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新聞の偽装部数問題 「押し紙」そのものの損害を司法が認定 岡山地裁、376万円賠償命じる
全国で初めて「押し紙」による損害賠償訴訟で勝訴した原渕茂浩氏。

 全国的に注目を集めてきた3件の新聞販売店訴訟の判決が、3月中旬から下旬にかけて立て続けに下された。結果は、販売店の1勝2敗。MyNewsJapanにたびたび登場してきた読売新聞販売店「YC広川」の元店主・真村久三氏は、これまで地裁、高裁、最高裁などの判決をあわせ7連勝だった対読売裁判で、はじめての敗訴を喫した。だが、その敗訴が言い渡されてから3時間後、岡山地裁では新聞経営者らにとって致命的な判決が下された。山陽新聞と同社の販売会社を被告とした「押し紙」裁判で、部分的にではあるが「押し紙」を司法がはじめて認定したのである。「押し紙」そのものの損害賠償を、判決で勝ち取った初のケースとなった。

【Digest】
◇司法が「押し紙」を初認定
◇チラシ詐欺の内部告発から4年
◇山陽、「押し紙」処理に段ボールを提供
◇1日に90部を押し売り
◇虚偽報告という屁理屈
◇「押し紙」47%の解釈
◇平山夫妻に1300万円を請求
◇真村氏完全敗訴の不思議
◇「押し紙」を内部告発しない新聞記者

 3月に判決が下された3件の裁判結果は、次の通りである。

1、真村裁判(YC広川の元店主・真村氏久三VS読売新聞社等)

    真村氏の敗訴(地位保全)

2、山陽新聞「押し紙」裁判

    原渕氏の勝訴(「押し紙」の損害賠償)

3、平山裁判(YC久留米文化センター前の元店主・平山春夫氏VS読売新聞社)

    平山氏の敗訴(地位保全)

 (真村裁判と平山裁判の判決文は、末尾でPDFダウンロード可)

◇司法が「押し紙」を初認定
山陽新聞社の豪華な社屋。

 

 2011年3月15、岡山地裁の山口浩司裁判長は、山陽新聞の販売会社に対して「押し紙」により販売店が被った376万円の賠償を命じる判決を下した。「押し紙」裁判で、販売店が勝訴したのは初めてである。

 真村裁判のケースのように、店主としての地位を保全するための裁判で、「押し紙」問題が争点になり、店主が勝った前例はあるが、「押し紙」そのものの損害賠償を判決で勝ち取ったのは初めてだ。(和解による金銭解決の例はある。)

 新聞産業の衰退に加え、一般市民のあいだでも「押し紙」問題が認知されはじめた時期だけに、今後の新聞各社の販売政策に有形無形の影響を及ぼしそうだ。

 「押し紙」とは、新聞社が販売店に搬入する過剰な新聞のことで、新聞社による部数の偽造である。部数を偽造して実際よりも多く見せることにより、広告料を過大にだましとったり、折込チラシを水増しできる。

 たとえば1000人の読者しかいない販売店は、新聞を1000部(+2%程度の予備紙)注文すればそれで足りる。ところが新聞社が1500部の新聞を送りつけて、卸代金を請求したとする。この場合、過剰になった500部が「押し紙」である。

 「押し紙」問題の本質は、大相撲における八百長の構図と比較すると分かりやすい。警視庁が今年2月に八百長の証拠として力士らの携帯メールを公表した後、大相撲に対する不信感が広がり日本相撲協会は存亡の危機に立たされた。が、相撲関係者のあいだで八百長は、ほとんど周知の事実になっていたらしい。しかも、かなり以前から行われていたようだ。

 力士相互の上下関係が厳しい事情や、1年6場所という過酷なスケジュールが組まれている事情などがその背景にあるようだ。しかし、関係者のだれも絶対に八百長を口にしなかった。知っていながら、「八百長は絶対にあり得ない」と繰り返してきたのである。八百長を報じた『週刊現代』は、相撲協会から高額訴訟を提起され、約5000万円の損害賠償を命じられた。

 新聞社の「押し紙」問題も関係者のあいだでは昔から周知の事実だった。「押し紙」回収業が一大産業として成り立っている事実が、「押し紙」の存在を物語っている。

 しかし、日本新聞協会は、絶対に「押し紙」の存在を認めない。この問題を追及されると苦し紛れに「押し紙」を「残紙」と言い換えたりする。「押し紙」政策を認めれば広告主から「詐欺」の疑いでバッシングされるだけではなく、新聞ジャーナリズムの信用が地に墜ち、新聞社が存亡の危機に立たされかねないからだ。

 ところが山陽新聞を被告とする裁判で、「押し紙」の存在を認定する判決が下されたのだ。

◇チラシ詐欺の内部告発から4年
 2007年2月、販売店経営に見切りをつけて上京した山陽新聞・岡輝販売センターの原渕所長から、わたしは内部告発を受けた.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



平成22年2月のデータ。販売会社が目標部数を指示して、同じ部数が「5日」の時点で、搬入されていることを示している。表の左欄は販売店名。
平山夫妻に読売に対して1300万円の支払いを命じる判決。「夫妻から金銭を身ぐるみはぎ取るのか?」との批判が上がっている。
販売店が入っているビルの外階段に放置された「押し紙」と水増しされた折込みチラシ。

 

対読売裁判で初めて敗訴した真村久三氏。

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記者コメント
山陽新聞押し紙訴訟の判決文を追加した(2011/4/30)
本文:全約10600字のうち約9100字が
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山陽新聞 止めた像  11:39 09/30 2011
「昔からやっているので何がいけないのか?」と開き直る山陽新聞 マスコミの横暴さだ。 山陽新聞が負けて当たり前だ。 全面勝訴まで頑張って。
安東ヨシタカ  04:06 06/11 2011
山陽新聞の販売部数水増しは断じて許されない
A  10:19 05/24 2011
読売が1000万部きりましたね。995万部(前月比7万部減)だそうです。1000万部きるとズルズル減っていきそうな気がします。
エックス  01:02 05/12 2011
確かに少なくなっている、推測だが黒薮氏に関心を持ったり支持する発言を行うと立場が悪くなる。このサイトを知っているだけでもあぶない。 だが、現実は、メディア黒書のさらなる活躍を期待する者が増えている。この先、このようなサイトが増えて行けば、必ず業界は変わる。
あわれ  23:20 05/01 2011
「新聞」や「新聞業界」についてのコメントがめっきり減って久しい。 多くの人々が新聞や発行本社のうさん臭さが分かってきたので、興味が無くなったのが原因だろう。 このまま先細りで終わってしまうのか。
オールアクセプター  09:02 04/03 2011
会員
真村さん、負けちゃったのは残念だったなぁ。 新聞に勝てる日は来るのかなぁ・・・。
元ASA関係者  21:57 04/01 2011
顧客に逃げられたのに正しく申告しない部分が架空部数となっているので、基本的に折り込み料詐欺は販売店の犯罪。 発行部数の変動を見ていれば、無理やり押し付ける大量の新聞なんて存在しないことは明白。それともナベツネがこっそり500万部の印刷工場を隠し持ってるとでもいうのかな? これまで架空部数は店の損になるから新聞社の押し付けだと言い張っていたが、あの店主の蓄財情報でその論理は破綻したね。