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若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか(1680円)
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あおい書店の就活コーナーで、3年前に出した東洋経済の本が、まだ平積みになっていた。もう情報が古くなっているのに。
当時、就活中にこの本を読んでいたという大企業社員を最近、2人取材できた。「まさか著者に会えるとは」「学生のときはイメージしにくかったが、働きはじめてから読むとよく分かった」と。いいサイクルだ。この本は3万部売れていて、特定の層(早慶国立大の男性)にはけっこうウケている。
逆にいうと、このままでは3万部マーケットから脱することができない。というわけで今年は、単価が半額以下(800円弱)で売り場も違う新書マーケットで、どういう反応があるかを試してみることにした(発売は10月以降)。
前作を自分で読み返してみると、当時は安倍政権で支持率も高く、スローガンが「再チャレンジ」。改革するならその方向しかありえないのだから、本のなかで流動化に期待しているくだりがあるのだが、甘かった。あそこまでダメ首相だったとは。あそこが分水嶺だった、最後のチャンスだった、と歴史家は言うだろう。
安倍が改革を放り出してお腹が痛いと言って辞めてしまった責任は重大だ。結局、その後の3年間、何も進歩せず、政権交代で民主党が連合と、さらにズブズブの関係になって、状況は、もう改革する体力もないほど悪化。ハイパーインフレでいったん「焼け野原」にするか、増税で超重税国家にするか、究極の二者択一的状況になってしまった。
つまり、小泉首相が突然変異で突出してリーダーシップがあっただけで、結局、日本の政治家は、普通のちょこっとデキるビジネスマンにも遠く及ばないくらいのダメ揃いなのだということを、この3年間で徹底的に思い知らされた。ごく平均的なマーケティング力すらなく、国民の意向に反した非合理な行動を平気でやってのけ、必然的に支持率を落としては首相のクビが挿げ替わる。もうすぐ菅の首も斬られるだろう。一体なんなんだ、この無能職業集団は。
第二の小泉になれそうなのは、いまのところ、渡辺喜美くらいしか見当たらない。世襲でオヤジの弔い合戦で当選してるあたりが引っかかるが。Easy Come, Easy Goでね。
いずれにせよ、あの本は、当時の、安倍ごときに期待してしまった未熟な私自身を投影していた。文章には人間の素が出てしまうのだ。
本を書くことは「世界の解像度を上げること」「死ぬための準備」「生命の燃焼」といったあたり、まさに酒井穣氏の言うとおりだと思う。「結局のところ自分の本に投影されるのは自分自身でしかありません」。ホント、そうなのだ。だから、年に10冊とか出す人もいるが、私は本の執筆は一冊入魂の真剣勝負だと思っている。
→若者はなぜ「会社選び」に失敗するのか

