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元経産省・宇佐美典也31歳が語る「キャリア官僚」というキャリア
宇佐美典也(うさみのりや)氏。1981年、東京生まれ。暁星中学・高校→一浪→東大経済学部を経て2004年、経産省に入省。2012年9月に退職、同月に著書『30歳キャリア官僚が最後にどうしても伝えたいこと』発売。11月にトリリオン・クリエイション設立、代表取締役社長に就任。ツイッターは@zettonu

 業界関係者からは凄まじい追い込みに遭い、政治家サイドからは怒られ、マスコミや国民からは公務員優遇とバッシングされ、もはや天下りによる豊かな老後も期待できない。そんな四面楚歌・八方塞がりのなかで神経をすり減らしつつも、法案作成のため官庁のプロジェクトルームに泊まり込み、月300時間超の残業が続く日々も。暗黙の了解で労組に入らないⅠ種の役人たちに残業代がまともに出るわけもなく、若手の年収はせいぜい大手メーカー並み。もはや直接的なメリットは、給料を貰いながら税金で留学できることくらいになった。キャリア官僚という職業に未来はあるのか。今年9月まで在籍していた宇佐美典也氏(31歳)に、若手官僚が置かれている現場の実情と今後の展望、後輩へのアドバイスなどを語ってもらった。

【Digest】
◇外資の「選ばれてる感」に違和感
◇ストレス耐性とバランス感覚
◇「0点だよ」と詰められる面接
◇女性のキャリアは野心家タイプが多い
◇8割超が国費で留学できるメリット
◇天下り禁止でイノベーションを阻害
◇肩たたき拒否で“謎の部屋”に幽閉
◇官僚から見て優秀な甘利大臣
◇外に出るな、外からは入れろ
◇「あいつ死んだぞ」と
◇精神的に追いつめられる
◇300時間超の残業を3か月続け…
◇役所はどちらにも肩入れできない
◇残業代は比例配分
◇公務員宿舎に入れるのは課長以上
◇30代課長補佐でも700万円
◇課長までは全員なれちゃう
◇「突発対応」で頭角を現した人が出世


◇外資の「選ばれてる感」に違和感
 もともと官庁への就職を考えたのは、「一民間企業の力には限界があり、日本が抱える問題を解決するには、プロデューサーとしての政府の機能が重要だ」と思ったからです。そのうえで、就活では、外資全般と、国内の銀行・保険、そして官庁を回りました。

 外資の人たちは、僕の感覚では「選ばれてる感」がすごいと思いました。ある外資系金融の面接のあと、高層ビルの上層階の窓際で道行く人たちを眺め、「我々と彼らとの間には、こんなに差があるんだよ」と言われて、これは自分の感覚には合わないな、と。

 業績が悪化しているメーカーについて話すと「どうやって立て直すか」という議論をするより「カネを儲けられない企業は悪だ」というような感覚で平気で切り捨ててしまいますから、わりと情を大事にする自分には合わない、と思ったんです。

 国内企業については、ある大手保険会社の選考で「役所受けるの?」と聞かれて、素直に受ける旨を伝えたら、内定出す条件として「役所を受けるのは辞めて下さい」と言われ、そういう訳にはいかないので、その会社はそこで辞退。そうこうしているうちに、官庁の採用が始まりました。

 いわゆるキャリア官僚になるには、まず試験に通らないといけません。

 「国家Ⅰ種」の試験対策は、一般的には、だいたい大学3年生になってすぐくらいから「大原」や「LEC」などの予備校に通います。自分は3年の後半からLECに行きましたが、「2~3か月、根(こん)詰めてやればOK」というレベルで、特に苦労はありませんでした。

 試験は、一次がマーク式で、二次が民法や経済学などから選択して記述試験に答えます。「センター試験よりちょっと上」という程度の内容なので、センター試験の勉強をしている国立大学の人たちには有利です。

 受かった人が面接に進み、年間合格者数は1390人(2011年度)。うち面接で合格して入省するのが例年500~600人です。つまり採用されるのは半分以下。同期意識があるのは同じ省内のキャリアだけで、僕の場合は40人でした。

◇ストレス耐性とバランス感覚
「この仕事は、ストレス耐性が弱い人には、あまりお勧めしません」

 

 

 面接は集中的に、一週間くらいの間に全省庁の面接が並行して進められます。1日4~5回の面接が詰め込まれて、午前9時から夜12時まで、ずっと面接の日もあります。まず体力的に疲れますが、あれは、フィジカルの強さも見ているのでしょう。

 私も少しばかり面接官の仕事をやりましたが、過激な主張を持つ人は官僚に向いていないと思います。官僚の仕事は、とにかくバランス感覚が重要なので。

 あと、絶対に必要なのが、精神的なストレス耐性。ストレスに弱い人には、官僚という仕事は、あまりお勧めしません。私も、人事から「圧迫面接やって。ストレス耐性を見たいから」なんて言われていました。

 流れとしては、学生は待合室みたいなところで待機しているのですが、途中で、面接に呼ばれなくなる人が出て、徐々に脱落していきます。

 夜になると、「明日、○時に来て」と言われます。これが午前の時間帯だと先頭組で残っている可能性が濃厚、というサイン。午後の時間帯だと、まだ落とされてはいないけど薄いサイン、だと言われています。呼ばれなくなって、途中で帰されると、落選。

◇「0点だよ」と詰められる面接
 面接では、学生にプレゼンをさせることも多いのですが、いわゆる外資でいうケーススタディみたいなもので、テーマを与えられて、政策を考えて下さい、と。本人の興味分野に沿って、たとえば「車のCO2を削減するにはどのような政策が有効か」「メーカーにおける技術伝承をどうすべきか」などのお題が与えられます。

 で、プレゼンをすると、それに対して、「君、そんなの0点だよ」なんて言われて、カッチカチに詰められて、計1時間くらい。

 学生の間では、人気ランクみたいなものがふわっと意識されていて、だいたい大きく3段階くらいに分かれています。私が就職活動をしていた頃は、おおむね以下のような感じでした。

A=財務、経産、警察、総務(旧自治)…

B=農水、厚労、国交、内閣府、文科、国税、総務(情報通信)…

C=人事院、法務…

 最近だと、長妻さんが大臣の時期は厚労省の人気が落ちて、前原さんが大臣になると国交省の人気が上がる、などといった感じで、その時々の事情で人気の変動はあります。

 学生の話を聞くと、直近では逆に厚労省の人気が高くなって、原発政策をはじめ問題続きの経産省の人気は落ちているそうですが、全体としては、それほど大きな人気の変動はないと思います。ただ、別にこれが官庁の重要度を指しているわけではなく、あくまで人気を表したものに過ぎないので、志望者はあまり意識しない方がよいでしょう。

 実際の採用(合否)を決めるにあたってのキーマンは、.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



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キャリア官僚のキャリアパスと報酬水準。「人事処遇の制度設計を本格的に見直さないと、優秀な人材は引き留められないでしょう」
サラリーマン最終日のブログエントリーより(→うさみのりやのブログZ~三十路の元官僚のブログZ~)。

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