 Baa 優良企業予備軍
(仕事4.0、生活4.7、対価3.4)
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「昨日、何ケース売った?」「ぜんぜんダメでした」--月曜のサントリー各職場での会話だ。ビールの営業担当部署なら珍しくもないが、品質管理、資材、研究開発…と部署を問わず、さらに他のカンパニーの社員も全員が参加する。土日に1日中、スーパーの店頭に立ち、「今日、安いですよ~」などと、お客さんに直接、ビール系飲料「キレ味」などを勧める販促活動をしているのだ。
【Digest】
◇全社員で土日の店頭販促
◇配属先とロケーション
◇支店の泥臭い仕事
◇「Gokuri」は、入社3年目の技術者が起点
◇ブラマネの強大な権限
◇支店、管理系、生産系を行き来する
◇「やってみなはれ」でやりたいことをやらせる
◇中途採用を活発化
◇「家族に話せないようなことはやらない」
◇管理職クラスだけ役割給に
◇手厚い福利厚生
◇差がつかない評価の仕組み
◇運動会、部活、ビアパーティーがある
◇推薦枠がない採用
◇働く社員と働かない社員の差が激しい
◇ワールドヘッドクオーターズの評判
◇とにかくオープンな社風
◇研究者の1日
◇全社員で土日の店頭販促
「要するに、ヨソの部門のお手伝い。私はこの半年で2回、行きました」(他カンパニー所属の技術者)。現場感覚を意識させるための、ビールカンパニー長の方針なのだという。「ペーペーから部長までが、アルバイトと同じ仕事をする。いろいろお客さんから質問されるので、商品知識も身に付けておかないといけない。だから、(2003年に)カンパニー制にしたものの、他カンパニーが別会社だという感じは、ぜんぜん持っていないんです」(同)。
サントリーが2月22日に発表した2005年度連結決算は、4年ぶりに増収となり、純利益も前期比5割増の260億円と過去最高に。ただ好調だったのは「伊右衛門」「天然水」などが伸びた食品事業で、酒類事業はチューハイは伸びたが全体としては横ばいにとどまり、赤字続きのビール事業が足を引っ張っている。
40年以上も赤字のビール事業が存続しているのも、カンパニー制なのに他カンパニーの社員が土日出勤してまで動くのも、非上場のオーナー企業ならではの独特のカルチャーがあるから。ビール事業は2006年も、価格の高い「ザ・プレミアム・モルツ」を4倍増とする計画を打ち出したが、5月に“第3のビール”の税率が上がるなど環境は厳しい。ここ数年続いている“全社員店頭販促”は、今年も続きそうである。
◇配属先とロケーション
同社の事業は、5つのカンパニー(右図参照)に分かれる。新入社員は、入社後の研修で希望を聞かれるものの、最初は、特に男性の場合は、地方支店での営業から始まるケースがもっとも多い。
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組織
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ある年の同期は約110人で、女性は
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研究開発の組織
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キャリアパス
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