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311以降も続く電力9社の「ステルス式」献金 2012年までの3年で自民団体に1億4300万円貢ぐ
献金を自粛していると表向き説明している電力会社だが、役員の個人献金や子会社の献金という形で自民党に多額の献金を行なっている。2011年3月11日の大震災以降も献金は続いている。自民党最大級の献金の受け皿である政治団体「国民政治協会」の入るビル(左)と自民党本部周辺を警備する警察官(右)。

 東京電力など原発を持つ9電力会社から自民党の資金団体「国民政治協会」に対して、役員や子会社の名義を使って、2010年から12年の3年間で1億4300万円超の政治献金が行なわれていることが筆者の調査でわかった。2011年3月11日の東日本大震災と福島第一原発大事故後にも献金は続けられ、その額は2012年末までに約2700万円に上る。震災後の献金は、上関原発の建設をもくろむ中国電力がもっとも多額で792万円。公益事業という性格から、表向き、電力会社は企業献金を自粛していることに見せかけているが、実際には役員や子会社を介すことで世をあざむいて献金を行い、原発推進や電気料金値上げなど会社が儲かるよう自民党に働きかけている実態が浮き彫りになった。一方、民主党には、電力労組系団体を通じて巨額の献金がなされていた。いずれも原資は我々の電気料金だ。

【Digest】
◇自民党資金団体に流れた1・4億円
◇電力会社別献金一覧
◇ 震災後の自民献金No.1は中国電力
◇経産省天下りの北陸電荒井氏も堂々と献金
◇四電役員の元原子力安全保安院審査官も献金

◇自民党資金団体に流れた1・4億円
 電力各社は1974年、「政治献金分まで電気料金を支払いたくない」という当時の世論を受けて企業献金の廃止を宣言した。ところが、役員・元役員の個人献金や子会社を介する方法でこれをすり抜け、震災後もなお献金を続けていることが発覚した。献金の全体像を把握するのは容易ではないが、今回は自民党の政治資金を集める政治団体「国民政治協会」(塩川正十郎代表)に対する献金のうち、2010~12年(1月~12月)の3年間について調査を行なった。

 調査の結果、電力9社の役員・元役員や子会社からの献金は1億4372万4000円に達することが判明した。役員献金が延べ803人・4041万4000円、子会社の献金が1億331万円だ。

 1億4300万円もの献金のうちもっとも多いのが東京電力で3085万円だ。2010年だけで2370万円もの献金をしている。2370万円の内訳は、役員献金が1043万8000円(284人)、子会社の関電工からのものが1330万円だ。2011年は額が減って715万円(役員献金=12人35万円、関電工680万円)だった。12年の献金はない。

 2011年以降、東電の献金が減ったのは震災の影響とみて間違いないだろう。だが、3月11日以降にも献金したケースがあるのは興味深い。震災後に自民党献金を行なった東電役員(元役員を含む)は次の3人だ。

【311大震災以後に自民党団体に献金した東電役員・元役員】

 ● 南直哉 5万円 東京電力元社長、現顧問。防衛省改革会議座長、フジテレビ監査役

 ●荒木浩 3万円 東京電力元会長、現顧問。経団連副会長、テレビ東京監査役、鹿島建設監査役、三井住友フィナンシャルグループ監査役。

 ● 田村滋美 2万円 東京電力元会長、東電自然学校長。公益財団法人東電記念財団理事長。 (小計10万円)

  ※2011年の震災発生以降同年12月31日まで。肩書き・経歴は本稿執筆時点で知りえたものを記載した。すでに変更している場合がある。


 同じく、2011年の震災以降年末までの間、東電子会社の関電工からも献金がなされている。同年の献金680万円のうち80万円は震災以降のものだ。関電工は株式の46・15%を東電が保有、会長は東電の山口学会長が兼任する。政治献金を自粛するといいながら、役員を送り込んでいる子会社から堂々と献金する。「自粛」が名ばかりであることを自ら証明しているようなものだ。

もっとも、わかっている限りで金額だけを比較すれば、原発推進を掲げた連合傘下にある電力労組系団体を通じた民主党への献金のほうがはるかに大きい。

 東電労組政治連盟※、東北電力労組政治連盟北陸電力労組政治連盟中部電力労組政治連盟関電労組政治活動委員会中国電力労組政治連盟四国電力労組政治連盟九州電力労組政治活動委員会――の8労組系政治団体の2010年~12分の収支報告書を概観してみると、3年間で少なくとも9億円前後が民主党議員・候補(主に地方議員)の寄附や活動費用にあてられていることがわかる。

※クリックすると2010年ー12年の収支報告書をダウンロードできる

 2010年の約6・5億円をピークに、2011年が1・5億(震災後だけでみると約3500万円)、2012年が8000万円。あわせてざっと9億円である。細かく検証していけば、さらに多くの寄附がなされているものと思われる(なお、北海道電力労組の政治団体については、収支報告書をインターネット公開しないという道選管の方針によって調査が間に合わなかった)。

 だが、民主党の場合、電力会社の役員や子会社から直接献金を受け取っているケースは、筆者はまだ確認していない。朝日新聞は、電力会社が歴代首相に対して数千万規模の裏献金をしていたとの元幹部の証言を報じた。

 自民党と民主党で献金の方法は異なるが、たしかなことは、政権にある、あるいは近い場にいた自民党と民主党の双方に対して電力会社からカネが流れたという事実である。自民は「役員」「子会社」を通じて、あるいは場合によれば地下ルートで献金がなされ、民主党には労組系政治団体の献金や、現職東電社員が議員活動をするという形をとって、「給料」という名の献金がなされた。

 結果、民主党政権も安倍自公政権も原発推進と輸出に向って爆走している。

 電力会社や原発産業がどれほどの資金を政界に流しているのか、全容解明は容易なことではない。政権が民主党から自民党に移ってカネの流れがどう変わったのか、今回の調査結果だけからはとても判断できない。電力とカネと政治の構図を暴く手がかりのひとつになればと考え、報告したい。  

東京電力元社長で同社顧問の南直哉氏は、社長退任後の2002年にフジホールディングス顧問、08年、フジテレビジョン監査役となった。2011年の大震災が起き、東電福島第一原発が大事故を起こした後、自民党に5万円の献金を行なっていた。
◇電力会社別献金一覧
 電気代から自民党の懐に流れた1億4000万円の内訳を以下に列記しよう。2010年1月1日から12年12月21日までの3年間のものである.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



2011年3月11日の大震災後の献金額(2012年末まで)がもっとも多いのは、全国で唯一県庁所在地(松江市)にある島根原発と猛烈な反対の声を浴びている上関原発計画を抱える中国電力の792万円。子会社の中電工から2011年は412万円、2012年は162万円が献金されたほか、元中国電力副社長の小畑博文中電工社長も、自ら個人献金を行なっていた(中電工のHPより)。
志賀原発を持つ北陸電力は、大震災が起きた2011年は役員献金をいったんやめたものの、2012年になると再開され、久和進社長を筆頭に続々と役員献金が行なわれた。経済産業省から常務に天下った荒井行雄氏(黒部川電力社長)は震災前の201年に14万円を献金している(北陸電力のHPより)。
東北電力の子会社ユアテックのHP。社長は東北電力副社長の佐竹勤氏が勤める。佐竹氏個人として、またユアテックとして、それぞれ大震災後に自民党献金を行なっている。
原発の安全審査を行なう経済産業省原子力安全保安院で首席統括審査官をしていた中村進氏は、審査を受ける立場にあった四国電力に天下り、常務取締役を経て子会社STネット社長となった。中村氏は震災前の2010年に7万円、震災後の2011年に5万円を自民党に献金している。

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