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裁判所もグルになった新聞偽装部数 「押し紙」率70%の販売店も
部数至上主義の下では、受験生までが新聞拡販の格好のターゲットになる。

 司法がかたくなに認定しない公知の事実に、部数にカウントしながらも配達されずに廃棄されていく「押し紙」がある。裁判所は、新聞社が販売店に新聞を押し付けた証拠があるか否かだけを基準に「補助金ほしさに販売店が実配部数を偽って多めに報告している」といった新聞社側の主張をうのみにし、机上の論理によって司法判断を下してきた。結果、毎日新聞・蛍ヶ池販売所のように、「押し紙」率が約70%に達しても司法が押し紙を認定しない、という驚くべき事態となり、新聞の部数偽装は裁判所もグルになって拡大している。ASA宮崎大塚の「押し紙」裁判の結審を前に、これまでの同種の裁判の特徴を検証し、現場を理解できない司法の劣化を検証する。

【Digest】
◇販売残酷物語
◇検証1-「押し紙」を全面否定
◇搬入部数の約7割が「押し紙」
◇読売の宮本専務が「押し紙」を否定
◇検証2-虚偽報告という言いがかり
◇朝日も虚偽報告を主張
◇補助金と折込チラシ
◇日販協は「押し紙」を断ってきた
◇検証3-店主に対する人格攻撃
◇広告主も「押し紙」の被害者

◇販売残酷物語
朝日新聞の「押し紙」。岡山市内のASAで撮影。
 去る5月16日、ASA宮崎大塚の元店主・北川朋広さんが2009年9年に朝日新聞社に対して約6500万円の賠償を求めて起こした「押し紙」裁判の証拠調べ(本人尋問と証人尋問)が、宮崎地裁で行われた。北川さんは、裁判長の尋問に対して、自らが陥った「残酷物語」を法廷で打ち明けた。

裁判長:あなたが今回この裁判の中で被告朝日新聞社に対して何を一番訴えたいんですか。言い方が悪いですが、何があなたに対して気に入らないことがあって、この裁判を起こすことになったんですか。

北川:僕の中で朝日新聞に対しての思いというのは人一倍だったと思います。私の中ではSOSを出していたつもりなんですが、それをくみ取ってもらえず、それを最後に念書という形で、逆に、ええっという形で幕切りを引かされたんで。また、それと同時に、家族ともばらばらになりましたんで、そういった思いと、それと父が販売店をやってましたので、そういった思いです。

 北川さんは朝日新聞社に対して深い親近感を持っていた。と、いうのも父親がASAの経営者だった関係で、少年のころから朝日新聞を配達して育ったからだ。

 ところが「押し紙」(偽装部数)により自店の経営が悪化すると朝日の販売局員との間に亀裂が生じた。本人の弁によると、「押し紙」を排除するか、補助金を増額してくれるように繰り返し要望したが、聞き入れてもらえなかった。

 そこで北川さんは、「新聞販売黒書」を主宰するわたしに、どう対処すべきかを相談してきた。だが、わたしの介入を知った朝日は、北川さんにわたしとの絶縁を迫った。事実、北川さんは「黒薮との関係は一切断ちます」等の念書を提出している。朝日がそれを強制した証拠はないが、書かざるを得ない状態に追い込まれたことは疑いない。

 法廷における「家族ともばらばらになりました」という証言については、プライバシーの問題があるので詳しくは述べないが、新聞業界では「押し紙」が原因で生じた悲劇は珍しくない。

 販売店主の夜逃、自殺、家族離散などが起こると、必ず「押し紙」が原因ではないかという噂が広がる。新聞社の販売局員には焼香させるな、と記した遺書を残して自殺した東京・北区の店主もいる。

 ASA宮崎大塚の「押し紙」裁判は、秋には判決が出る見込みだが、このような悲劇に司法は歯止めをかけることができるのか。過去に行われた「押し紙」裁判では、ことごとく販売店が敗訴している。(だたし、YCの店主が起こした地位保全裁判の中で、読売の「押し紙」が認定れたケースはある。)

 裁判では、とかく机上の論理が展開され、「揚げ足取り」がまかり通ることがままある。それが敗訴の有力な原因のひとつである。裁判官が現場を「取材」することもほとんどない。

 そこで本稿では、ジャーナリズムの立場から、「押し紙」裁判の特異な側面を検証してみたい。

 なお、本題に入る前に、参考までに次の2点を指摘しておく。

 ASA宮崎大塚の裁判は、本人訴訟である。また、朝日の弁護士は、読売の代理人弁護士でもある。具体的には次の方々(敬称略)だ。

(上)読売裁判の読売側準備書面。(下)ASA宮崎大塚の朝日側準備書面。両新聞社の代理人が、喜田村弁護士を除いて兼任状態になっている。
弁護士 近藤真
弁護士 堀 哲郎
弁護士 住野武史

 これら3氏は、もともと福岡地裁と福岡高裁を舞台に繰り広げられてきたYCと読売新聞西部本社の訴訟代理人を務めてきた弁護士たちである。

 つまり「押し紙」問題に対処してきた読売の弁護士が、朝日の「押し紙」裁判を助力するかたちになっているのだ。

◇検証1-「押し紙」を全面否定
 「押し紙」裁判では、新聞社はかならず「押し紙」の存在を全面否定する。販売店に対して新聞の買い取りを強要したことはない、と公言してはばからない。その根拠になっているのは.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



毎日・蛍ケ池販売所と豊中販売所の部数内訳。新聞代原価の所に搬入部数が、発証額の所に実配部数が明記されている。販売局員の捺印もある。
1963年11月に日本新聞販売協会の理事会は、「押し紙」排除の決議を採択している
原告店主を誹謗中傷したASAの元従業員の陳述書。裁判所へ提出された。

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読者  09:40 08/02 2011
読売が良く使う、自店回収率とはどう言う意味ですか?
一般人  14:48 08/01 2011
爆カードについて詳しく説明していただけませんか?ブログなどよくでてきますが意味がわかりません。お願いいたします。
元朝日新聞関係者氏へ  22:46 07/22 2011
あなたは「ダメ店主」との言葉をたびたび使っていますが、「能力」なのか、「努力」なのか? どちらにしろ、今の時代、「ダメ店主」は社(担当)はすぐに見抜いていとも簡単に店主交代か、廃店にして、近隣の系列店に分割してしまう。 よって、現実には「ダメ店主」は本当に少ない。「なるほど」と思う指摘もあるが、「ダメ店主云々」を言い過ぎる為にあなたのレベルのほどがばれてしまう。
元ASA関係者  07:38 07/22 2011
そもそも電子媒体の話が出たのは25年以上前で、ほとんどの店主は斜陽産業だと覚悟している。 だから家族よりだまされた広告主のことを考えるべき。 我々が不正無しの高い普及率を見せつけた相手は本社と地元広告主でその筆頭はデパートの井筒屋、せっかく紙面広告やチラシの出稿価値をアピールしてきたのに、久留米の店で悪徳販売店にカモにされてしまった。 こういう詐欺師は支援者も含めて許されるべきではない。
元ASA関係者  07:28 07/22 2011
結論ありきの取材は言語道断。 ノルマを達成できれば儲かるので本社に感謝するのは自然。 それに全国紙地盤のA・Yの店は、失った読者が未読ではなく敵の読者になるという現実を見せつけられ、地方紙地盤のダメ店主みたいに社へ責任転嫁という心理にはならない。 全業種の中で最も競争がなく腐敗しているのは、再販制度と一県一紙の恩恵を受けた地方紙地盤の販売店、そこを断罪すれば不自然なことはなくなるのだが。
i  21:54 07/21 2011
黒藪さんに質問があるんですが。真村さんの間接強制金はその後どうなっているんでしょうか。 読売新聞社が1日30000円をいつからいつまで払い続けたのでしょうか。 現在でも払い続けているのでしょうか 教えていただきたいのですが宜しくお願いいたします。
現役店主  13:09 07/20 2011
第三者から見れば、内部告発は興味深い事でしょうが、お店にとっては、天に唾する行為でもあり、本社が苦境に立てば、店はもっと苦境に陥る事になる。今の経済状況だと、業界を啓蒙するには至らず、自らの首を絞める事にもなりかねない。 業界のいシステムの改革が、業界の崩壊に繋がる可能性も否定出来ず。今しか変えられないかもしれないが、タイミングも難しい。