毎日新聞・関町販売所(練馬区)が起こした「押し紙」裁判の訴状。
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新聞の部数偽装問題で、いわゆる「押し紙」裁判が4月28日、東京地裁で新たに起こされた。原告は、毎日新聞の元販売店主。売れる見込みがないのに押し付け的に買い取らされ、そのまま配達されることなく廃棄に回る新聞が搬入部数の45%にものぼり、卸代金が支払えなくなって店を潰された。本来は刷り部数が減ったら困るはずの印刷出版産業の労組「全印総連」までもが、原告を全面的に支援している。「もったいない」キャンペーンを展開する裏で、膨大な紙資源を無駄にする毎日新聞社の恐るべき身勝手体質が浮き彫りになっている。(訴状は末尾にてPDFダウンロード可)
【Digest】
◇全印総連を怒らせた
◇補助金カットで店主を愚弄
◇「押し紙」を断った「報復」
◇「自称」記者問題でも人間像のゆがみ
◇「押し紙」裁判が重荷になる理由
提訴直後の記者会見で、原告の元店主が語った。
「怒りというものは、普通、時間が経過すれば薄らいでいくものですが、わたしの場合は逆に、日増しに膨らんでいきました。販売店を一方的につぶされて許せない、という思いで提訴に踏み切ったのです」
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毎日新聞の「押し紙」(偽装部数)。紙資源の破棄を続ける一方で、「もったいないキャンペーン」を展開してきた。
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裁判を起こしたのは、毎日新聞・関町販売所(東京都練馬区)の元店主・石橋護さんだ。
売れる見込みがないのに一方的に買い取らされる「押し紙」などの負担で、新聞社に支払う卸代金が支払えなくなり、2009年8月に強制的に販売店をつぶされた後、9ヶ月を経て裁判に踏み切ったのである。
損害賠償額は2331万円。しかし、差別的な補助金の支給で生じた損害額など、販売政策で生じた損害の総計を推定すると約1億1400万円にもなる。石橋さんはこのうちの一部支払いを請求したのである。
参考までに関町販売所における2008年の9月と10月の部数内訳を紹介しよう。「押し紙」を断る直前の2カ月のデータである。
| 月/部数 |
搬入部数 |
実配部数 |
押し紙 |
「押し紙」率 |
| 9月 |
1200部 |
668部 |
532部 |
44% |
| 10月 |
1200部 |
662部 |
538部 |
45% |
搬入されていた新聞の約半分が「押し紙」だった。他の月についても、圧倒的に「押し紙」が多い傾向は変わらない。石橋さんは、「押し紙」の買い取りを断ったが、それが引き金となり、結局、廃業へ追い込まれることになる。
他人の心情に配慮しない新聞人の横柄さはかねてから指摘されることがままあった。「押し紙」を強制していながら、「押し紙」は存在しないと開き直る姿勢そのものが、「身勝手体質」を象徴しているが、石橋さんが提訴に至るプロセスにおいても、新聞人の体質が改めて浮き彫りになった。
石橋さんを裁判へ駆り立てたものは、単に金銭の損得だけではなかった。
◇全印総連を怒らせた
「押し紙」裁判はもはや真新しい話題ではないが、今回、起こされた裁判には、ある著しい特徴がある。全印総連(全国印刷出版産業労働組合総連合会)が石橋さんを全面的に支援している点である。
住民運動や人権擁護団体が販売店訴訟を支援した例はこれまでにもあるが、労働組合が店主をサポートするのは異例だ。いわば「押し紙」問題をめぐり、労働組合と新聞社が正面から対決することになったのである。
一般論からすれば、全印総連の方針は矛盾を孕んでいる。と、言うのも新聞社が「押し紙」を排除すれば、新聞の印刷工場は事業規模の縮小を強いられ、ひいては印刷労働者の生活を圧迫することになりかねないからだ。「押し紙」問題は全印総連にとってはいわくつきのテーマと言えよう。
それにもかかわらず石橋さんを個人加盟の組合員として受け入れ、「押し紙」裁判の支援に乗り出したのである。その背景には、労働運動の良心だけではなくて、毎日の体質が全印総連の怒りに火を付けた事情があるようだ。
石橋さんと毎日の係争が始まったは、2008年の秋である。それ以来、わたしは石橋さんの動きに密着してきた。石橋さんと全印総連に同行して毎日新聞・東京本社へも行った。しかし、.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
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毎日が石橋さんに送った関町販売所の改廃通知。
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「自称フリーライター」問題で、黒薮が毎日新聞「開かれた新聞委員会」に送った質問状に対する回答。まったく誠意のないものだった。
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