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「苦痛ならとっくに退職」「労働が原因でないことは明らか」――24歳店長を過労自殺に追い込んだ会社側のおぞましい言い分
筆者宛にとどいた「通知書」。初回記事の内容が「真実は全く異なる」から「即刻削除されるよう要求いたします」との内容になっている。全文は記事中4つめの画像に収録。

 

 

 


 「苦痛ならとっくに退職している」「労働が原因でないことは明らか」――これは、過労自殺の責任を問われている飲食チェーン運営会社サン・チャレンジが、遺族からの損害賠償請求訴訟のなかで出してきた主張だ。『ステーキのくいしんぼ』渋谷センター街店の店長だった和孝さん(当時24)は、連続勤務90日目が終わった2010年11月8日夜、死亡。1カ月の残業時間は平均194時間に達し、死亡前7カ月間に取得できた休みは2日だけで、昨年3月に労災認定された。ところが会社側は、この労基署の認定を丸ごとひっくり返す主張を展開。「原因は恋人との関係破綻」などと責任転嫁し、他殺の可能性まで述べ、本件を報じた筆者のところには「真実は全く異なる」と記事の削除を要請する通知書を送ってきた。会社側の言う真実とは何か。ろくに証拠もないまま憶測で展開される、荒唐無稽とも言える会社側の主張をお伝えしよう。

【Digest】
◇「労働が苦痛ならばとっくに退職している」
◇労基署、長時間労働も暴行も「確認されている」
◇会社側が「恋愛破綻が原因」と考える薄弱な根拠
◇靴をプレゼントしようとして…
◇女性蔑視の主張も
◇「自殺に偽装した他殺の可能性」
◇暴力を認める

 筆者のところに「記事を即刻削除せよ」との警告文が届いた。株式会社サン・チャレンジらが代理人を通じて、筆者の事務所に内容証明郵便で送ってきたのである。書面は6月18日付け。

 今年4月半ば以降にMyNewsJapanなど複数に掲載した店長の過労自殺をめぐる記事や、ブログやツイッターの書き込みについて、「真実は全く異なるにも拘らずさも通知人[会社側]らが原因で和孝氏が自殺したものであるかのように記載したものであり(中略)記事を即刻削除されるよう要求いたします」という内容だ。※[]内は筆者注。

 記事で取り上げたのは、同社が経営する飲食チェーン『ステーキのくいしんぼ』渋谷センター街店の店長だった和孝さん(当時24)が上司から休みをもらえず、連続勤務90日目の夜に過労自殺した事案。和孝さんの1カ月の残業時間は平均194時間にも達し、死亡前7カ月間に取得できた休みはわずか2日という有様で、正式に労災認定された事実関係に基づき報道している(下記記事参照)。

渋谷センター街飲食店の24歳「名ばかり店長」が過労自殺 月200時間残業でもパワハラ上司が休み与えず

 渋谷労働基準監督署は昨年3月、和孝さんの自殺は長時間労働と上司のパワハラが原因だったとして労災認定し、和孝さんが名ばかり店長だった、とも判断している。

 だが会社側は、これらの事実を報じた記事に対して、「真実は全く異なる」という。では会社側の言う真実とは何か。

 遺族が損害賠償を求めて会社や上司らを訴えた裁判で、会社側が主張していることを、以下で、まとめた。その主張は、あまりにおぞましい。

 謝罪のうえ問題点を明らかにし法令順守に向けた取り組みを示すといったまともな主張が出てくるのを遺族側は待っていたが、提訴から1年以上が過ぎても、被告会社側の姿勢は変わらなかった。

 和孝さんの上司だった人物は被告でもあるが、会社側の主張の内容を知っているのだろうか。もし謝罪したいと思っているなら、会社側の主張はこの上司をも苦しめることになる。

◇「労働が苦痛ならばとっくに退職している」
 会社側の主張の骨子はこうだ。現在までに裁判所に出ている書面から引用する。肩書きは当時のまま。

「サン・チャレンジでの勤務状況等は、自殺との因果関係はない」「転職という選択肢を現に有していた以上、従業員との関係で自殺という選択肢をとるはずがない」などと主張する会社側書面の一部。自殺であることを立証するよう遺族側に求める部分もある。

 「和孝は、会社において、楽しく勤務をしていたのであり、入社当初より元気になっていった。和孝の前職[レストラン]こそ過酷な労働を強いる会社であった」(平成24年7月5日付け被告第1準備書面)

 「前職も飲食店で労働時間は長い会社であったが、希望する職務に就けないと転職するという手段を選んだし、前職から長年続けた飲食業が自己に向かないかもしれないと考えると会社からも転職するという選択肢を持っていた。和孝は、労働条件に関する事項で自殺という選択肢をとるはずがない」(平成24年9月4日付け被告第2準備書面)

 「そもそも転職という選択肢を現に有していた以上、会社従業員との関係で自殺という選択肢をとるはずがない」(平成24年9月4日付け被告第2準備書面)

 「和孝は、会社での仕事を楽しみながら.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



渋谷労働基準監督署の調査結果。この内容で労災認定されている。
会社側から代理人弁護士を通して筆者宛に届いた「通知書」全部。
「会社での労働が楽しみでなく苦痛であったのであれば、自殺などすることなくとっくに退職していることは明らか」などと主張する会社側書面の一部。「何らかの事故等があった、さらに言えば自殺に偽装した他殺であった可能性が否定できないと考える」との主張もある。
「和孝を叩いたこともあったことは事実である」と認める会社側書面の一部。

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匿名希望  12:21 10/12 2013
朝日新聞デジタルの10月10日に『そして自ら命を絶った…パワハラなのか、食い違う言い分』という記事があったようですが、ここに出ている会社側の言い分とはまったく違う内容でした。和孝さんは木のしゃもじで頭を叩かれていたのでしょうか・・・。木のしゃもじで頭を叩かれたら苦痛だと思いますが・・・。