MyNewsJapanにて連載している科学ジャーナリスト、植田武智氏の一連の記事が再構成され、このほど、加藤やすこ氏との共著で発売された。電磁波の問題は、ドコモ・KDDI・ソフトバンクといった携帯電話会社や、東電をはじめとする電力会社がマスコミの売り上げを支える巨大クライアントであるがゆえに、公式に発表されたもの以外は、ほとんど独自報道されることがない。一方で、ケータイ・スマホ端末以外でも、住宅近くに立つ携帯基地局、家の中のIH調理器、盗難防止ゲート、スカイツリー…と、身の回りの様々な場所に同様のリスクがひそんでいる。まずは事実を知り、必要と感じたならば防衛策をとっておくことで、長期的な被害の蓄積を減らすことができる。事実と防御策を知るための一冊。
目次
第1章 電磁波は本当に危険なのか?―今起きていること、わかったこと
第2章 子どもや妊婦など“弱者”を襲う危険―どんな影響があるのか
第3章 IH調理器は大丈夫なの?―お母さんのお腹と子どもの頭を直撃
第4章 スマートメーターの恐怖―欧米では反対運動も
第5章 携帯電話基地局周辺の実態―深刻な健康被害と反対運動
第6章 電磁波から身を守る―対策と全国での取り組み
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2011年5月、世界保健機関(WHO)が、携帯電話から出る電磁波について「発がん性の可能性あり」という評価結果を下した。問題はケータイだけではなく、スマートフォン、WiFi、IH調理器と、拡がっている。既に携帯基地局の周辺では健康被害が相次いでいる。
私たちはどうやって自分の身を守ったらよいのか。まずは事実を知り、自衛策をとることだ。この本にはそのための情報が満載されている。
元記事は以下のとおり。
■IH調理器「近くで使うときは出力を下げて」スイス政府勧告
■WiFi電磁波も精子に悪影響 ラップトップPCはひざに乗せるな
■世界最大のケータイ疫学調査発表も、調査方法に致命的欠陥 デンマークのガン疫学研究所
■WHOようやくケータイ電磁波の発がん可能性認定 決め手は中立性、安全派委員の資格剥奪
■「妊娠中のケータイ使用で子どもの行動障害1.4倍」の研究結果、報道も調査もない日本
■ケータイ1日20分以上通話で脳腫瘍リスク3倍 税金投入の国内研究結果を隠す総務省
■ケータイヘビーユーザは脳腫瘍1.9倍 WHO研究結果も、日英で180度異なる報道
著者:植田武智[ウエダタケノリ]
1962年生まれ。科学ジャーナリスト。食品の安全性や健康食品のエビデンス、シックハウス・電磁波などの環境リスクについて独自の取材・調査を行ない、『週刊金曜日』やマイニュースジャパンなどに記事を連載している。

