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部下への暴力は「何十回」「愛があればいい」 ステーキのくいしんぼパワハラ上司が証言、店長の過労死裁判で
渋谷センター街。和孝さんが働いていた「ステーキのくいしんぼ」の看板もある。

 今も渋谷センター街にある「ステーキのくいしんぼ」で、24歳飲食店店長が連続勤務90日目の2010年11月8日、店舗があるビル内で自殺した事件。その民事裁判で、店長に暴力をふるっていたエリアマネージャーが今年6月、東京地裁で証人尋問に立った。マネージャーは、部下への暴力の是非について「愛があればいいと思う」と述べ、死亡した店長に手をあげた回数は「何十回」と証言、遺族への謝罪の気持ちも「今はない」と明らかにした。暴力や長時間労働をめぐり、裁判長が「あなたの会社はそういう会社だったのですね」と語気を強める場面もあった。店長は日頃よりこの上司から暴力を受けていたほか、毎月200時間ほどの残業を強いられていた。会社側(サン・チャレンジ)は裁判で「苦痛なら退職している」「自殺に偽装した他殺の可能性」「脱法薬物を使用していた疑い」などと主張している。(双方の最終準備書面はPDFダウンロード可)

【Digest】
◇エリアマネージャー、部下のシャツを燃やそうとする
◇殴る蹴るの暴力も 「目が腫れていたり、唇が切れていたり」
◇彼女も証言 「殴られた傷が腫れていた」
◇「あまりのひどさにショック」と目撃者
◇「指導のために叩いた」 会社側、暴力認める
◇証人尋問:暴力について(1)
◇証人尋問:暴力について(2)
◇証人尋問:暴力について(3)
◇証人尋問:暴力について(4)
◇証人尋問:暴力について(5)
◇証人尋問:暴力について(6)
◇証人尋問:携帯電話をゴミ箱に捨てたとする遺族主張について
◇証人尋問:シャツを燃やそうとしたことについて(1)
◇証人尋問:シャツを燃やそうとしたことについて(2)
◇証人尋問:シャツを燃やそうとしたことについて(3)
◇証人尋問:「謝罪の気持ちはあるか」と聞かれ
◇「暴行あった」と労基署 調査報告で明らかに
◇「和孝が毎日12時間働いていたことは知っていた」
◇「あなたの会社はそういう会社だったのですね?」裁判長が質問
◇ブラック企業ではありません! 会社従業員が必死の訴え
◇証人尋問:裁判長の最後の質問
◇その他の会社側主張
◇資料ダウンロード

 渋谷センター街の24歳の飲食店店長が連続勤務90日目に自殺した事件の民事裁判で、店長に暴力をふるっていたエリアマネージャー(当時)の証人尋問が、今年6月、東京地裁であった。

 マネージャーは、部下への暴力の是非を聞かれると「愛があればいいと思う」と述べ、死亡した店長に手をあげた回数は「一度や二度ではない。何十回というくらい」と証言、遺族への謝罪の気持ちも「今はない」と明らかにした。

 暴力や長時間労働の問題をめぐり、裁判長が「あなたの会社はそういう会社だったのですね」「そういうことをやっていた会社なんですね」などと語気を強める場面もあった。

 死亡したのは、株式会社サン・チャレンジが経営する飲食チェーン、「ステーキのくいしんぼ」渋谷センター街店の店長をしていた和孝さん(死亡時24歳、姓は匿名)。

 証言などによると、和孝さんは日頃からこのマネージャーの暴力を受けていたほか、毎月200時間ほどの残業を強いられ、連続勤務90日目の2010年11月8日夜、店舗ビル内で過労自殺した。

 労災認定した労働基準監督署の調べによると、和孝さんが死亡前7か月間に取得できた休みは、わずか2日だった。

 遺族によれば、同社は自殺当日、「息子さんは出勤途中、知らない人に刺されて死んだ」と説明したという。

 遺族は12年5月、損害賠償などを求めて会社とマネージャーらを提訴。

 これまでの裁判で、会社側は一貫して責任を認めず、「苦痛なら退職しているのは明らか」「親子関係が悪化していた」「恋人との破綻が原因」「自殺に偽装した他殺の可能性を否定できない」などと主張し、今年8月の弁論最終日には、「脱法薬物を使用していた疑いがある」とする新しい説明を裁判所に提出した。

 東京都監察医務院と渋谷労働基準監督はそれぞれ、裁判以前の段階で、「死因は自殺」(医務院)であり「業務以外に要因はない」(労基署)とする結論を出しており、会社側の主張は、公的な結論を覆そうとするものだ。

 死亡までの詳しい労働実態や連続勤務の様子、会社側の異常とも思える主張については、2回に分けて報告済みです。なお、会社側は1本目の記事に対して「即刻削除せよ」との警告文を筆者宛に送った経緯があり、このことは2本目の記事に書きました。全体を把握するためぜひお読みください。

◎渋谷センター街飲食店の24歳「名ばかり店長」が過労自殺 月200時間残業でもパワハラ上司が休み与えず

◎「苦痛ならとっくに退職」「労働が原因でないことは明らか」――24歳店長を過労自殺に追い込んだ会社側のおぞましい言い分

 暴力の証言、エリアマネージャーの一問一答、会社ぐるみを疑う裁判長の質問、発言ミスをきっかけに会社側の主張が崩壊していく様子から、上司や会社側の、あまりにブラックな考えが明らかになった。ブラック企業の行動パターンや発想法とはどういうものなのか――以下、裁判で明らかになった驚愕の事実を詳細にみていこう。(肩書きなどはすべて当時)

◇エリアマネージャー、部下のシャツを燃やそうとする
 和孝さんが死亡する約1年前の09年7月深夜、梅田というこのエリアマネージャーは、和孝さんのシャツに火のついたライターを近づけ、嬉しそうにニヤニヤ笑いながら燃やそうとした.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



渋谷区恵比寿西の株式会社サン・チャレンジ本社。
会社側の最終書面の冒頭部分と結論部分。
梅田氏の尋問調書の最終部分。
(上)ブラック企業でないと主張する陳述書の一部(下)薬物について述べる陳述書の一部。
(上)遺族の最終陳述(下)会社側の回答書。遺族は回答内容について、「面会拒絶は嘘。なぜ故そこまで嘘をつくのかわからない」と述べている。

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一審原告勝訴  19:11 11/04 2014
会員
飲食店チェーン「ステーキのくいしんぼ」の店長だった男性=当時(24)=が自殺したのは過酷な長時間労働と上司によるパワーハラスメントが原因だとして、両親が経営会社「サン・チャレンジ」(東京)などに約7300万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で東京地裁は2014年11月4日、約5790万円の支払いを命じた。
通行人  12:58 10/04 2014
客観的かつ総合的に鑑みて、完全に刑法の暴行罪、傷害罪などの刑事責任を問われる形で暴力を振るったエリアマネージャーは逮捕および起訴されるべき極めて悪質な事件にも関わらず、なぜエリアマネージャーは逮捕されないんだよ。 遺族側は被害届を提出するなり。刑事告訴するなりしなよ。 これは完全に刑事責任を問えるだけの悪質な暴力事件だ。
佐藤裕一  18:24 10/02 2014
会員
記事冒頭にさらりと書いている「あなたの会社はそういう会社だったのですね」という裁判長の言葉は、裁判を通して重要な伏線になっています。記事後半で伏線を回収し、問題の本質が分かるように書きました。ぜひ最後までお読みください。(筆者)