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オタクのデパート「まんだらけ」タダ働き事件 一審判決で元社員勝訴「残業代等433万円払え」
まんだらけ代表取締役社長・古川益蔵氏。会社側は取材拒否。元社員から未払い残業代を請求する訴訟を起こされ、一審判決で完全敗訴。元社員・現役社員が一斉に残業代請求訴訟を起こすと赤字転落の可能性も。

 マンガ専門中古書店の最大手で、コスプレ、同人誌、ブリキなども買取、販売するマザーズ上場企業「まんだらけ」。その社員・万田麗香氏(仮名、現30代前半)は、2010年1月まで、中野、渋谷、池袋、秋葉原の店舗スタッフとして働いた。その間、始業時間の40分前からの出勤、終業時間後の終電までの残業が常態化していた。さらに年2回の棚卸しで徹夜や休日出勤を強いられることもあった。こうした時間外労働が未払いだったとして、退職後に会社を相手取り、未払い賃金などを求める裁判を東京地裁に提訴。その結果、2012年11月16日の一審判決で、会社に対し433万円の支払いを命じる判決が下った。原告の完全勝訴である。裁判資料に基づき、事件の全貌を詳報する。

【Digest】
◇「始業時間の40分前に出勤するように」
◇「うちは残業代は出ない」社員
◇タダ働きで徹夜、休日出勤…
◇退職前日に知らされた退職日……
◇「433万円を払え」一審判決
◇「無回答」まんだらけ

 「まんだらけ」は、日本が世界に誇るオタク文化を商材とする、サブカル業界では有名な会社だ。東証マザーズにも上場しており、売上高86億円、経常利益7億3千万円と業績も絶好調。ただ、その利益のかなりの部分が、オタク文化を愛する社員の無償労働によって生み出されている可能性が出てきた。

 自分の好きなことに携われるのなら、残業代などいらないだろう――そんな考えも透けて見えるが、当然、法廷では通用しないことが明らかとなった。

 

<2012年10月まんだらけ会社説明会用映像。社員たちが嬉々として働いている姿が映し出されているが、残業代の実態については伏せられている>

◇「始業時間の40分前に出勤するように」
 原告の万田麗香氏(仮名、現30代前半)は、2007年夏に、まんだらけに、研修生として入社した。研修中は都内の中野店に配属された。もともと万田氏は女性同人誌の事業部を希望していた。しかし、上司に「その部署は、作家さんへの営業が必要のため、専門知識と経験が必要なので、2年くらい店舗スタッフとして勤務することになる」と言われて、中野店へ配属となった。ちなみに、万田氏は3年以上働いたが、結局、店舗スタッフのままだった。

 まんだらけの終業時間は、12時から21時(うち休憩時間60分)である。しかし、「研修社員は、11時20分までに出勤するように」と上司に言われた。その訳は、「準備作業が必要だから」という。具体的には以下の通りだ。

 まず、午前11時20分から、ミーティングなどをする部屋の、掃除、備品補充、ゴミ捨て、作業台の整理をした上で、その日の早番担当の社員(週一回のローテーションで朝11時に出勤)にチェックしてもらう。

 それが終了したら、店舗の開店準備をする。内容は、ショーケースを店の前に出し、商品補充。レジ周りの準備。発注した本の整理。店頭へ商品を陳列。さらに11時45分からは、朝の全体ミーティングが始まる。

 11時20分に遅れた社員は「来るのが遅い!」と怒られ、ペナルティで遅くまでの残業等を課せられていたという。

 なお、研修期間中は、21時以降は残業代が支払われていた。が、正午より前の時間外勤務は、一切支払われなかった。

◇「うちは残業代は出ない」
 約1か月半後、万田氏は、正社員になった。上司から茶色のエプロンを渡され、「次回出勤日から正社員です」と告げられたのだ。まんだらけでは、責任者格の社員は青色のエプロンで、社員は茶色、研修生とバイトは赤色のエプロンをつけるシステムになっている。

 雇用内容は、以下の通りだった。

 休日 週休2日(曜日シフト制)。

 休暇 年次有給休暇、6か月以上継続勤務した場合、10日付与。

 賃金 基本給21万円。昇給年1回。

 就業時間は12時から21時(うち休憩時間60分)。

 時間外勤務25%増(基本給1,180円×1.25時間)

 休日出勤35%増((基本給÷20)×1.35×回数)

 

 正社員になってから、労働状況は研修時代よりも劣悪になった。「うちは残業代は出ない。21時までに終わって帰れればいいが、することが多く、ほとんどのスタッフが23時過ぎまで仕事をしている」とも社員から聞いた。

 社員になってからの仕事内容は、まず、研修同様、朝11時20分までに出勤し、作業を行う。さらに、「まわり」といって、客から買い取った本を「シュリンク掛け」(本が傷まないよう、機械に通して、薄いビニールで包む)をして、カゴに入れていく。その本を新刊、出版社別、作家順などに並べかえ、店頭や本棚に出す。営業時間中は、この「まわり」を繰り返すが、買取が多く、カゴに本がたまると、すぐ上司から「遅い」といって怒られるのだという。

まんだらけで販売している同人誌(会社PR映像より)
 他にレジ打ち(レジ作業をしながらシュリンク掛け)、電話対応、館内放送(お勧めの本や強化買取をしているタイトルのアナウンス)や本・CD・アイドルグッズなどの手処理(シュリンク機械にかけられない商品を、手作業で袋詰め)などもする。

 20時の閉店後は、清掃、棚埋め(売れた商品で空いた棚に商品補充)、ショーケースしまいなどをする。こうした作業の合間に、20時30分からフロアミーティング、20時45分から全体の社員ミーティング、その後、各部署に分かれてミーティングがあり、全てのミーティングが終わるのは21時過ぎになる。

 その後、片付いていない作業に再び取りかかる。自分の仕事が早く終わった時は、責任者に報告。すると、「じゃあ、こっち手伝って」「手処理進めて」「シュリンク掛けして」などと言いつけられ、結局、終電か、終電間際に退勤することが多かった。

 さらに、毎週日曜日には、新入社員ミーティングが22時から行われた。

 これら定時以降の残業代は、研修時代は払われていたが、正社員になってから一切支払われなくなった。

 万田氏は、同年冬には、渋谷店を担当した。この店舗は、.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



販売しているコスプレ(会社PR映像より)
ドール(同社HPより)
秋葉原コンプレックス館
秋葉原コンプレックスの従業員たち(会社PR映像より)

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筆者  12:53 03/22 2013
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関連記事 「まんだらけ、違法就労訴訟で敗訴!長時間の強制タダ働きの実態が露呈」(2013年1月29日付、サイゾー・BJ(ビジネス・ジャーナル)」) http://biz-journal.jp/2013/01/post_1406.html
はる  03:47 01/06 2013
勝訴してよかったね