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大東建託社員がハンマーで顧客を殴打、瀕死の重傷を負わす――「優秀な」営業マンはなぜ破滅したのか② 顧客宅放火事件
顧客と家族2人への殺人未遂罪や2件の詐欺など6件で起訴されたG社員(事件当時)に対して、長野地裁松本支部は懲役19年を言い渡した。

 大東建託松本支店の営業担当社員が顧客ら3人をハンマーで殴打した殺人未遂事件(2015年12月25日発生)の公判を通じて浮かんできたのは、激しいノルマ至上主義に洗脳され、自ら借金をしてまで融資困難な契約を取り、客の金にも手をつけた「忠実」な社員の姿だった。G社員(懲戒免職)は、金を盗んで食い物にした顧客(85)に対し、新規アパート建設に消極的なことを逆恨みして家に火をつけるというさらなる狼藉を働く。「業績がマイナスになるのが嫌だった。支店長に報告できなかった」と動機を語る。「殺されてもはなすな、目的完遂までは」という電通直伝の「鬼十則」を実行し、支店長の期待にこたえるべく努力した社員が行き着いた先は「破滅」だった。11月30日、長野地裁松本支部は懲役19年の判決を言い渡した。「成績を上げるための身勝手な犯行。特段酌むべき事情はない」として大東建託の責任をほぼ完全に”否定”した。

【Digest】
◇懲役19年の判決、大東建託のブラックぶりには触れず
◇売れない営業マンから「松本支店のエース」へ
◇ 「工事追加費用」と嘘つき786万円詐取
◇顧客の希望どおり中止できなかったわけ
◇一転消極的になったAさんを逆恨み
◇泥酔して火をつけた


◇懲役19年の判決、大東建託のブラックぶりには触れず
 11月30日夕方、長野地裁松本支部(野澤晃一裁判長、土山雅史、高島由美子各陪席裁判官。裁判員6人)で、大東建託元社員のG被告人(小澤進弁護人)に対する判決言い渡しがあった。検察の求刑懲役20年、弁護側同12年に対し、下された判決は懲役19年(未決算入400日)で、ほぼ検察側求刑どおりだった。

 6件ある起訴事実のうち顧客の妻と長男に対する殺人未遂と現住建造物放火については、弁護側がそれぞれ「殺意はなかった」「放火は既遂ではなく未遂である」として争ったが、いずれも退けられた。「未必の故意があった」「独立して炎上しており放火の既遂は成立する」と判じた。

 判決理由は、動機について「成績を上げるための身勝手な犯行である」と断罪し、「大東建託での劣悪な職場環境が背景にある」と弁護側が情状酌量を求めた点は「特段酌むべき事情はない」と一蹴した。

 「大東建託」の社名は一貫して大マスコミで報道されてこなかったが、判決もまた「大東建託」にやさしいものだった。すべての責任をGという人物のせいにしてお開きとなった。このまま大東建託の責任が不問にされてしまえば、再び三たび、似たような事件が起きる危険性は否定できない。刑事司法は犯罪を未然に防ぐことを最大の目的としているが、今回の事件についてみれば、本気で犯罪を防ごうとしているのか多いに疑問が残る裁判である。

 なお、今回の公判で気になったのが検察官の態度だ。公判には2人から4人の検事が出廷したが、うち30歳前後と推認される女性検事(タバタ)は、法廷の前後や休廷中、被告人や傍聴人がいるにもかかわらず、しばしば歯をみせてうれしそうに笑う醜態を見せた。目の前に積み上げた公判記録もほとんど開かず、退屈そうにあごを手で支えて宙をながめるような仕草をたびたびとった。

 いったいこの人は、人を裁く重みをどの程度感じているのだろうか――そう疑問を覚えた。彼女がどんな人生を歩んできたかは知らないが、人生経験と思慮の浅さがそのまま姿に現れているように思えた。

 なおも興味深いのは、裁判長が入廷するなり、それまでの弛緩した態度が一変し、背をただし顔つきもまじめになったことである。タバタ検事が礼義を払う対象は、被告人でも傍聴人でもなく、裁判長なのだ。

 G元社員にとっての顧客が「成績を上げるためのネタ」だったとすれば、タバタ検事にとってのG被告人もまた、「出世」あるいは「生活」のための「ネタ」にすぎなかったのかもしれない。

 検事の名前を「タバタ」としか記載しなかったのは、本人が公判中にそう名乗ったからである。公判担当検事の正確な氏名を裁判所に確認したところ、訟務担当職員は「教えられない。理由もいえない」と回答を拒否した。よって「タバタ」以上のことはわからない。刑事裁判の密室化、ブラック化は確実に進んでいる。

大東建託松本支店。全国でも上位の業績だったと同社関係者は言う。G社員の事件にからんで処分者はいないとも噂される。また、G社員の事件について同社はいっさい公表しておらず、社内でもほとんど知られていない。
◇売れない営業マンから「松本支店のエース」へ
 さて、公判を通じて判明した事件の内容について、「①」に引き続き報告したい。

 離婚して失業し、40歳を超えたG氏が大東建託に中途入社したのは2011年8月。猛烈なノルマと長時間労働、上司のパワハラも頻繁にある劣悪な職場で、一時はやめることも考えた。思い直して会社に残り「飛び込み営業」に明け暮れる。しかし契約はとれず、顧客も獲得できない。しばらくの間は「売れない」社員だった。

 転機は2年あまりがたった2013年の暮れに訪れた。Aさんという農業を営む85歳の男性と懇意になり、たてつづけに2棟の受注を獲得した。最終的には.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



耳が遠く銀行口座の扱いに不慣れな高齢のAさんを、G社員はいつも車で82銀行に送迎していた(写真の支店は事件と関係ありません)。
G社員が未決勾留されている(2017年11月30日現在)松本少年刑務所。2015年12月25日の逮捕から公判開始-一審判決までおよそ2年を要した。
G社員は表向き好成績だったが、契約費用や工事費の立て替えなどで数百万円の借金をしていた。
G社員は毎日500ミリリットルの缶ビール1本と缶チューハイ数本を飲んでいた。Aさん宅を放火したときはそれよりも多く、朝から晩まで酒をだらだら飲んだという。松本市内の盛り場。

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ごー  18:34 12/12 2017
なぜマスコミからでない?
ルンペン放浪記  18:54 12/01 2017
おいらも建築営業(日本電建池袋支店)で必死にやっていたからわかるが、大東建託は安倍総理とおなじ詐欺の会社だ。かち合うと、いつも顧客と本社に乗り込み、横取りしたもんだ。
株主  18:42 12/01 2017
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10年前に大東建託藤枝支店で発生した「上司のパワハラで建築営業社員が過労自殺・労災認定された、「360万円払えの非情」mynewsjapan.com/reports/1200で報道済」と、問題の根源は全く同じこと。 あの事件から10年経っても変わっていない。 追い込まれて、自ら【自殺する】か、顧客を【殺害する】かの選択肢しか残されていない。