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11/12 2009
 茂木健一郎が2006~08年に約4億円分の確定申告をせず追徴1億6千万をくらった「意図的な納税逃れ」は、この国のDNAを知る上でかなり参考になる事例だった。

 茂木は日経BPで「超一流の仕事脳」という連載を書いているが、本件が報道された前日、11月9日付のタイトルが「当り前のことから逃げない」だったのには爆笑した。茂木には「逃げても許される世渡り術」みたいな本を真面目に自己分析して書いてみてほしい。

 高橋洋一は今年3月、「豊島園庭の湯」の脱衣所で30万円相当の腕時計を盗んだ疑いで書類送検されて以来、メディアから抹殺されたが、茂木が風呂から出てきて高橋と同じように「いい時計だったので、どんな人が持っているのか興味があった」とコメントしたら、「そうですか、さすが脳科学者は違う」と感心されて、所有者にサインでもプレゼントしてやって、そのまま終わりだったろう。

 (だいたいブルガリの時計を鍵かけずにロッカー入れておく仕掛けがワナだったとみられても仕方ない。その場ですぐ防犯カメラの映像の再生までして警察が入っていくのも、普通ありえない。ワナにハマっちゃう高橋のほうが問題だけど)

 茂木の納税逃れは3年分だが、ホリエモンだったら1年だけでも確実に逮捕、3年分だったら「悪質」だとして、「海外に隠し口座があるはずだ」などと因縁つけられ、会社に強制捜査が入るかもしれない。もちろん逃亡の恐れがあるとして拘留が続く。村上ファンドの村上でも同じだ。今だったら渡辺喜美あたりは気をつけないといけない。

 権力にとって都合のよい人、既得権を脅かさない人に対しては法の適用が甘く、改革派勢力や新興勢力には厳しいのが、この国のDNAなのである。

 しかも、それに輪をかけてマスコミも同じ体質だからタチが悪い。視聴率がとれて本も売れる茂木は、マスコミのカネ儲けにとって必需品だから、ここで消えてもらっては困る。茂木べったりなPHPなど、会社存続の危機だ。『プロフェッショナル』がヒットしているNHKは、お詫び文を載せるだけで、何のおとがめもなく、終息を図った。全く同じシチュエーションでも、茂木ではなく池田信夫だったら抹殺していただろう。

 2006年に、茂木と同じく3年間で、たった1800万円の所得隠し、追徴600万円だった「くらたま」クラスだと替りがいるから、民放のレギュラーコメンテーターから降ろされてしまった。この差をみても、つくづく権力者に甘い嫌な国だと思う。

 「所得隠し」と「申告漏れ」は紙一重で、本質は同じだ。税務署のさじ加減ひとつで、そんなものはどうにでも認定できる。2年前に出した『トヨタの闇』に書いたが、あからさまなのが、トヨタの“脱税”をめぐる報道だ。

 実質的に同じ内容でも「脱税」「所得隠し」「申告漏れ」と表現はいろいろあり、トヨタの場合は悪質さにかかわらず、まるで簡単な手違いだったかのような「申告漏れ」が多用されている。

 2006年12月31日付で、各紙に「トヨタが60億円申告漏れ」という記事が載った。内容を読むと、一般人の認識としては要するに大掛かりな企業ぐるみの「脱税」でしょ、という内容だ。

 単なる申告漏れでは全くなく、自動車関連の広告宣伝費を約5億円水増ししていた、と認定されている。つまり、本来発生していない架空の5億円を意図的に計上することによって、悪質な「所得隠し」を働き、トヨタもそれを認めている。国税庁はトヨタに対し、重加算税を含め、約20億円もの追徴課税を行った。

 それでも国税庁が申告漏れと言えば、マスコミも官報よろしく、そのとおりなぞって書く。本質が脱税なら脱税と書けばいいし、所得を隠しているんだからそう書けばよい。だが、広告宣伝費という口止め料を受け取っている手前、トヨタには甘い。

 国税、警察、マスコミと、あらゆるものが権力者、強い者には甘く、逆に既得権を脅かす改革勢力には厳しい国。このDNAは知っておく必要がある。私もなるべく電車に乗らないくらいの気はつかっている。その気になれば冤罪をでっちあげるのは簡単だからだ。

 
05:40 11/12 2009 | 固定リンク | コメント(5) | アクセス数(1103)


11/02 2009
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 トルコを旅したとき読んだ村上春樹の『雨天炎天』の文章がなかなか面白かったので『走ることについて語るときに僕の語ること』を読んでみた。

 「僕は1982年の秋に走り始め、以来23年近く走り続けてきた。ほとんど毎日ジョギングをし、毎年最低一度はフル・マラソンを走り(計算すると今までに23回走っている)、そのほか世界各地で数え切れないくらい、長短様々の距離のレースに出場した」というから、半端ないランナーだ。

 私はこれまで、立花隆や佐野眞一といった大物ジャーナリストの著作・大作を読むにつけ、「意地でも解明してやる」といった執念深さや偏執狂でパラノイアな好奇心がもっとも重要な資質だと思っていたのだが、もの書きとして継続的にアウトプットを続けるには、村上氏のいうことは正攻法として説得力がある。

才能の次に、小説家にとって何が重要な資質かと問われれば、迷うことなく集中力をあげる。自分の持っている限られた量の才能を、必要な一点に集約して注ぎ込める能力。これがなければ、大事なことは何も達成できない。そしてこの力を有効に用いれば、才能の不足や偏在をある程度補うことができる。僕は普段、1日に3時間か4時間、朝のうちに集中して仕事をする。机に向かって、自分の書いているものだけに意識を傾倒する。ほかには何も考えない。ほかには何も見ない。

 集中する力が必要→集中するには体力が必要→だから鍛える必要がある。これは勝間氏も同じことを言っている。したがって勝間氏は都内を自転車で移動し、村上氏はジョギングするわけである。

 長編小説を書くという作業は、根本的には肉体労働であると僕は認識している。文章を書くこと自体はたぶん頭脳労働だ。しかし一冊のまとまった本を書きあげることは、むしろ肉体労働に近い。もちろん本を書くために、何か重いものを持ち上げたり、速く走ったり、高く飛んだりする必要はない。だから世間の多くの人々は見かけだけを見て、作家の仕事を静かな知的書斎労働だとみなしているようだ。コーヒーカップを持ち上げる程度の力があれば、小説なんて書けてしまうんだろうと。しかし実際にやってみれば、小説を書くというのがそんな穏やかな仕事ではないことが、すぐにおわかりいただけるはずだ。机の前に座って、神経をレーザービームのように一点に集中し、無の地平から想像力を立ち上げ、物語を生みだし、正しい言葉をひとつひとつ選び取り、すべての流れをあるべき位置に保ち続ける――そのような作業は、一般的に考えられているよりも遥かに大量のエネルギーを、長期にわたって必要とする。
(中略)
 巨人ならざる世間の大半の作家たち(僕ももちろんそのうちの1人だ)は多かれ少なかれ、才能の絶対量の不足分を、それぞれに工夫し努力し、いろんな側面から補強していかなくてはならない。そうしないことには、少しなりとも価値のある小説を、長い期間にわたって書き続けることは不可能になってしまう。そしてどのような方法で、どのような方向から自らを補強していくかということが、それぞれの作家の個性となり、持ち味となる。僕自身について語るなら、僕は小説を書くことについての多くを、道路を毎朝走ることから学んできた。

 今年5月に出した『1Q84』という長編小説が、史上最速のバカ売れをして、続編執筆中だそうだ。60歳にして自身の最大ヒット作を出しているわけだから、まさにトレーニングの賜物、自らのトレーニング理論を実証したことになる。

 少しでも長く、老いてなお、よい小説を書きたいのだと述べる村上氏に対して、期せずして思い浮かんだのは、中川昭一元大臣だ。若くして亡くなってしまったが、酒、タバコ、睡眠薬と、村上氏とは正反対の生活。まさに「太く短く生きる」タイプ。あれはあれで1つの生き方だ。私は人間味のある中川氏が好きだったが、自分が明らかに村上氏のほうに近いから逆に羨望を感じるのかもしれない。

 本書で特に面白いと思ったのは、「真に不健康なものを扱うためには、人はできるだけ健康でなくてはならない」と述べている以下のくだりである。ああ、ジャーナリズムもまったく同じだな、と思ったからだ。

 「村上さんみたいに毎日、健康的な生活を送っていたら、そのうちに小説が書けなくなるんじゃありませんか?」みたいなことをどきどき人に言われる。(中略)小説を書くということは、即ち不健康な行為であり、作家たるものは公序良俗から遠く離れたところで、できるだけ健全ならざる生活を送らなくてはならない。そうすることによって、作家は俗世と決別し、芸術的価値を持つ純粋な何かにより近接することができるのだーーといった通念のようなものが世間には根強く存在する。
(中略)
 小説を書くのが不健康な作業であるという主張には、基本的に賛成したい。われわれが小説を書こうとするとき、つまり文章を用いて物語を立ち上げようとするときには、人間存在の根本にある毒素のようなものが、否応なく抽出されて表に出てくる。作家は多かれ少なかれその毒素と正面から向かい合い、危険を承知の上で手際よく処理していかなくてはならない。そのような毒素の介在なしには、真の意味での創造行為をおこなうことはできないからだ(妙なたとえで申し訳ないが、河豚は毒のあるあたりがいちばん美味い、というのにちょっと似ているかもしれない)。それはどのように考えても「健康的」な作業とは言えないだろう。
 要するに芸術行為とは、そもそもの成り立ちからして、不健康な、反社会的要素を内包したものなのだ。僕はそれを進んで認める。だからこそ作家(芸術家)の中には、実生活そのもののレベルから退廃的になり、あるいは反社会的な衣装をまとう人々が少なくない。それも理解できる。というか、そのような姿勢を決して否定するものではない。しかし僕は思うのだが、息長く職業的に小説を書き続けていこうと望むなら、我々はそのような危険な(ある場合には命取りになる)体内の毒素に対抗できる、自前の免疫システムを作り上げなくてはならない。そうすることによって、我々はより強い毒素を正しく効率よく処理できるようになる。言い換えれば、よりパワフルな物語を立ち上げられるようになる。そしてこの自己免疫システムを作り上げ、長期にわたって維持していくには、生半可ではないエネルギーが必要になる。どこかにそのエネルギーを求めなくてはならない。そして我々自身の基礎体力のほかに、そのエネルギーを求めるべき場所が存在するだろうか?
(中略)
 真に不健康なものを扱うためには、人はできるだけ健康でなくてはならない。それが僕のテーゼである。つまり不健全な魂もまた、健全な肉体を必要としているわけだ。逆説的に聞こえるかもしれない。しかしそれは、職業的小説家になってからこのかた、僕が身をもってひしひしと感じ続けてきたことだ。

 ジャーナリズムも似ていて、闇の部分を進んで扱う仕事だ(企業や官庁のPRばかりしている自称ジャーナリストもいるが、それは広報マンというジャーナリストとは真逆の、別の職業である)。

 私も『トヨタの闇』という本を出している。闇の部分は、それ自体は不健康でネガティブだが、それを伝えることで世の中をよくするのがジャーナリズムだ。「裁判所は負のオーラに充ちている」とホリエモンが書いていたが、MyNewsJapanは裁判記事を不可避的に扱う。不動産の事故物件サイトの紹介記事など、飛び降り自殺だ、刺殺だ、火災だ、と見ていて疲れた。だが、そういう活動を伝えることで世界は前進するのだ。

 「河豚は毒のあるあたりがいちばん美味い」というのはうまいたとえだと思う。トヨタという河豚における毒は過労死だったり巨額の広告予算による報道統制だったりするわけだ。

 最近、精神的に参っていることが多いのは、不健康なオーラに自分が耐えられなくなってきたのかもしれない。トレーニングが足りないのだろう。「真に不健康なものを扱うためには、人はできるだけ健康でなくてはならない」。至言である。「毒素に対抗できる、自前の免疫システム」はぜひとも必要だ。

 小説家とジャーナリストは別物だと思っていたが、実は本質が似ている。トレーニングが必要な理由が、1つ分かった気がした。ジャーナリズムとは、真に不健康なものを扱う商売なのだ。

 
06:54 11/02 2009 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(1103)


10/28 2009
女性の社会進出、日本は75位
世界各国の政財界リーダーが集まる「ダボス会議」の主催で知られる世界経済フォーラムは27日、社会進出における性別格差の度合いを評価した「男女格差指数」を発表した。格差が最も小さいとされたのはアイスランドで、以下フィンランド、ノルウェー、スウェーデンと上位に北欧諸国が並んだ。日本は75位で、前年(98位)からは改善したものの、先進7カ国(G7)中で最下位だった。
――10月27日時事通信より

 このリポート(The Global Gender Gap Report 2009)、全体としてはよくできている。

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「Gender Gap Report 2009」のJapan
 ただ、「Legislators,senior officials,and managers」が6位というのがものすごい違和感。

 根拠となるデータが示されていないので分析不能なのだが、やっぱり中間管理職以上のポストへの女性登用は多くの日本企業では消極的で、ガラスのCapがある。

 たとえば山崎製パンなんか、単体で15,879人も社員がいて、課長以上の女性は、全社で3人だけしかいないそうだ(人事、研究所、衛生管理に1人ずつ、生産はゼロ)。このGenderGapは、社内でも話題になっているという。

 2年ほど前にトヨタの広報に聞いたら、女性で部長級はゼロ。次長級=基幹職2級が3人/全1533人、課長級=基幹職3級が21人/6047人。世界のトヨタが女性部長ゼロだ。今はどうかしらないが。

 だから、このように数値化して可視化し、全社を横並びで示すことが重要なのである。

 元トリンプ会長の吉越氏が主張していることに通じるので紹介する。
私は、決算数字だけでなく、すべての会社が社員の平均残業時間、有給休暇の消化率、社員の健康診断の結果、在籍中の死亡者数とその原因、及び社員の平均寿命といったデータを公表することを、国が義務化すればいいと思います。そうすれば、就職活動中の学生もそれを見ることができる。
――『「残業ゼロ」の人生力』(吉越浩一郎)より

 長妻厚労省は、従業員1000人以上の大企業に対して、まずは下記数値の情報公開を義務付け、サイトで毎年公開すべきだ。

 この情報公開規定は、経営側にとっては困る話ばかりなので、自民党政権にはできるはずがなかった。

 だが、「政・官・労(連合)」の癒着が始まった現政権なら、可能なのだ。今のうちに、がっちり法制化していただきたい。

 私のこれまでの取材感覚からいうと、とりあえず下記が重要。

・平均残業時間
・有給休暇消化率
・事業所別の健康診断結果の平均値(原発とか絶対怪しい)
・在籍中の死亡者数
・社員の労災認定数(企業の味方・厚労省は過労死を非開示!
・離職率
・女性の管理職人数と全体に占める比率
・休職者数と全体に占める比率

 別に、数字さえあれば、それが良いのか悪いのかの判断は就活生なり社会なりが判断することなので、どんな数字であろうが、かまわない。罰則も必要ない。「うちは保守的な男社会だ、女性は補助的業務に限る、それが日本の伝統なのだ」と言い切る会社があってもいい。

 重要なのは、情報が公開され比較検討できること。その一環で私も企業ミシュランを続けている。

 トヨタや山パンが女性を重要な仕事に就かせない会社であっても、「それで何が悪い」と独自のロジックを展開し、カネ儲けにまい進してくれて一向にかまわない。社会的責任(CSR)なんて関係ねぇ、そんなもんは戦勝国に押し付けられたもんだ、と田母神さんみたいに堂々と主張すればいい。

 民主国家では、情報が公開されるだけで人間の善意が働き、世の中よくなっていくはずだ。トヨタは、広告宣伝費というカネの力で優良企業っぽく見られているから、過労死の実態や女性差別が公開されると、イメージで売っているプリウスの売上に影響があるかもしれないが、自己責任である。

 民主党は情報公開をやると口では言っている。この施策は予算もほとんどかからない。長妻さん、すぐにやってくれ。

→PDFダウンロードGender Gap 2009

労働時間の長い会社、短い会社、密度の濃い会社、薄い会社

トヨタ過労死事件 CNNほか海外メディアが注目も在京民放は無視

 
13:48 10/28 2009 | 固定リンク | コメント(1) | アクセス数(622)


10/02 2009
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給与推移
民間平均給与、下げ幅7万6千円で過去最大
 民間企業に勤める人が平成20年の1年間に受け取った平均給与が、前年比7万6千円減の429万6千円となり、下げ幅は過去最大を記録したことが25日、国税庁の民間給与実態統計調査で分かった。給与の下落は2年ぶりで、平均給与額は18年前の低水準に一気に戻ったかたちだ。同庁は急速な景気悪化に伴う賞与の大幅なダウンが影響したとみている。
産経ニュース2009.9.25

 これが2008年1月~12月で、直近では、8月現金給与総額は‐3.1%、15カ月連続の減少なので、2009年1~12月はさらにすごいことになりそう。

 失業率も上がり続けていて、「雇用調整助成金」受給者、つまり社内失業者は243万人(2009年7月時点)にのぼり、日本には今、完全失業者と合わせると、計約600万人の失業者がいる。失業率は実質約9%と、過去最高を更新中。米国を追い抜く勢いだ。

 いったいどこまで国民を甘やかしてダメ人間にするつもりなんだ、と思う。

 必至で追いつこうとしている中国やインドの労働者たちと戦わなくてはいけないのに、政府がカネ積んで「働かない人も解雇しないでください」とやっていて問題が解決するとでも思ってるのかね。

 同時に新産業育成策(規制緩和、ベンチャー新興)を打ち出して雇用の受け皿を作り、それができるまでの間の一時的な措置だというなら、まだ分かるんだが、それもしていない。税金垂れ流すだけ。

 こういう社民党的な政策で景気を回復させることは絶対にできない。給与は減り続け、雇用は減り続け、物価は下落し続け、財政支出は増え続け、やがて破綻する。

 「国があなたのために何ができるかではなく、あなたが国のために何ができるかを問いたまえ」というケネディの言葉は、今の政権がもっとも発するべきメッセージであるが、「友愛」言っちゃってる手前、言えそうにない。

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このページに重要なことが書いてある

 

 

 数日前に発表されたOECDの対日審査報告はしごくまっとうで、「労働市場と非製造業」に焦点を当てた改革をすべきだとしている。

 具体的には、正規労働者の雇用保護を引き下げること、サービス業における競争政策促進などが示されている。OECDが以前から日本に言ってることだ。

◇現実的な対応
 だが現実的には、労組のしがらみがある民主党政権には改革ができない。労働市場の規制緩和は労組が絶対反対。サービス業の競争政策を促進すると、既存サービス業の労組が絶対反対。

 そもそも、鳩山政権は競争を悪とみなしている感があるから、このまま落ちるところまで落ちるしかないと思う。失業率が10%を超えて給与が3年くらい減り続けたら、さすがに国民も成長戦略の必要性に気づくかもしれない。

 現実的には、昨年12月で給与所得者数が5,474万人だというが、このうち純粋なサラリーマンから抜け出すことだ。私自身、自分で自分に給与を払う給与所得者だからこの5474万人に入っているが、サラリーマンをEXITしたことで自己裁量で使えるカネは給与の何倍もあるため、給与の額はあまり関係がない。

 サラリーマンを続けて労組の一員として「くれくれ保護しろ」と政府に言い続けるのか、EXITして政府の世話にはならないよ、というキャリアを歩むのか。くれくれ保護しろ、な人たちは給与も雇用も減り続けるという確かな未来から、逃れられない。20代なら、まだ間に合う。

 
20:18 10/02 2009 | 固定リンク | コメント(4) | アクセス数(909)


10/02 2009
6~7月の「イスタンブル移動オフィス」の旅日記がやっと書き終わってアップした。全13本。

編集長旅日記

海外に出ると気づきが多くいろいろ考えさせられるのがよい。沢木耕太郎、村上春樹、立花隆らが現地で書いたものを読みつつ、自分の位置を確かめる、という研修の一環でもあった。

年3回は海外に出たい。今年はもう一回くらい。どうみても景気はどんどん悪化していく。スーパー経済オンチの日本政府は何ひとつ手を打たない。国内はお先真っ暗。

 
18:21 10/02 2009 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(377)


09/19 2009
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9月18日WBS
 各番組に閣僚クラスが出てインタビューを受けているが、WBSの小谷さんが圧倒的にいい質問をしている。8/30の経済学者・エコノミストのオールスター選挙特番も非常にいい仕切りで、あれは経済が分かっている人でないと務まらないポジションだった。他番組がひどすぎるから余計に際立つ。

 さすが日々、経営者や経済学者と話さなければいけない仕事だけあって小谷さんは成長著しい。1つ年下の国家戦略室・古川議員よりもずっと経済のことが分かっているのは今日の議論を聞いていてよくわかった。

--経済財政諮問会議は、規制緩和、構造改革を目指したが、国家戦略局はどこを目指しているのか?

 「政治主導で政策を指揮するのが一番大事なことだ」
 (あほか、そんなこと聞いてないって)

--自民党は、郵政の民営化を推し進めた。それを凍結すると、真逆を目指している印象を受ける。

 「郵政はマニフェストで決めている。我々は、予算の組み替えをしていく」

 どこを目指しているのかを聞いているのに、質問に答えられない古川氏。役人の答弁のような、はぐらかすような長いだらだらした答えが続く。イライラして呆れた小谷さん、話をさえぎってまた聞く。

--たとえば、構造改革に見合うような成長戦略って何ですか?

 「消費者、家計の所得を増やしていく。年金など国民の不安を手当てして安心をつくっていくことが消費を喚起する」
(それは分配の仕方を変えるだけでしょ、構造改革とはレベルが違うって)

(ここで三菱UFJの五十嵐敬喜氏が口を挟む)
--目指すものは、構造を変えていくということなのか?

 (また答えずに)「今までの仕組みから変えていくということだ。マニフェストで約束したことをやる。予算の大幅な組み替えをやることで政治の信頼を取り戻す」

(小谷さん)
--それが結果的に構造改革につながるということですか?

 「信頼を回復することが構造を変えていくことになると思う」

 (ぜんぜん納得せず、次の話題に…)

 結局、議論がかみ合わない。 構造改革なくして経済成長なし、という常識がインプットされている2人に対して、その意味を理解していない暢気な古川氏、という構図。図まで使って同じことを何度も分かりやすく聞いているのに、国家戦略局を使ってどうやって経済成長させるのか、という日本経済の最大の課題について、相変わらずノーアイディア、ノープランであることが浮き彫りになっていた。

 しかも、それをたいした問題だと感じていないことまで伝わってくる。この「小谷-古川ギャップ」が、日本の「経済学者(経営者)-民主党経済閣僚ギャップ」の縮図だ。

 法学部と大蔵省しか経験していないキャリアだと、経済の感覚が身につかないのだろう。藤井財務大臣も全く同じキャリアだし、古川氏と同じポジションの大塚耕平氏も日銀出身。バックにいる榊原英資氏も元大蔵省だ。完全に過去官僚内閣になっている。

 民間の常識的なエコノミストや経済学者が、まったく民主党の政策立案プロセスに入っていないのは、この内閣の致命的な問題だ。さらに、それを気づかせ、追求できるキャスターが小谷さんしかいない日本のテレビ番組の経済オンチぶりも何とかならないのか。

 
03:39 09/19 2009 | 固定リンク | コメント(5) | アクセス数(558)


09/17 2009
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WBSはフラッシュニュースで短く報道してた

 

 植田さんの下記スクープ、花王がさすがにヤバいと思ったのか、やっと重い腰を上げて販売自粛を発表した。

 エコナに新たな有害物質の混入発覚 濃度は通常油の100倍、ドイツでは低減対策

 回収はしないが返品には応じるというグレーな対応。役所が動かず、企業が自主的に発表するまで何もしないというのも、日本らしい。これなら役所なんていらない。

 しかも花王は、消費者になるべく知られないように、組閣にぶつけてきた。新聞・テレビ各社は、組閣一色でこのニュースを入れる余地がない(報じたのはWBSくらいだ)。汚いやり方だ。完全に消費者の命よりも自分らの金儲けを優先している。花王は返品数を減らしたいのだ。

「エコナ」出荷停止 発がん物質に変わる恐れある成分
 花王は16日、「体に脂肪がつきにくい」とうたった特定保健用食品の食用油「エコナ クッキングオイル」について、体内で発がん性物質になる恐れがある成分が含まれていることがわかったとして、エコナ関連商品(12種類59品目)の出荷を停止すると発表した。スーパーなどには販売自粛を要請。返品を求める消費者には代金を返す。

 消費者の命よりも企業利益を優先する役所と企業。消費者庁という器だけ作って何も消費者のために動かず、企業が自主的に動くのを待つ政治家。

 マスコミも、自分らでエコナのCMをバンバン流して金儲けしていた手前、大きく報道しにくい。学者(食品安全委員会専門調査会)も花王に配慮して決断しない。

 政-官-業-報-学の癒着のペンタゴンがこぞって消費者・生活者の利益を損なう典型的な日本型政策決定システムである。「国民の生活が第一」を掲げる民主党政権は、今のところこの問題に何も手をつけるつもりがない。

 また日本という国の闇を1つ見た。

 
06:31 09/17 2009 | 固定リンク | コメント(1) | アクセス数(759)


09/12 2009
 日経お得意の役人リークによる「方針を固めた」記事。こういうのを貰うために記者は役所を回る。
役員報酬の公表義務に 金融庁方針、今3月期から
 金融庁は2010年3月期から上場企業などに役員報酬の公表を義務付ける方針を固めた。現在は任意になっている有価証券報告書での公表について、役員報酬総額のほか、支払い形態や報酬額の決定方法を掲載するように求める。報酬の透明性を高め、経営陣が高額報酬を目的に短期的な利益追求に傾斜していないかを投資家が監視しやすくする。
(NIKKEI NET 9/11 10:22)

 日本の政策決定の多くが、役人のリークから始まる。経済や経営についての内容だと、とりあえず日経にリークして書かせて、反応を見てみるか、と。それで特に他省庁や経済団体、与党政治家が何も言ってこなければ予定どおり実施。文句いってきたら修正する。そういう政・官・業向けの「打診文書」として日経が使われているわけである。こんど、こんなことするつもりなんだけど、なんか文句ある?みたいな。

 民主党の政治家はこういう役人主導の政策決定について、ちゃんと怒ったほうがいい。誰が決めたんだ?おまえらの好きにはさせないぞ、と。勝手に決まったことであるかのようにリークをする前に、大臣の目を通せ、おまえらの仕事は政策の選択肢を政治家に提示することなんだぞ、と。

 国会の審議なし、政治家の関与なしでどこまで変えていいのか、という基準が不明確なのが日本お得意の「役人の裁量行政」の問題だ。けっこう重要なことが、役人の裁量で好き勝手に決められる。こんな情報開示の内容についてまで、省令とかで大臣の承認なしに勝手にできちゃうのはいかがなものか。

 役人にしてみれば、今回、政権与党に入る社民党がすぐにでも言い出しそうな類の話は、言われる前に自分らの権限でやっといたほうが権限を誇示できてエラそうにできるから、今のうちにやっとけ、ということだろう。これも政権交代の影響かもしれない。

 その意味するところは、これまで政・官・業向けの「打診文書」だった日経が、これからは連合や日教組をはじめとする民主支持団体向けの打診文書に変わる、ということにすぎない(これまでは無視されていた)。相変わらず生活者や消費者は不在のまま政策が決まっていく。

 新大臣に聞かれれば「日経が妄想で勝手に書いただけです」と言えるから実現しなくても責任をとらなくてよい。日経は「取材源については言えない」と言えるから実現しなくてもOK。過去の実績から、おそらく「方針を固めた」系の記事は70%くらいそのとおり実現するから、読者にとっても意味がある。実現しなかったら「方針が変わったんじゃないの、だから方針って書いてるでしょ」と日経は言える。この実現確率について、誰か調べてみてほしいものだ。

 顔の見えない役人が責任を回避しながら政策決定していく「役人主導」の現状がよくわかる記事である。政治主導を掲げる民主党は役人の情報管理を徹底してほしい。特に警察や検察の捜査情報のリーク(情報漏洩)は明白に国家公務員法違反だから犯人を探して厳罰に処する必要がある。

 報酬開示自体はいいことだ。特に「プレジデント」あたりが上場企業役員報酬ランキング一覧を作れるようになって、喜んでいるだろう。業績が悪い会社の役員にとってはバッドニュースだ。モリタクとかにテレビでガンガン社名を言われるのを防ぐために、テレビ広告を増やして電通に圧力かけてもらわないといけないから。

 
18:39 09/12 2009 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(422)


09/03 2009
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決算短信

 

 意外にも日経が中間決算で赤字転落した。

 広告収入の激減が予想以上だった模様。広告の有り方がリーマンショック以降、急変して、もう戻らないと言われている。「デルが全面広告を日経に出したら全国で3件しか注文がなかった」とかいう類の話はよく聞く。

 ネットにシフトしたほうが効果が期待できることがバレてきたということだろう。

 日経は、私が在籍してた10年前より、昨年度で社員数は約500人も減らし(▲13%)、売上高も約500億円減った(▲25%)。そして今年度は売り上げ減が加速し、利益も出せなくなった。こうなると自然減のリストラでは追いつかないから、来年以降は給与カット、希望退職募集というのが一般的な流れだ。

グラフ

 部数は公称300万部をギリギリ維持してるようだけど、新聞のABC部数が嘘八百であることはさんざん押し紙裁判でも明らかになっているとおりで、実際にお金をとれてる部数は減っているはず。

 会社がどんどん小さくなって、経済紙市場では独占だから毎日や産経とは違って経営破たんする可能性はなく、どこかで縮小均衡するわけであるが、社内は高齢化し、1人あたりの負荷はどんどん重くなり、給与は減り、活気は失せ、言語障壁で海外展開はありえず、今後、売上が伸びることも期待できない。

 そんな葬式のような職場で定年まで縛り付けられて働くことを考えると、辞めて20代のうちに次のキャリアへの投資をしておいてよかった、とつくづく思う。ここまでのスピードで縮小していくとは、まったく予想外だ。

 
20:21 09/03 2009 | 固定リンク | コメント(4) | アクセス数(679)


09/02 2009
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表。すごいデザインセンスだ。

 

 

 「ギャグかと思った」「末期的症状だ」--今日、自民党が選挙期間中にバラ撒いていた“怪文書”について、そんな感想を聞いた。私も今日これをはじめて見たが、まったく同感だった。

 こんなものを作れるセンスを持った政党は、なかなかない。本当に末期的。これを見て「民主党はダメだ」と思う人はほぼいないだろうし、逆に「自民党はもう終わったな」と思う人がほとんどだろう。

 だってこのパンフレット、この蛍光ラズベリーピンクがまずイタいのに、「民主党には秘密の計画がある!!」ですよ。どこの代理店がつくったのか。自民党だからやっぱり電通なのかな…。

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裏。自民党のクレジットでこんなもの配ったら単なる自爆行為だ。

 

 これでは逆効果で、ネガティブキャンペーンにもなっていない。総会屋とか右翼でも、もっといいもの作るだろう。怪文書でももっと説得力のあるものがある。それが、はっきりと「自民党」のロゴとクレジット入りで配布されているのだ。

 わざわざ「政党の自由な政治活動であって、選挙期間中でも、自由に配布できます」と注意書きまで入れている。後ろめたいものがあるのだろう。

 政党の最期というのは、本当に見苦しいものだ、とつくづく思った。このパンフをひと目みた有権者は、絶対に自民党以外に投票しなきゃ日本は大変なことになる、と心に誓ったはずだ。

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中身は根拠のない中傷。「革命計画」ですからね…。

 

 

 
05:02 09/02 2009 | 固定リンク | コメント(2) | アクセス数(716)



ココで働け! “企業ミシュラン”

渡邉正裕(WATANABE Masahiro)
(株)MyNewsJapan代表取締役社長/編集長/ジャーナリスト。ほぼすべての主要企業内ホワイトカラーに情報源を持つ。現役社員への取材に基づき企業の働く環境を一定基準で評価する「企業ミシュラン」を主宰。日経新聞記者、IBMのコンサルタントを経てインターネット新聞を創業、3年目に単年度黒字化。
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