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神戸少年鑑別所の新人教官、上司による強制わいせつ行為でレイプ未遂…間一髪パンツ一枚で逃走もPTSDで職場復帰できず
情報公開請求で入手した処分説明書。訴状と照らし合わせると、処分理由1、3は、わいせつ行為、4は強姦未遂行為と見られる

 


 非行少年の更生という使命感をもって10年に神戸少年鑑別所の法務教官になった石田一盛氏(仮名、20代後半男性)は、入所直後から上司らのいじめに遭った。なかでも新人教育を担当する日高彬氏(実名、男性)は、石田氏を深夜に呼び出して殴り倒す、意識を失うまで投げ飛ばす、膝蹴りで血まみれにする、といった数々の暴行を繰り返した。だが周りの職員たちは笑って見ているだけ。日高氏はさらに、石田氏に対するレイプ未遂を犯し、ついに懲戒免職となったものの、石田氏はPTSDと診断され職場復帰できず、11年末に退職。働けない状態に陥った石田氏は13年9月5日、日高氏と国を相手取り、3493万円の損害賠償を求め神戸地裁に提訴した。犯罪を犯した者を更生させる施設の役人たちが、暴行、強制わいせつという犯罪を繰り返す――闇に葬られた陰惨でおぞましい事件を、裁判資料に基づき詳細に報道する。

【Digest】
◇上司より偉そうな被告
◇携帯をへし折り顔面を殴って引きずり回す
◇ズボンのジッパーをおろされて股間を触られる
◇顔面に膝蹴りを入れて路上が血まみれに…
◇暴行、強制わいせつ行為で懲戒免職処分
◇3493万円の損害賠償を求め提訴
◇「あったともなかったとも言えない」神戸少年鑑別所

◇上司より偉そうな被告
 訴状などの裁判資料によると、原告の石田一盛氏(仮名、20代後半)は、大学在学時に法務教官になることを志し、09年に法務省の法務教官採用試験に合格。10年4月1日から、夢と希望を持って、神戸少年鑑別所の法務教官となった。

 「法務教官」とは、少年院や少年鑑別所に勤務する、法務省の専門職員である。

 「少年鑑別所」とは、少年の犯罪事件の処遇施設の一つ。詳細は次の通り。

 日本の司法では、20歳未満の犯罪を犯した少年、または将来犯罪を犯すおそれのある少年(ぐ犯少年)の非行事件は、いったん家庭裁判所に送られることになっている。

 その後、必要に応じて「少年鑑別所」に収容して、非行に走った原因や精神状態などを調べたり、指導したりする。これを「観護措置」と呼ぶ。措置期間は、最大8週間。

 その後、判決に相当する「少年審判」により、家庭裁判所の裁判官が、非行少年を「少年院」に送るか、児童養護施設に送致するか、保護観察(すぐ家に帰れるが一定期間、保護司か保護観察官の指導を受ける措置)にするかを決める仕組みになっている。少年鑑別所の調査データは、少年審判や少年院の指導などで活用される。(参考資料:京都弁護士会法務省HP

 石田氏は、非行少年を更生させるという使命感を持って神戸少年鑑別所にやってきた。配属先は、企画係で、首席専門官付という肩書きだった。

 神戸少年鑑別所の組織図でみると、当時の観察部門のトップは植田満・首席専門官。その下に、企画係と第一観護係というセクションがあった。それぞれのトップは、畠山智行・企画統括専門官、桝井智也・第一観護統括専門官だった。

 石田氏は、企画係として、少年の審判の日に、少年の居室の鉄扉を開けて誘導する職務などに従事した。

 また、石田氏は、畠山・企画統括などから、観護にかかわる職務の知識経験を身につけるために、観護の職務を行うよう、命じられた。こうして石田氏は、第一観護係の桝井・第一観護統括の指揮監督も受けることになった。

 第一観護係には、のちに被告となる日高彬氏がいた。日高氏は、02年に刑務官となり、加古川刑務所などでの勤務を経て、09年に神戸少年鑑別所の法務教官に採用された人物。日高氏は職制上は桝井統括の配下だったが、桝井氏とは同期だったためタメ口で、ときには日高氏が桝井氏を怒鳴りつけることもあった。一方、桝井氏が日高氏に命令をしたり、強く指導することはなかった。

 そして、当時、神戸少年鑑別所の観護の現場では、日高氏による少年への処遇方法が評価されており、新人教育は、日高氏に判断が一任される状況だった。

 こうしたなか、まだ入所して間もない10年4月の第二週から、石田氏へのパワハラは始まった。

◇携帯をへし折り顔面を殴って引きずり回す
 パワハラの始まりは、まず、勤務中に石田氏が質問すると、桝井統括が大声で怒鳴りつけたり、午後5時以降の勤務終了時に、桝井氏が勤務の心得などの説教を延々と石田氏に続け、午後9~10時まで開放しない、というものだった。

 また、日高氏は、石田氏に対し、暴力的な口調で指示したり、事あるごとに「仕事が遅い!」と叱責して、しばしば殴ったり、時には「話しかけるな!!」と言って、一切口を聞かなくなり、他の職員にも無視するよう働きかけ、石田氏を孤立させた。

 10年5月13日には、こんなことがあった。同日深夜、石田氏の携帯に、日高氏から電話がかかってきて、こう指示された。

 「今から5分以内に神戸駅に来い」

 神戸少年鑑別所の敷地内には官舎(公務員宿舎)があり、石田氏はそこに住んでいる。官舎から神戸駅までは徒歩15分程度の距離だ。石田氏が駅に向かうと、居酒屋に来るよう指示された。

 店に入ると、日高氏のほか、桝井氏、堀出法務教官が飲酒していた。石田氏は、日高氏に、何杯か酒を飲まされた。あまり酒の強くない石田氏は、酔い潰れて、トイレにうずくまってしまった。その際、床に落ちた携帯電話を拾っていると、いきなり、日高氏がトイレに入ってきて、「誰と電話しとんじゃ!!」と言って、石田氏の携帯を取り上げて、へし折り、石田氏の顔面を拳で殴りつけて、身体を引きずり回した。

神戸駅
 翌日には、日高氏が職場内で、石田氏が酒席で失態したかのように言いふらし、石田氏は他の職員の前で謝罪させられた。

 それ以降、石田氏は、職場の飲み会に呼ばれなくなり、飲み会の出欠確認の用紙を回覧されても、石田氏だけには回されなかったり、石田氏の名前の箇所には、あらかじめ欠席の旨が記載されるようになった。

 それでいて、飲み会当日の深夜になると、日高氏から、携帯電話で飲食店に呼び出され、罵倒や暴行を受けることが複数回あった。

 また、同年5~6月になると、日高氏は、石田氏に対し、こう言い放つようになった。

 「7月までに、お前にヘタ打たせて辞めさせてやる」

 「話しかけんな、クズ」

 「懲役にオムツはかせて、それにウンコさせたの、同僚にかぶせてやったんや。お前もやったろか」

◇ズボンのジッパーをおろされて股間を触られる
 10年6月の深夜、石田氏は、日高氏に、神戸駅付近の居酒屋に呼び出された。日高氏は、いつものように、長時間にわたって石田氏を説教し、暴言を浴びせた。

 飲み会が終わると、日高氏は、同席していた堀出教官の官舎の部屋に泊まることになった。三人は、タクシーを拾うため、高架下を歩き始めた。

 すると、日高氏は、突然、石田氏の上半身を着衣の上から触り始めた。

神戸少年鑑別所(〒652-0015兵庫県神戸市兵庫区下祇園町40-7)
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原告の住んでいた官舎(公務員宿舎)。鑑別所の敷地内にある

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