「04年春までのリストラでずいぶん辞めているので、既に対象者がいない部署も多いんです。自分が所属する部は150人くらいでしたが、約20人が早期退職制度で辞めていった。50代で部下がいない担当部長が中心でした」(中堅技術者)。
ソニーは業績が悪化した03年、06年3月期までの3年で国内で7千人を減らす計画を発表、早期退職制度により04年3月期だけで5千人を削減した。同制度は05年3月期も引き続き募集(応募資格は勤続10年、35歳以上)。今秋(05年9月)発表された07年度までの中期計画では、これに加え、さらに1万人(国内4千人)を削減するとしており、秋から年度末にかけてのリストラは、ソニーの恒例行事になってきた。
【Digest】
◇対象者もいなくなり
◇高い給与に見合った商品が出ない
◇降格もあった
◇誰が実力者なのか、すぐに分かる
◇2年前までと一変した成果主義
◇本当に学校名を問わない?
◇対象者もいなくなり
会社としては若い優秀な人材の流出は防ぎたいため、「10年以上在籍」「(事実上)会社が指名した人だけ」といった厳しい応募条件を常に設けているのも特徴。ただ、もはやこの条件では、開発の主要部署には対象者が見当たらないのが実態だ。「今後は、旧カンパニーごとに持っていた機能を1つに集約するなど重複するバックオフィス系や、工場勤務者らが中心でしょう」(同)。
人員数をもっと減らしたかったストリンガーCEOに対し、エレクトロニクスCEO・中鉢社長が「これ以上減らすと優秀な技術者までいなくなる」と難色を示したとされる各種報道も、現場の実感からずれていないようだ。
12月上旬、さっそく、「間接部門の社員」に限定した早期退職の募集が始まった。
◇高い給与に見合った商品が出ない
ソニーの1人あたり給与は、メーカーにしては高い。公表ベースでも年933万円(平均38.2歳、2005年3月31日現在)と、松下の758万円(平均42.3歳、2005年3月31日現在)より23%も高い。したがって、他のコスト条件が同じなら、ソニーの商品は松下よりも高い単価で売れるか、多い数量売れるか(つまりヒット商品が多い)しない限り、同水準の利益は出ない。しかし主力の薄型テレビでのシェアが象徴しているように、売れているのは逆に松下の商品であり、単価も大差がない。
一度上がってしまった給与水準は、下げるのが難しい。全体を下げると会社全体のモチベーションが低下するため、水準を変えずに、単価が高い順に、頭数の削減を先に行うのが常だ。ソニーはここ数年で、終身雇用では全くなくなった。中高年社員は、雇用という点では、業界でも隋一の厳しさだ。
極端にいえば、管理職ポストに就けなければ、肩たたきに遭う。ある部署では昨年、50代の部長クラスが、“退職を迫られる人たちだけが所属する専門部署”に、半ば強制的に異動となり、退職していった。いわゆる肩たたきだった。「意外に厳しいな」(20代社員)と思ったという。
ただ、三洋電機
のような悪質なリストラにはまだ手を染めておらず、最大で基本給60カ月分もの手厚い加算金が出た。基本給5年分だ。「確かに手厚い。会社から、そこまでして辞めて欲しい、と言われるのも悲しい.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
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ソニーのキャリアパス
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