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『行列』大渕弁護士が訴えられる 元依頼女性が216万円の損害賠償等請求、「証拠書類原本と物品、着手金を返して!」

情報提供
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元依頼者の女性に訴えられた大渕愛子弁護士。大渕氏が代表弁護士を務めるアムール法律事務所ホームページより。
 日本テレビ系『行列のできる法律相談所』等に出演する大渕愛子弁護士にクライアントとして弁護を依頼していた女性Aさんが5月7日、約216万円の損害賠償と慰謝料、預けた証拠類原本の返還を大渕弁護士に求めて、東京地裁に提訴した。Aさんは、婚約破棄の慰謝料請求を大渕弁護士に依頼し、着手金・顧問料・相談料等あわせて約84万円支払ったが、1年2か月経過しても提訴に至らなかった。当時、職を失っていたAさんは生活に疲弊し結局、訴訟を諦めた。昨年11月、その経緯を語った記事が当サイトに掲載されると(大渕側は完全取材拒否)、大渕弁護士はこの口封じを図るためか突如として東京地裁に記事削除の仮処分申請を行い、当該記事は削除された。そして今年2月13日、大渕氏は名誉毀損で㈱MyNewsJapanと記事を執筆した記者を提訴した。ここへ来てAさんが大渕氏を訴えるに至ったのはなぜなのか、著名弁護士とAさんの間に、なにが起きているのか。ことの発端から現在にいたるプロセスを報告する。(Aさんの訴状は記事末尾でダウンロード可)
Digest
  • 発端は婚約破棄の慰謝料請求
  • 契約書を交わさなかった
  • 慰謝料請求訴訟で毎月“顧問料契約”支払
  • 130万円以上準備に費やし生活逼迫 訴訟を断念
  • 大渕弁護士の懲戒請求申し立てへ
  • 突然、警察が踏み込みPC・携帯など差し押さえ
  • マイニュースジャパンでAさん激白
  • 「大渕先生、大切な書類を返してください」とAさん
  • アムール法律事務所を訪ねた

発端は婚約破棄の慰謝料請求

大渕愛子弁護士が経営するアムール法律事務所は、離婚問題などを得意分野とする法律事務所である。Aさんが初めて相談(当時は法律事務所インフィニティ)に訪れたのは、2010年6月23日であった。

それから約4年後の今年5月7日。苦境を解決するために頼った大渕弁護士に、損害賠償と慰謝料請求することになろうとは、Aさんは夢にも思わなかっただろう。しかも大渕弁護士は、様々なテレビ番組に出演し、きわめて影響力の大きい有名人である。

この4年間に何が起きたのか。足早に振り返ってみる。

Aさんは長年にわたり海外で働き、充実した生活を送っていた。

現地で日本人男性を紹介され、2人の中は進展していった。婚約指輪も受け取り、「駐在員だった彼も帰国するので、私も結婚を機に長年住み慣れた外国を離れ、日本に帰って彼と家を買うつもりで荷物の整理を進め、彼にはお金も渡していました」(Aさん)

ところが、あるとき男性の自宅に行くと別の女性がおり、それが奥さんだった。男性は既婚者でありながらAさんを騙していたことがわかり、Aさんは急遽帰国。けじめをつけようと、大渕弁護士の事務所を訪れて相談したのだった。

訴状によると、経緯はこうだ。

最初の面談(2010年6月23日)の結果、婚約破棄の慰謝料請求をするので「着手金として最低でも10万5千円を6月30日までに払ってください」と言われたAさんは、翌日に振り込んだ。

契約書を交わさなかった

不思議なのは、最初の相談日から、結局は慰謝料請求の訴訟をAさんがあきらめた2011年8月まで、Aさんと大渕弁護士の間で様々なやりとりがあったにも関わらず、まったく契約書の類を交わしていないことである。

何度も「委任契約書をいただきたいのですが」と尋ねたが、「口頭で契約が成立しているし普通は作らないです」と大渕弁護士に言われ続けていたためであると、Aさんは語っている。

その理由はともかく、訴訟を取りやめにした段階まで契約書を交わさなかったことは、双方が認めている。

その後は、婚約していた相手の男性の代理人に内容証明を送ったが、ここで大切なことがある。

最初に相談を受けておよそ2週間後の10年7月6日ごろ、大渕弁護士は相手方の弁護士に内容証明郵便を送り、同年7月12日付の内容証明が先方から送達された。その文面の末尾には「勤務先に対する送達は業務妨害になりますので、固くお断りします」と記載されている。婚約破棄の案件で勤務先に直接送達は、代理人がいるのにあり得ない。

ところが、大渕弁護士は7月21日ごろ、相手方男性の上司に宛てて手紙を送付してしまったのである。仮に相手方がAさんとの婚約や付き合いに関して、あるいは慰謝料請求に対して不誠実だとしても、このようなことは相手が勤務先で窮地に陥るであろう。

このことは、『マイニュースジャパン』でも『大渕愛子が相手方プライバシー情報を勤務先の複数上司に漏えい、左遷させる「弁護士職務基本規定」違反の無法弁護士ぶり』と報じている。

このような経緯もあり、示談ではなく慰謝料請求の訴訟を起こすことになり、訴訟のための着手金25万2500円を、Aさんは新たに支払った。

なお、大渕弁護士が提出した答弁書(後に本件訴訟の代理人太田真也弁護士が弁護士会に懲戒請求したことに対する答弁)によれば、このときの金額は「14万7500円のみである」とされている。

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費用明細書と領収書。電話料などの様々な経費が発生し、月極めの顧問料も支払っていることがわかる。

慰謝料請求訴訟で毎月“顧問料契約”支払

訴訟準備のために、Aさんは長年住んだ外国に連絡し、裁判のための証拠資料・物品や証言を集めた。それは、相手方男性と付き合いがあり、それも結婚を前提とするものであったことを証明するためのものだ。

外国なので、51万8000円の費用と労力がかかったが、なんとか集めた。実は、今回の訴訟における請求のポイントは、このときに収集した一連の証拠物の原本を、大渕弁護士に返してもらいたい、ということである。その内容等については後述する。

すぐには訴状提出とならず、何度かメールのやり取りや電話で確認あるいは面談して、訴状の改訂を行ったという。

その間、着手金に加えてAさんは、面談料、メール対応料金、電話対応料金などを支払続けた。そして2010年11月分から翌2011年8月分までは、「顧問料」という名目で、契約書すらないのに毎月3万1500円を支払続けたのである。

年が明け2011年7月19日になっても、

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大渕氏が提示した「委任契約書」。婚約破棄の慰謝料請求裁判で着手金を支払い、その他の相談料を支払い、なおかつ毎月3万円(税抜)の「顧問契約料」を支払わなければならない。解決が長引けば、依頼者の出費が増えていく。

訴訟提起のためにAさんがサインした委任状。しかし、経済的逼迫などを理由にAさんは訴訟をあきらめた。

大渕愛子弁護士と代理人の浦岡洋弁護士に送った取材申込書。Aさんと大渕弁護士の主張はあまりにも違いすぎるので、今からでも大渕弁護士自身の口から事実関係や争点についての見解をうかがいたい。

アムール法律事務所。インターフォン越しに取材を依頼したが断られた。

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jiangmin-alt2014/05/12 17:41

うわー、ひどいなぁ…。悲惨すぎるよな…

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ふなっしー2015/01/16 22:53
林克明2014/11/03 11:56会員
林克明2014/09/11 00:11会員
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