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「華麗なる」キムタクの髪が危ない!”嘘つき”マンダムの「ギャッツビー」ムービングラバー

情報提供
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マンダム「ギャッツビー」シリーズ
 「好きな男ランキング」13年連続1位、マンダム「ギャッツビー」CM好感度1位、TBS「華麗なる一族」高視聴率--キムタク人気は相変わらずスゴイ。そこで、ギャッツビーの整髪料「ムービングラバー」6商品の成分を調べてみたら、頭皮のバリアを壊し、髪のトラブルの元になる合成界面活性剤と合成ポリマーが数種類配合されていることが判明。CMのように“好きにやっちゃって”いると髪のトラブルの原因になりかねないのだ。だがマンダムは「合成界面活性剤は入っていない」と断言。キムタクは”嘘つき”会社の広告塔になっているのだ。

◇キムタク「好きな男ランキング」13年連続1位のワケ
 TBS開局55周年記念番組「華麗なる一族」(2007年1月~3月)に万俵鉄平役で出演中のSMAPの木村拓哉(34)。

 『anan』(マガジンハウス)で恒例となっている「好きな男ランキング」(2006年10月18日)では、13年連続1位。

 「13年も連続1位だなんてスゴイ!」と思っていたら、その調査方法が「【独女通信】『anan』の「好きな男ランキング」、キムタク1位のナゼ?」に出ていた。

 それによると、『anan』ではハガキとインターネットで投票を受付。ハガキの場合、好きな男・嫌いな男を1位~3位まで書いて送ることができる。1位を3票、2位を2票、3位を1票として集計。

 『CanCam』(小学館)などの「好きな男ランキング」ではキムタクは5位圏外だったので、『anan』では「『3位まで答える』というアンケート方式もキムタクに有利に働きやすいかもしれない」、「好きな男」アンケートに参加する時点で、ほぼ全員がキムタクの名前を思い浮かべるだろうとも紹介されていた。

 かと思えば、3月5日に放映されたフジテレビ主催『K-1』の平均視聴率は13.8%、『華麗なる一族』は21.6%。『K-1』はメインキャスターに新婚の藤原紀香を起用したが、打倒『華麗なる一族』にはならなかった。
 
◇背広が似合わない「華麗なる一族」のキムタク
--やっぱり、キムタクはスゴイよ~。

 私が『華麗なる一族』出演中のキムタク話をはじめると、キムタクより10歳ばかり年上の男性が言う。

 「あのヘアースタイルで万俵鉄平役は、いくらなんでもあんまり。1960年代後半を時代背景にした関西財閥の長男で、関連企業の代表役だから、ややクラシック系でビシっとしたスタイルのはず。それなのに、画面に出てくる髪形は、キムタクヘアーそのもの。背広も似合わないし。せっかく豪華セットで盛り上げている雰囲気が死んでしまう。ああ、キムタク……」

--そんなこと言っても、キムタクのこと気にしているじゃない。

 「だめだ! 許せない」

--ヘアースタイルと言えば、キムタクが踊っている、マンダムの新しいCMがばんばん流れているね。

 「マンダムのCMに、キムタクが出ているの?」

 2006年秋から展開しているマンダム「ムービングラバー」のCMにキムタクが出ている。「CMデータバンク」好感度調査(9/20~10/19)ではNO.1を獲得した。

 同シリーズ第2弾となる「ナチュラルブリーチカラー」の新CM『コインを消す男編』が2月末から流れている。「I CAN GIVE YOU GATSBY」のBGMが流れ、キムタクがおしゃれなホテルの一室で鏡の前で踊りながら髪を整える、あのCMだ。

◇マンダムといえばチャールズ・ブロンソン
 マンダムのHPサイトにアップされている『コインを消す男編』CM(肩にかかるロングヘア、黒でキメたファッション、髪をかきあげ踊るキムタク)を見ながら、前出の男性が言う。

 「また、立ちくらみがしたよ。マンダムといえば、チャールズ・ブロンソンだよ。私の世代の男だったら、かつてのテレビCMは絶対覚えているはず。

 『うーん、マンダム』とブロンソンが渋い声で一言。あの渋さと男くささはかっこよかった。CMで使われていた曲『男の世界』(ジェリー・ウォレス)も大ヒットした。

 学校に行って仲間たちと、『うーん、マンダム』とコマーシャルのマネをよくしたもんだ。

 そのイメージがあるから、キムタクと聞いて仰天だよ。ああ、世の中変わったんだね、去り行く昭和。」

 かなりイメージが違って、怒っているようだ。
 
◇「華麗なる」+「ギャッツビー」で商品展開
 『うーん、マンダム』の流行語がきっかけとなり、1971年4月、社名を「丹頂株式会社」から現在の「株式会社マンダム」に変更した。

 MANDOMシリーズは、日本で初めてハリウッドスターのチャールズ・ブロンソンを起用した。こちらは、「タフな男」のイメージで展開する「熟年向け」。GATSBYシリーズは、父ブロンソンが息子トニーにすすめる、ホンモノの男の香りとして展開する「若者向け」だそうだ。

 マンダムのギャッツビーのブランド名は、ロバート・レッドフォード主演の「華麗なるギャツビー」に由来している。存在感のある男性化粧品として全14アイテムを発売した。当時はリキッド・トニックなどの整髪料が主流だった。

 そのギャツビーは1978年発売のロングセラー商品となり、今年になって、キムタク主演のTBS「華麗なる一族」が始まった。

 なるほど・・・。

 CMでもキムタク、ドラマでもキムタク。「華麗なる」+「ギャッツビー」戦略の流れで商品は日々、売られている。いま流れているキムタク+ギャツビーCM『コインを消す男編』は、電通関西支社が代理店である。

 キムタクが、髪をはじめファッションリーダーであることは間違いない。現在34歳。これからも注目され続けるはずだ。とても「努力家」に見えるので「本人はたいへんだろうな」と、お節介ながら思ってしまう。

 その「華麗なる」キムタクの髪が危ないのだ!

◇ギャッツビー“好きにやっちゃって”使用で髪がこまる
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新・ギャッツビー ムービングラバー6種類(上)とカタログより(下)
 ギャッツビーは、マンダムHPによると、「オシャレやトレンドに敏感で面白いことが大好きな高校生、大学生の男性をターゲットに『旬なカッコ良さ』を提案します。これを機にCMキャラクターに木村拓哉を起用。いつも時代を先取るギャツビーの新たな挑戦として、フレキシブルで包容力のある存在感で、思い通りに自分自身を表現できるスタイルへと若者を導きます」とある。

 ローソンで、高校生らしき彼が紫のムービングラバー(ワイルドシェイク)を買っていた。「ああ、ここにも、キムタクの影響を受けてしまった男がひとり」と思いながら、「頭皮にはすりこまない方がいいよ」と声をかけたくなった。

 “好きにやっちゃって”“色々やっちゃって”とCMでも言っているが、色々、好きにやっちゃうと髪がこまったことにもなるのだ。

 キムタクも罪な男だ。

 「ムービングラバー」は、ワックスから進化した商品。ヘアワックスは、キャンデリラロウ、カルナバロウなどのロウをワックスや油と混ぜたもので、合成界面活性剤を数%含む現代頭髪化粧品である。

 整髪料ムービングラバーのセールスポイント(右上画像参照)は、
●ムービングラバー(新開発ポリマー)配合により、何度でも再整髪が可能。ベタつきを抑えた軽い仕上がりが実感できます。
●髪への伸び・なじみがよく、思い通りにスタイルがつくれます。
●ラバー感覚の容器で、個性的なフォルム&カラーです。
●後残りしない、さわやかな青リンゴ系の香り(微香性)
●防腐剤フリー(アルカンジオール配合)
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ギャツビー「ムービングラバー」
上から
■赤(チカラ技。のスパイキーエッジ)の21成分をチェック。

■紫(乱れ技。のワイルドシェイク)の 21成分をチェック。

■橙(くしゃ技。のルーズシャッフル)の21成分をチェック。

■黄緑(弾むエア技。のエアライズ)の22成分をチェック。

■水色(うるおい技。のクールウェット)の16成分をチェック。

■グレー(遊び技マット。のグランジマット)の27成分をチェック。

*化粧品では、配合%の多い順に成分名を表示することになっている(1%未満は順不同。香料と色素は最後にまとめて表示)。表示順位であるていど配合割合が目安となる。

 しかし、気になる全成分は、マンダムのHPのどこを見てもアップされていない。

 ギャツビー「ムービングラバー」6種類に明記されている成分を、小澤王春著『自分で調べて採点できる 化粧品毒性判定事典』(メタモル出版)でチェックしてみた。

 チェックしたのは、合成界面活性剤、合成ポリマー、防腐剤、防カビ剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、法定色素、香料、他の毒性物質。

ギャツビー
「ムービングラバー」
合成
界面活性剤
合成ポリマー その他の
毒性物質
好ましくない
成分
赤(スパイキーエッジ)
紫(ワイルドシェイク)
橙(ルーズシャッフル)
黄緑(エアライズ)
水色(クールウェット)
グレー(グランジマット)
(くわしくは右記画像参照)

 オクタン酸セチル、オクトキシグリセリン、テトラオクタン酸ペンタエリスリチルの3種類ほど、わからない成分があった。

 「華麗なる一族」1970年代の万俵鉄平は黒髪だ。あれから40年。男性の髪が元気になったとはとても思えない。少なくとも、チャールズ・ブロンソン時代に、こんな合成ポリマーは配合されていなかった。

 超・現代頭髪化粧品だ。

◇情報公開が遅れているマンダム
 マンダムお客様相談室(フリーダイヤル 0120-37-3337。平日9:30~17:00 土・日・祝日はお休み)に電話してみると、「ギャッツビーのマンダムです」と窓口担当者が出てきた。

--HPに、商品の全成分をアップしないんですか?

 「HPで一般のお客様が見れるようには、なっていません。商品のほうにすべて書かせていただいています。どの製品かを教えてもらえれば、FAXでお伝えしています」

 FAXで送信するようなことをしなくても、隠すことでもないのだから最初からHPで公開していたら手間は省ける。「理由があって出していないわけではない」と言われたが、おかしな成分が入っているから知らせないのでは、と疑ってしまうではないか。

 マンダムは、情報公開としては遅れている会社だ。

 ムービングラバーでわからなかった3種類の成分(オクタン酸セチル、オクトキシグリセリン、テトラオクタン酸ペンタエリスリチル)についての質問は、折り返し電話をもらうことになった。

 マンダムの商品を見ていると、丹頂チック(男性用整髪料。ヘアスタイリング/チック。1933年発売のロングセラー商品)が販売されているのを見つけた。「永年にわたり男たちの支持を集め、磨きぬかれた大人の香り。円熟したスタンダードナンバー」だという。

 1933年といえば戦前。合成界面活性剤も、合成ポリマーも使用されていない時代だ。担当者が「成分は変わっていない」と言っていたので、期待大だ。そこで、不明の3種とあわせて、丹頂チックの全成分もFAXで送ってもらうことにした。

◇戦前に合成界面活性剤を発明していたなんて・・・
 丹頂チックのFAXが送信されてきた後、先ほどの担当者から電話をもらった。

 3種類の成分については、オクタン酸セチルとテトラオクタン酸ペンタエリスリチルはエモリエント剤、オクトキシグリセリンは保湿剤とのこと(マンダムからのコメントそのまま)。

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マンダムお客様相談室からFAXで送ってもらった「丹頂チック」の全成分13をチェック。合成界面活性剤3、その他の毒性物質4
 丹頂チックの全成分表(画像参照)を見ると、ポリソルベート-60、PEG-5水添ヒマシ油の成分が目に入ってきた。これは、合成界面活性剤だ。

--丹頂チックは発売当初から成分は変わってないんですよね?

 「基本的に変えておりません」

--そうなんですか?

 「原料は変わっていません

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ここのおかげで2008/02/01 02:51
ひな2008/02/01 02:51
掛園 浩2008/02/01 02:50
奇異な髪型2008/02/01 02:50
掛園 浩2008/02/01 02:50
lan2008/02/01 02:50
ananの女性編集長2008/02/01 02:50
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