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「抗議の電話を」セブンイレブン本部に解約通知された増田敏郎さん

情報提供
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増田敏郎さん
 加盟店の見切り販売を不当に制限していたとして、セブン-イレブン・ジャパンに公取委の排除措置命令が下され、同社が命令受諾してから僅か5日後。見切り販売の実施店「八王子南口店」のオーナーで「セブン-イレブン加盟店ユニオン」の副委員長でもある増田敏郎さんのもとに、本部から契約解除通知が届いた。見切り販売推進の中心人物に下された、見せしめとしか思えない解約処分。8月15日、渦中の増田さんに話を聞いた。
Digest
  • 解決済みの問題を蒸し返してきた
  • 公益通報者保護法に抵触する
  • 「言論、表現の自由」を保証した憲法21条違反だ
  • 1年前に通告すれば誰でも解約できてしまう
  • 8月中にも地位保全求める仮処分申請
  • 加盟店への事前相談なしに見切り販売ガイドラインを発表
  • 狙いはオーナーたちを萎縮させるのと、組合活動瓦解
  • 本部の「お客さん相談室」に電話するのが有効

増田さんによると、不買活動が加盟店の不利益にもなる以上、この問題を解決する有効なアクションは、お客様相談センターに消費者が抗議することだ、という。

 セブンイレブンお客様相談センター:03-6238-3711

解決済みの問題を蒸し返してきた

―――今回の契約解除に関し、セブン-イレブン・ジャパン(以下、「セブン-イレブン」)親会社のセブン&アイ・ホールディングスにも取材しました。基本的に増田さんのところに届いた「通知書」(資料①)の繰り返しですが、同社では増田さんとの契約を打ち切る理由として、以下の4点を挙げています。

① 販売期限が切れた商品を売り場から撤去せずに販売する。温度管理すべき商品を常温で陳列する。廃棄商品の正しい会計処理を行わない。

② 弊社社員を許可なくビデオカメラで撮影し、無断でテレビ局に画像を提供するという背信行為をされた(あたかも値下げそのものを契約違反であるといったような内容で報道される)。

③ インターネットなどで弊社社員を誹謗・中傷する行為。

④ 弊社の会計システムを詐術的会計システムと発言するなどの行為。


これらを挙げた上で、「今後改善を約束すると言っても信用することはできないので解約した。見切り販売および組合活動が理由ではない」としているのが本部の主張です。これについてどう思われますか?

全く納得できませんね。確かに過去には、いわゆる「1円廃棄」をしたこともあります。事実、今年3月27日、28日、29日の3日間やりました。ただしそれに関しては4月1日に本部の加藤DM(ディストリクトマネージャー)がやってきて、話し合いをした末、3月31日に「売価契約報告書」を修正し、全て本部の指示通りに戻してあります。通知書の①に書かれているほかの項目についても、あったのは事実。7月2日には、本部の渡瀬康生・西東京地区ZM(ゾーンマネージャー)名義の「改善勧告書」を受け取っています。

筆者注:「一円廃棄」とは、売れ残った弁当等を、廃棄処分する前に1円に値下げした上で店主が買い取る処理のこと。セブン-イレブンをはじめとするコンビニ業界では、売れ残り商品や万引きされた商品にもロイヤリティが掛かる仕組みになっており、これが本部に莫大な収益をもたらす一方で、加盟店側には重い負担としてのしかかっている。「1円廃棄」はこの「ロスチャージ会計」を無効にする一種の「裏技」で、本部からは忌み嫌われている。

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突然、本部から送られてきた解約通知書

しかし、その6日後の7月8日には、私から本部宛に「回答書」を提出し、改善了解した旨を知らせています。今になってそれを解約事由にされるのは、1ヶ月以上も前に解決した問題を、蒸し返されているとしか思えません。

―――わざわざ冒頭に持ってきている以上、普通に考えてこの点を最も問題にしていると考えられますが、これに関しては解決済みだということで間違いないのですか?

そうです。その際、本部の赤井OFC(オペレーション・フィールド・カウンセラー)が本当に改善されたかどうかを確認するため、ウチの店に来ていますが、彼は自分の目で見た直後、「ああ、これなら大丈夫だね」と発言しています。この赤井氏は週2回、木曜日と金曜日に来店するのですが、その間にも契約違反の無いことは確認しているはずです。

公益通報者保護法に抵触する

―――本部が2番目に挙げているのはビデオの件です。これについては?

私としても、本部とのこうした交渉事を、「言った、言わない」の不毛なやりとりにはしたくはありません

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加盟契約継続約定書。1年前に言い渡せばいつでも解約可能な条文になっており、この条文の存在自体、両者が対等でないことを証明している。

モッタイナイコーナー。環境問題を考えても、本部の廃棄手法は理にかなっていない。

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子どもたちの未来2013/10/23 15:26
hiro14942011/07/25 16:43
gogo2009/08/28 20:53
市民2009/08/28 10:31
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