の時間は大きく、萎縮効果を与えてしまった。
【オリコンうがや訴訟13】烏賀陽氏がオリコンに全面敗訴!損害賠償100万を認定
オリコンが、雑誌「サイゾー」の取材に応じたジャーナリスト烏賀陽弘道氏のコメント内容が名誉毀損だとして訴えた民事裁判の一審判決が4月22日、東京地裁で下された。判決は、烏賀陽弘道氏の全面敗訴。オリコンに対して100万円の損害賠償額を支払えと命じた。名誉毀損訴訟そのものが違法であると反訴していたが、東京地裁(綿引譲裁判長)はこの反訴も棄却。烏賀陽氏は「この判決が覆るまで戦い続ける」と控訴する意向を表明した。(東京地裁の判決全文付き)
松下が『宝島』に圧力 警察天下り受け入れの特集6ページがボツに
松下電器産業(10月からパナソニックに社名変更予定)が、自らに不利な情報を隠蔽するため、広告出稿先の宝島社に「担当者は誰か?」などと圧力をかけた結果、月刊『宝島』(3/25発売号)に掲載されるはずだった特集『警視庁「天下り企業」これが全リストだ!!』(6ページ)が直前になって丸ごとボツになっていたことが分かった。著者でジャーナリストの寺澤有氏は、「これは立派な言論弾圧事件だ」と憤る。
【オリコンうがや訴訟12】9999万円の和解金を拒否し、武富士に1兆円請求した寺澤氏
オリコンが烏賀陽弘道氏に起こした「恫喝訴訟」から1年。裁判は結審した。警察権力の監視をライフワークにするジャーナリスト寺澤有氏は、警察官への損害賠償請求に始まり、政治家の平沢勝栄から名誉毀損、武富士から2億円の損害賠償請求を起こされ、弁護士費用や経費は計600万円に。武富士には2億2千万円で反訴し、武井会長の逮捕後に上限「9999万円」で懐柔してきたが、「なめるのにもほどがある」と和解条項を蹴った。政治家や企業からの恫喝訴訟、さらに裁判所とも闘ってきた寺澤氏に、裁判の闘い方、制裁の方法について語ってもらった。
【オリコンうがや訴訟11】POSも説明できない元社員、“チャート偽装”否定する説明なし
「オリコン恫喝訴訟」が最大の山場を迎えた12月11日、烏賀陽氏とオリコンの元社員が証人尋問を受けた。烏賀陽氏の取材に答えた元社員はチャート集計で重要なPOSの説明もできなかった。データの質問は「担当部署にまわす」と答え、新しい情報は出てこなかった。オリコン側からの反対尋問では「ノートの字が不自然」「記憶が鮮明すぎ」と指摘、「取材ノートは偽造」「記憶も曖昧で信用できない」とでも言いたげなねちねちした尋問を繰り返した。烏賀陽氏が人間、ジャーナリスト失格であるイメージを刷り込ませようとする裁判手法だった。
【オリコンうがや訴訟10】オリコン集計担当者、Jポップチャート順位の"でっちあげ"を告白
日本のトップ5に入る、レコード小売チェーン店本社のオリコン集計担当者が担当当時、「お気に入りバンドは上に入れとけ」と適当に順位をつけ、"でっち上げ"をしていたことを告白した。オリコンに売上げ実売数を渡したこともなければ、オリコンからのチェックもなかったという。Jポップ担当だった彼は、現在はレコード店の現役店長。「オリコンうがや訴訟」第6回口頭弁論(12月11日東京地裁)を前に、オリコンチャート集計の公平性・中立性の争点に対し具体的な「チャート偽装」証言が出てきた。
【オリコンうがや訴訟9】ソニーME元社長が証言 オリコンのチャート操作、働きかけ日常化
レコード業界のリーディング・カンパニーであるソニー・ミュージックエンタテインメント(SME)元社長の丸山茂雄氏は、「オリコンが正確だなんて誰も期待してない」「権威だと思い始めたのがヘン」と語る。日常化しているレコード会社員によるオリコンのチャート集計責任者との会食の目的は「順位を上げてほしい」と希望を伝える働きかけだという。小売店での操作や組織的買い取り、業界誌という位置付けなどの話からも、「チャートの公平性・中立性など最初から期待していない」ことが業界の常識であることが分かった。
オリコンうがや訴訟8 オリコンランキングは嘘だらけ 「予約枚数もカウント」店長証言
第5回「オリコンうがや訴訟」で、オリコンランキングの元データに含まれる5店舗(CD売上データ等を提供)に対して実施された調査結果が裁判所に提出された。その証拠資料によると、データの送付手段はバラバラ、ランキング情報も10位までの店もあれば30位まで提供している店もあり、さらに争点のひとつ「予約枚数をカウントしている」と明確に認めた店長までいる。オリコンランキングが嘘っぱちである証拠が出されたにもかかわらず、小池社長は証人出廷を拒否し逃げ回る構えだ。
オリコンうがや訴訟7 JR「革マル派」告発の西岡研介氏、48件の“訴訟テロ”に反訴へ
JR東日本の陰の勢力「革マル派」の無法ぶりを『週刊現代』で告発した西岡研介氏は、JR革マル派から全国各地で計50件の名誉毀損訴訟を同時多発的に起こされ、講談社と応戦中だ。うち48件の原告は記事にもしていない知らない人たちで、反訴で対抗する予定。1ライターが50件もの訴訟を起こされているのに、JRをタブーにする新聞は一切このニュースを取り上げない。西岡氏はオリコン訴訟について「メディア業界全体でとりくまなあかん問題や。オリコンの小池社長にスキャンダルが出たら地の果てまで追いかけたる」と烏賀陽氏にエールを送った。
オリコンうがや訴訟6 アムウェイ、武富士、2ちゃん…裁判件数26の山岡氏「ひるむな、記事を書け!」
「オリコンうがや訴訟」と同じく、高額な損害賠償で批判を封じる「恫喝訴訟」と闘い続けてきたジャーナリストの山岡俊介氏。抱えてきた裁判件数は、アムウェイ、武富士、エフアール、パシコン、東理、2ちゃんなど、26にものぼる。対武富士では会長を塀の中に追い込んだ。自宅の放火に遭ったこともある。それでも「あの企業はとんでもないと思って書いている」と健筆をふるい続ける山岡氏に、言論弾圧訴訟、名誉毀損裁判で勝つ方法について聞いた。
オリコンうがや訴訟5 元オリコン編集長「創業期はランキング操作をしていた」
4月3日、「オリコンうがや訴訟」は第2回公判を迎えた。『サイゾー』編集部のインタビューに答え、オリコンチャートの信憑性に疑問を投げかけるコメントをした烏賀陽弘道氏に対し、オリコンが名誉毀損であると5千万円の損害賠償を求めた裁判だ。フリーランスを中心に注目されているものの、ランキング情報に敏感な音楽業界からは、この事件について論評らしいコメントはない。音楽業界に詳しく「オリコンの原型をつくった!」という元オリコン編集長の渡辺正次郎氏(ジャーナリスト)が、メディアも業界も沈黙するオリコン裁判について語った。
暴力団やゼネコン談合より悪質 司法記者クラブの脅しに屈してはいけない
エゴ丸出しの勝手なルールを押し付ける、新聞・テレビ・通信社による利権団体「記者クラブ」。記事もろくに書かないくせに対価を払わず国有財産を占拠し、まじめに報道しようとする国内外のフリージャーナリストらを、法的根拠もなく会見場から排除する民主主義の敵だ。このほど、司法記者クラブの実態を週刊誌に書いたところ、「出入り禁止だ」と記者と週刊誌編集部を脅してきた。いったい、何様のつもりなのか。ジャーナリストは、このような不当な圧力に絶対に屈してはいけない。
パシコンの名誉毀損訴訟、反訴でも山岡氏ら完勝
大手建設コンサルタント企業「パシフィックコンサルタンツグループ」(東京都多摩市)と同社元社長が、月刊誌「財界展望」(現『ZAITEN』)の記事で名誉を傷付けられたとして、発行元の財界展望新社とジャーナリスト・山岡俊介氏に計2千万円の損害賠償などを求めた訴訟で16日、東京地裁は「記事の主要な部分は真実と認められる」としてパシコン側の訴えを退け、さらに「記事の内容が真実で訴えには理由がないと容易に知り得たのに、あえて訴訟を起こしたのは不法行為にあたる」などとして、同社に山岡氏らの弁護士費用として計100万円の支払いを命じた。