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やさしい時間~新潟 田麦山

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雪にろうそくで文字をつくったもの、ガンバッテイマス田麦山 とかかれています。
 「何かあったら、俺どこにでも飛んでいくから」。2月12日、新潟田麦山で行われた「田麦山、雪ほたる祭り」で地元男性がパキスタン人ボランティアに言った言葉だ。このパキスタン人男性は、中越大震災のとき、すぐに駆けつけた人の一人。

地震直後「避難所に外人がいて、おっかなびっくりで見ていた」とこの地元男性はいう。しかし、温かく甘いチャイをつがれて飲んだとき「心の底が温かくなった。国籍なんて飛び越えた」という。この日も、彼は甘いチャイを観客に振る舞って歩いていた。

田麦山雪ほたる祭りは、震災の影響で今年は実施不可能かと思われた。しかし「こんなときだからこそ、やろう」という現地の声を受け、ボランティアが動いた。

愛知からは何十人もの高校生が訪れ、愛知の特産品を売る店を出した。「安い!!安いよ!!」まるで学園祭の出店のようなにぎやかさだ。

舞台のライトや音響もボランティアが手伝った。中越元気村のみほこさんが、バイオリンで寅さんのテーマを演奏し、登場すると、地元の代表が手を振って踊りに参加した。

最後にある曲を演奏し始めると、子供たちが一生懸命口を開け、歌いだした。大人たちは目を赤くさせていた。「はるかなるふるさと田麦山」だ。

この曲は田麦山の小学生が作詞し、作ったもの。発表予定の文化祭当日、震災が体育館を襲った。その後、避難所で発表し、みんなを励ましてきた思い出の曲だ。

歌詞を見ながら歌う私の隣に、あるおばあちゃんがいた。歌詞カードを見せると「老眼だから」と言いながらも、目を赤くさせて一生懸命、口ずさんでいた。

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雪の壁にこのようなろうそくが一面に飾られてました。

いくつものかまくらの中で、餅が振る舞われ、大きな焚き火が一面の銀世界を照らしていた。

「この幻想的な雪景色の下に、俺らの家はブルーシートをかけられ埋まっている。本当に大変なのは春からだ」 雪の壁に並んで埋め込まれたろうそくの蛍が、雪に包まれた街を静かに見守っていた。

中越元気村 ~現地発ブログ~

中越元気村

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