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早大が「授業上限週4コマ」強行、「非常勤5年でクビ」に追い打ち 講師15人が鎌田薫総長を告訴
大学非常勤講師の年収のうち、講師として得ている金額。円グラフでは250~500万円と幅を広くとりすぎているが、250万円未満が68%、300万円未満が75%。『大学非常勤講師の実態と声2007』より。

 


 いまや高学歴ワーキングプアーの代名詞となっている大学非常勤講師が、さらに窮地に追い込まれている。4月1日施行の改正労働契約法で、通算5年勤務の有期契約労働者は「期間の定めのない契約」に転換できることになったが、早大は非常勤講師3762名(全教員の59%)を5年以内に全員雇止めできる就業規則制定を強行。続いて6月18日には、非常勤講師が受け持つ授業の上限を週4時限までとする通知を出し、追い打ちをかけた。筆者が入手した内部文書によると、「4コマ上限」で授業時間を少なくすれば報酬が少額でも合理的説明ができ、労働契約法の「不合理な差別の禁止」条項をすり抜けられる、というのが大学側の狙いだ。こうしたなか非常勤講師15名は6月21日、労基法違反で鎌田薫総長ら理事18名を新宿労働基準監督署に刑事告訴した。(告訴状ほか証拠書類9点PDFダウンロード可)

【Digest】
◇5年雇止めに加え週4コマ(4授業)制限
◇専任並みの給与得るためには1日48時間労働が必要
◇過半数代表選挙は偽装選挙だった
◇「私たちは家畜ではない」非常勤講師15人怒りの告訴
◇1枚の文書が示す“法のすり抜け作戦”
◇早稲田の目的は、格差の永続と身分制社会の固定化

◇5年雇止めに加え週4コマ(4授業)制限
 時給換算で専任教員の六分の一程度の低収入を強いられている早稲田大学の非常勤講師たちの労働条件が、さらに悪化させられる事態が続いている。その第一弾は、今年4月1日施行の改正労働契約法を契機に、同大は非常勤講師を最長5年で雇止めにする就業規程を強行したことである。

 改正労働契約法では、通算で5年勤務の有期契約労働者は、期間の定めのない契約に転換できることになったが、早大は非常勤講師を5年以内に雇止めする就業規程を制定したのだ。

1週間の授業数を4コマ(4時限)に制限すると非常勤講師たちに伝えた文書。授業数や労働時間が少ないから報酬も少ないという理屈を立てようとしたのか。改正労基法20条(不合理な差別の禁止)をクリアするためか?
 しかも、就業規則制定には、過半数を代表する者の意見聴取が労基法で義務付られているにもかかわらず手続きをとらず、学内の佐藤昭夫名誉教授(労働法)と首都圏大学非常勤講師の松村比奈子委員長(憲法)が東京地検に刑事告発する事態となり、大学関係者に衝撃を与えたばかり。

 そして第二弾は、6月18日に3776人(2012年度末)の非常勤講師のもとに届けられた「本年度授業を担当される非常勤講師各位」と題された文書(左記画像参照)である。

 受け取った講師のAさんは、その文書の内容と、そこに秘められた早稲田大学の意図を次のようにとらえている。

「全学部合計で、1週間あたりの授業の上限を4コマ(4時限)とする通知です。来年度(2014年度)から段階的に減らし、2018年度までにすべての非常勤講師の担当授業上限を4コマにするという知らせです。

 たくさん授業を持っている講師の負担を減らす、と表向きの理由があげられています。

 4コマを超えて5コマ以上授業を担当している非常勤講師は今年6月現在で232人いますが、これらの人の収入が減ることになります。

 いま早稲田では1コマ約3万円ですから1年で36万円。4コマだと早稲田から得られる年収が144万円という計算になります。

 いま6コマくらい受け持っている人なら、216万円から144万円と72万円も年収が下がってしまいます。1千万円超える人にとっての72万円と我々の72万円では意味がちがいます。

 早稲田で授業を減らされた分、他の大学ですぐに授業をできるかというと非常に厳しいのです」

 そうでなくとも低賃金を強いられている非常勤講師に対して、契約期間を最長5年にして雇止めできる就業規程を強行し、雇用さえ奪おうとしている。それに輪をかけて担当授業数まで上限を設け、さらに収入を下げようというのである。

 だが、単に収入減だけなく、早稲田の真の狙いは別のところにある、とAさんは見る。

「表向きは、たくさん授業を担当する講師の負担を減らすとされていますが、本当の目的は、改正労働契約法20条(不合理な差別の禁止)対策だと思います。

 専任よりも多くの授業を担当している非常勤講師の収入が、授業の少ない専任の数分の1しかない状態は、『不合理な差別の禁止』に明確に違反するので、すべての非常勤講師の担当授業数を減らして、“合理的な”格差だと言いたいのでしょう」

 日本中で正規従業員と非正規従業員の格差は拡大する一方だが、大学内の同職種における格差は異常なほどなので、その実態をまずは確認しておきたい。

◇専任並みの給与得るためには1日48時間労働が必要
 B講師は言う。

「専任教員は学内の複雑で煩雑な事務作業や会議などを抱えていますから、かならずしも報酬を直接比較はできないかもしれません。しかし、そのような事情を考えても、非常勤との差はありすぎます」

 B講師が指摘するように、たしかに煩雑な事務を抱える専任教員の事情もあるだろう。しかし、説明のつかないほど収入格差があることは事実だ。

 3月19日に行われた労使交渉の場で、大学側の清水敏常任理事(副総長・労働法教授)は、専任教員の平均年収を1500万円と答えている。学部や学科による違いは.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



首都圏大学非常勤講師組合と早稲田大学との労使交渉記録の一部。大学側が、専任教員の平均年収を「1500万円」と答え、組合側が非常勤講師との格差・差別について説明している様子がわかる。
(上)入試期間中は大学構内の立入りが制限されることを示した早稲田大学のホームページ。(下)授業のないときは非常勤講師は出校しないと知らせた理工学部のホームページ。つまり、わざわざ非常勤講師が来ない日を選んで過半数代表選の公示書を配布したということだ。
早稲田大学の意図を示す最も重要な文書。とくに2枚目の半分から下。自分たちが進めようとすることは改正労働契約法20条の不合理な差別に抵触する可能性が高いため、仕事内容を変えて格差を合理化しようとする考えがわかる。
首都圏大学非常勤講師組合のビラ。4月8日に委員長らが東京地検に刑事告訴して以降、早稲田分会の加入者が3倍以上になったという。今回、当事者である15名による告訴で、さらに加入者が増える可能性が高い。全体の人数は公表していないが、この人たちが早稲田ユニオン(仮称)を結成する予定だ。

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