大東建託岡山東支店社員が高齢客から金だましとり 「土地購入の手付金」名目など被害総額3千万円、“ランドセット地獄”にはめる
大東建託元支店長(2019年に懲戒解雇)が、「5月25日までに」詐欺容疑で逮捕された、と警視庁が発表した。顧客の土地を転売して利益を出すなどと虚偽の話を知人にもちかけ400万円をだまし取った疑いで、解雇後、特殊詐欺に関与したとして実刑判決を受け服役中、とも伝えられる。同社のコンプライアンスの崩壊ぶりを印象づける事件だが、これも氷山の一角にすぎない。岡山東支店に所属する男性営業社員(50歳代)が、「アパート用地購入の手付け金が必要」などと嘘をつき、高齢の顧客に金を払わせて損害を与えていたことが、被害者らの証言で判明した。被害者はすくなくとも3人、被害額は約3000万円に達するとみられる。社員は解雇され、被害金を大東建託が弁償した模様だ。「金が返ってきたのはよかった。大東は厳しい。だました社員も大東の被害者だと思う」――被害者のひとりは取材に対して複雑な心境を打ち明けた。 (06/13 2022)
NHK『所さん!事件ですよ』、携帯基地局にまつわる事件をボツに プロデューサーは「電磁波問題はタブーではない」と弁解
NHK総合が放送する「所さん!事件ですよ」を制作する(株)テレビマンユニオンが、携帯基地局からの電磁波による健康被害を考える番組を中止したことがわかった。当初、担当ディレクターは、被害者を紹介するよう依頼し、筆者は4人の被害者を紹介したが、4人が取材を受けることすらなかった。ディレクターに事情を尋ねたところ、基地局の仲介業者からストップがかかったことを明かした。一方、プロデューサーは、「もともと電磁波による健康被害が取材目的だったのではなく、基地局設置工事の騒音被害を取材することが目的だった」などと、不自然な説明を繰り返した。筆者が、業界タブーがあるのではないかと尋ねると、「それは絶対にない」と強く否定。タブーという趣旨でこの問題の顛末を記事化することは不本意とも述べた。(05/07 2022)
対「禁煙ファシズム」初の損害賠償裁判 日本禁煙学会・作田医師と“斜め上の家族”に1千万円、訴因は虚偽診断書作成と訴権の濫用
「禁煙ファシズム」に対する初の損害賠償裁判が3月14日、横浜地裁で提起された。請求額は1027万円で、原告は、副流煙による健康被害の発生源だとして3年間法廷に立たされた藤井夫妻。被告は、発生源との主張を展開した家族3人と、医師だ。夫の藤井将登氏は2017年、同じ集合住宅の斜め上に住む家族から、副流煙で「受動喫煙症」に罹患したとして約4500万円を請求する裁判を起こされ、その訴えは棄却。判決で、訴因となった診断書の1通が無診察交付(医師法20条違反)と認定され、藤井氏らは、診断書を作成した作田学・日本禁煙学会理事長を虚偽公文書行使の疑いで神奈川県警青葉署へ刑事告発し、青葉署が今年1月、作田医師を横浜地検へ書類送検した。今回の損害賠償訴訟では、医師が診断書を作成する際、市民運動や裁判を目的に診断内容を創作する行為が許されるのかも問われる。(訴状全文ほかダウンロード可)(03/14 2022)
ラサール高→東大法学部卒の7千万円被害者は、なぜ “東進”に騙されたのか 「まさか自分が…オレオレ詐欺と同じです」
「自分はラ・サール高→東大と進学しましたが、これはナガセ創業者の永瀬昭幸社長(1948年9月生まれ)と同じ。高校・大学の9個ほど下の後輩が自分で、東大時代には、ラ・サールOBが東進の前進となる塾でバイトすることになった、といった話も聞いていましたから、縁を感じていたんです。東進ブランドを信用して、最後はFC会社に7千万円も貸してしまいました。返してほしいです。民事再生と自己破産で強制執行はできなくなりましたが、債権が消えるわけではないので、柏木が死ぬまで諦めず取り立てるつもりです」――。そう語るのは、「東進」50億円貸し倒れ詐欺事件で、個人で7182万円を貸して、うち93%を踏み倒されたKさんだ。なぜこれほどの額を焦げ付かせてしまったのか?その経緯と手口について詳しく聞いた。(12/27 2021)
東進モア&モア詐欺的資金集め倒産、ナガセ1人焼け太りを許した民事再生の闇――パペット役員に全株融資で“闇金ロンダリング”
届け出ベースで52億5千万円、最終確定で46億2千万円の借金を抱え倒産し、民事再生によってその93.11%を踏み倒したのが、東進衛星予備校を38校展開するモア&モア社(現エデュマン社に事業譲渡)の詐欺的資金集め事件だった。その会社から、計20億円程度の上納金(ロイヤリティ)を得て稼ぎのタネにしていたのが、フランチャイザーのナガセだ。踏み倒しにあった被害者リストには、商工中金、政策金融公庫、信用保証協会だけで約7億円にのぼり、公的性格が強い金融機関が並ぶ。43億円もの債務を免除され身軽になった会社は、なぜ3.2億円という“激安価格”でナガセに買い取られ、パペット(操り人形)役員に形式的に株を持たせたのか。“闇金ロンダリング”の実態を隠すため民事再生法を利用した一連の巧妙な手口を調査報道する。(12/04 2021)
「東進」50億円貸し倒れ事件の全貌 政府系金融も騙された、元野村コンビによる“民事再生まる儲け”劇――債権者は詐欺で告訴
『東進衛星予備校』38校を神奈川中心にFC展開するモアアンドモア社(柏木秀信社長)が52億円強の債務を残し倒産、民事再生が決定したのが2017年3月16日。その約半分が簿外債務で、粉飾した決算書で財務実態を偽って融資を受けていたが、フランチャイザー側のナガセが即座にスポンサーとなった再生計画では93%超が債権放棄、つまり借金棒引きに。柏木は野村證券時代に13億円詐取の罪で懲役3年の有罪が確定し証券界から追放された有名人。入社1年違いの元同僚である永瀬昭幸・ナガセ社長が、いわくつきの人物を自身のFCに加盟させ、再び詐欺的手法で資金集めを働く舞台を与えた責任は重い。ナガセがこのFCから稼いだロイヤリティ収入は約20億円にのぼるが、その1年分にも満たない3億2千万円という「格安」で38校を実質的に手中に収め、今も稼ぎ続ける“焼け太り”の民事再生劇に、踏み倒された債権者たちの怒りは収まらない。(11/29 2021)
オープンハウス、“地下室マンション”乱暴工事で住環境破壊 民家脇4メートル垂直掘削し壁に亀裂、ホテルへ避難…安全性にも疑問の声
東京都品川区のオープンハウスを施主とする「地下室マンション」工事をめぐり、近隣住民から苦情が噴出している。民家のすぐ脇を、広範囲かつ深さ約4メートルも掘り下げるという独特の工法が原因だ。おざなりな説明だけで着工した結果、猛烈な振動と騒音にさらされた住民らが驚愕、避難したり体調を壊す例が続発する有様となった。さらに、隣接する民家の地面が傾斜したり、住宅の壁にひびが入るなどの被害も発生した。掘削跡を埋め戻さないため、いわば巨大な四角形のクレーターが出現した格好だが、周囲の擁壁(高さ約3メートル)が地震などで崩壊するのではないか、大雨で水が流入するのではないか、周辺地盤が脆弱になるのではないか、といった当たり前の不安に対して、オープンハウス側は説明責任を果たしたとはとても言い難い。高齢の住民のひとりは憤りを込めて言う。「人の命をなんと思っているのか」。 (11/26 2021)