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10/05 2010
 昨日、某ベンチャー企業社長と神保町でランチして、三省堂で1冊、『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』という本を買って喫茶店でだらだらと読みふけった。僕はあくせくスケジューリングしてせわしない毎日を送るのは嫌いで、予定は1つしか入れないことにしている。

 とりあえず散歩でもして帰るか、と後楽園方面に向かっていると、日が暮れてきた。「そういえば、この辺に立花隆の事務所(通称ネコビル)があったっけ」と思いつき、カンで探してみることに。どこに住み、どこにどういう事務所を構えるか、は僕の解決すべきテーマの1つとして、いつも頭の片隅に横たわっている。

 大前研一は麹町、猪瀬直樹は西麻布、田原総一朗は佃、佐野眞一は流山。みんなそれぞれ、なるほど、というところにいる。それぞれ、作品や活動内容、ワークスタイルとオフィススタイルは深く関係している。風水とか気とか、信じているわけでもないが、そのテの影響も間違いなくあると思う。

 で、立花隆は、東京ドームを北上し、文京区役所を過ぎた小石川界隈。「こんにゃくえんまの北側あたりだったな」。以前、グーグルマップで調べたときの記憶だけが頼りだった。

 近づくと、暗くなっていた。はじめて歩く土地だ。しかも、考えてみれば、ネコビルって、雑誌で見た限りでは真っ黒のはず。こりゃ、見つからないな・・と思って引き返そうとしたら、正面から小太りの年寄りが歩いてきた。一瞬、おばさんなのかおじさんなのか分からない。だが、茂木健一郎風な天才特有のボサボサな髪形で白髪、片手に手提げ袋。すぐに、立花隆さんだと分かった。

 僕は『知のソフトウェア』『アメリカジャーナリズム報告』『エコロジー的思考のすすめ』など、立花氏のかつての著作が好きで、影響も受けている。秘書が書いた『立花隆秘書日記』も面白かった。『ぼくはこんな本を読んできた』など90年代の絶好調なころも、リアルタイムに読んでいる。

 だが、さすがに癌を患って復帰した今は、田中角栄の金脈を調査報道した往時の覇気は感じられず、左右にえっちらおっちらと揺れながらのんびり歩く普通の70歳のおじいさんに見えた。やはり人間、第一線にいられるのは60代までだな、と強く思った。これは小沢一郎(68)や大前研一(67)、田原総一朗(76)などを見ていて、強く思う。逆に言えば60代までは十分やっていけるのだから、まだ先は長い。

 本人なら話は早い。すれ違って、きびすを返し、少し離れて後ろから現地まで案内してもらうか、と勝手に思ったところ、角を左に曲がったらすぐ、ネコビルが見えた。なんだ、こんな近かったのか。本人が中に消えたあと近くで見ると、地形は細長く、まさに猫の額ほどの面積で4階建て。なるほど、仕事場として「篭る」には十分かも。住むには明らかに狭いなぁ…。名前の由来は、立花さんが動物のなかでネコが一番好きだからだとどこかで読んだ。

 それにしても、これは偶然なのだろうか。僕は、別に待っていたわけでも、探し回っていたわけでもない。カンで大通りから曲がって、数十秒ほど、はじめての土地を歩いただけだ。立花さんが1日2回出入りするとしても、ばったり出会う確率は、0コンマ何パーセントという世界だろう。偶然じゃないな。共時性(シンクロニシティ)について、再び考えてしまった。

 読んだばかりの『残酷な世界で生き延びるたったひとつの方法』(橘玲)によると、世界的なベストセラー『ザ・シークレット』が、人生を変える偉大なる秘密として「引き寄せの法則」について書いているそうだ。

 引き寄せの法則の原理は、「ひとは自分に似たひとに引き寄せられる(自分に似たひとを引き寄せる)」というものだ。この原理は古くから「類は友を呼ぶ」として知られており、その正しさは子供を観察することで誰でも確認できる。
 僕は、立花さんに引き寄せられるようにして出会ったのかもしれない。

 しかも、これを書いていて気づいたのだが、この本の著者は橘さんで、しかも立花隆の本名は「橘 隆志」と漢字まで同じ。数時間前に1冊だけ買った本なのに。これもシンクロしている。意識はしなかった。けっして橘という人の本を読んだから立花事務所へ、と考えたわけではなかった。だが、無意識下では、そういうことが起きたのかもしれない。実際、私はそのように歩いて向かったのだから。

 人間の意識って、いったい何なのか、と考えてしまう。

 映画を観る→無意識のうちに涙が出る→あ、自分は感動したんだな、と意識上で自分の感情に気づく。それと同じで、人間という生物個体の本質は無意識にあって、思考とか感情などという表層のものは後付けに過ぎないのだ、ということに改めて気付いてしまった。ある人の本質は、無意識にこそある。

 そして、無意識下と外部の世界はつながっていて、無意識のうちに引き寄せられるように立花さんに出会う。そうでなければ確率的には起こりえないことが発生している。おそらくこのようにして交通事故も起こるのだろうし、宝くじも当たる。スピリチュアルの世界でも「偶然」はなく、すべてが「必然」である。

 それがどのような意味やメッセージを持っているのかは、僕はユング心理学などを勉強不足で、まだよく分からない。だが、人間の意識よりも深いところで、何かしらの法則によって人間は動かされているのだ、ということを実感し、怖いものを感じるのだった。

 
21:19 10/05 2010 | 固定リンク | アクセス数(1051) | ブログトップへ | <<前へ | 次へ>> 

コメント
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@  03:25 10/06 2010
立花隆さんはIPS細胞について取り上げたNHKスペシャルで見たばかりです。国谷キャスターと共に未来の技術に関心を寄せていました。常に新しいものへの興味、意欲は持っているようです。人間歳を取るとどうしてもセンス等がにぶくなりがちですが、そのような事を感じさせないのが素晴らしい所です。無縁社会と呼ばれる昨今。無意識下での法則とは言え、人との出会いと大切にしたいものです。
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渡邉正裕(WATANABE Masahiro)
(株)MyNewsJapan代表取締役社長/編集長/ジャーナリスト。ほぼすべての主要企業内ホワイトカラーに情報源を持つ。現役社員への取材に基づき企業の働く環境を一定基準で評価する「企業ミシュラン」を主宰。日経新聞記者、IBMのコンサルタントを経てインターネット新聞を創業、3年目に単年度黒字化。
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