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Asahi「バナジウム天然水」は米カリフォルニア州の飲料水基準を超える“有害飲料”
Asahiの「バナジウム天然水」。バナジウム含有量1リットルあたり62マイクログラムは、カリフォルニア州の飲料水基準値(50マイクログラム)を超過している。

 

 


  「インスリン様作用が血液やリンパ液に働きかけ、血行促進や体液のバランスなどの調整につながるとされており、血糖値や血圧が下がった」などといううたい文句で販売されているアサヒ飲料の「バナジウム天然水」。だが、この製品に含まれるバナジウム含有量は、米カリフォルニア州が定める飲料水の水質基準を超えており、消費者に有害影響が出る可能性を注意勧告する義務があるほどの水準であることが分かった。そもそもバナジウムはヒトにとって必須栄養素でもなく、過剰摂取の毒性だけが問題となるもの。WHOは「これ以下なら安全という閾値は設定できず、摂取量はできるだけ低い方がよい」と勧告している。メーカーが宣伝する「血糖値の低下作用」の証拠は動物実験レベルで、ヒトでは毎日14トンもの天然水を飲む必要がある。

【Digest】
◇天然ミネラル「バナジウム」は必要か?
◇WHO「安全量は判断できない、高濃度地域の疫学調査が必要」
◇カリフォルニア州の基準を超過する「バナジウム天然水」
◇血糖値低下効果のためには1日14トンも飲む必要あり
◇ヒトでの有効性を示す論文は1件もない
◇売上利益で有効性を検証しようとするのは順番が逆

◇天然ミネラル「バナジウム」は必要か?
 不確かな効能を期待させ、毒性の出かねない過剰摂取を起こさせる健康食品の典型例がまた1つ明らかとなった。Asahi「バナジウム天然水」のボトルには、「うれしい天然ミネラル バナジウム(6.2μg/100mL)」という表示がある。「天然ミネラル」と書いてあると無条件に体に良さそうなイメージを起こさせるが、必ずしもすべての天然ミネラルが良いわけではない。

 バナジウムとは、カルシウムやマグネシウムなどと同じ自然界に存在するミネラル(無機質)の一種である。ミネラルは、ヒトにとって栄養素として不可欠な必須ミネラルと、そうでないミネラルとに、分けられる。

 現在のところ、カルシウムやカリウム、鉄など16種類が必須ミネラルと分かっており、日本では、そのうち13種類について、所要量と摂取の上限値が定められている。

 バナジウムは、ニワトリやラットでは必須であることが判明しているが、ヒトにとっては、必須だという証拠はない。

 必須ではないので所要量はなく、過剰摂取の毒性だけが問題となる。

 現実には食品中に微量のバナジウムが含まれているので、否応なくある程度の量は摂取してしまっている。世界的には1日6~18マイクログラム(μg)程度と推定されているが、日本人の場合、海藻類や貝類などに比較的多く含まれているため、少し多めの27μg程度を摂取しているといわれている。

 過剰摂取による毒性については、国際機関などで評価されている。動物実験で毒性が出てくる量から1000分の1、という安全係数で割った量と比べても、日常的に摂取している範囲内では十分低いため、あえて規制値などは設定されていない。日本でもバナジウムの摂取上限値や水道水や食品の基準値などは、定められていない。

◇WHO「安全量は判断できない、高濃度地域の疫学調査が必要」
図1欧州食品安全庁のバナジウム評価書の要約。日本語訳は筆者。
 ただ、ボディービルダーの人たちがサプリメントとして極端に多い量を摂取している場合があり、その安全性について、EUの専門機関である欧州食品安全庁(EFSA)が2004年に評価を行っている。(左記の図1)

 その評価結果では、研究データ不足のため許容上限摂取量を定めることはできないが、サプリメントとして摂取されている量はヒトや動物実験で有害影響が出る量と同程度なので注意が必要だ、と勧告している。

 世界保健機関(WHO)も1988年には評価書(環境保健クライテリア81)を出しており、発がんの可能性や胎児への毒性などを指摘しながら、大気中や水中で高濃度にばく露する可能性のある地域の住民に対して、有害影響が出ていないかを調べる疫学調査の実施が必要である、と勧告している(右記図2)。

図21988年のWHOの評価書。高濃度地域住民に有害影響が出ていないか疫学調査を勧告している
 また、2001年の別の評価書では、これ以下なら安全という「閾値」は定められないとして、摂取量はできるだけ低い方が望ましい、と勧告している。

◇カリフォルニア州の基準を超過する「バナジウム天然水」
 アメリカ・カリフォルニア州では、被害予防の観点から、バナジウムについての水質基準を設定している。

 基準値の根拠となったのは、ラットを使った生殖毒性の実験データだ.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



図3バナジウム溶液による糖尿病治療効果。

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オールアクセプター  02:33 06/26 2012
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駅の自販機で売られていた奴を普通に飲んでいた(苦笑 しかし、包装を見ると、本当にさわやかなんだよなぁ。 こうした報道が出てくれるのは嬉しい反面、 いちいちネットで調べないといけないってのは苦痛だよなぁ。 情報の検索って、いつから義務になったのか? 情弱でも幸せに健康で安全に生きられるようにしてほしい。