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「新卒の海外就職は勧めません」フィリピンの採用コンサルが本音で教える、アジア労働市場での日本人ニーズ
「日本の当り前」を知っていることが強みになる――自身の日本でのブラック企業での勤務経験でさえも、今に生きていると語る人材採用コンサルタント。

 「新卒で海外就職は勧めません。日本での社会人経験が求められているからです」。フィリピンで、ある人材紹介会社で年20人ほど日本人の就職を斡旋している採用コンサルタントは、日本人としてのメリットを活かして東南アジアで働くためには、まず最低数年間は日本企業で働き、「日本の当り前」を体験的に身に着けることを勧める。それが採用する側のニーズなのだという。30代以上はリスクのほうが高く、20代なら将来の選択肢を広げることができるが、新卒でいきなり海外は辞めたほうがよい――これが結論だ。日本人が海外就職を考える際の注意点と、給料相場等の実情について、事例をもとに、具体的に聞いた。

【Digest】
◇30代はアジア行きに慎重になるべき
◇アジアへの転職、20代ならOK
◇実はTOEIC600点でもOK
◇「新卒でいきなり海外」はダメ
◇日本でブラック企業に勤めている人へ

◇30代はアジア行きに慎重になるべき
 自分はこの1年で20人ほどの日本人を企業に紹介しましたが、30代以上の人から海外での現地就職について相談を受ける際には、まず「給料は、ほとんどの場合で下がります」と伝え、「日本に戻ったとき、どうしますか?」と帰国後のキャリアプランを聞きます。

 現地採用者の給料は、現地では十分暮らせますが、円に直すと安いので、率直に言って、海外の現地採用のポジションで、そのまま日本人が家族を持つのは、リスクが高いと思います。

 特に、セブは語学学校が多く、そのまま働きたい人も多いため、人材の供給が多い。だから、現地採用の日本人は相場が安めです。月5.5万ペソ~6万ペソ(16万円ほど)がスタートになります(※現地の大卒フィリピン人初任給の約5倍)。これがマニラになると8万~9万ペソも可能で、シンガポールやマレーシアはもっと高くはなります。

 自分が知っているケースでは、セブの語学留学を挟んで、30代半ばで仕事を探し、大手通信会社のマニラでの職が決まって、月収30万円台後半で働いている人(SE系)がいますが、他のケースを見ていても、最高で月収15万ペソ(約40万円)が限界かな、と感じています。

 従って、以下3つの、いずれかの将来プランが必要です。

1 独立・起業する(現地または日本で)
2 駐在員ポストに応募する
3 日本に帰り、外国人を英語環境でマネージした経験が活きるポストに就く

KEN TAXIは、日本人による経営で、現地でも大手、利用者からの評判もよい。日本のサービス力を活かして成功した例。
 1の「独立・起業」が一番、しっくりきますが、向き不向きもあり、ハードルは高めです。IT系・不動産系で、現地で人脈をつくって独立し、フィリピン人を雇って起業するケースは、確かに見かけます。

 日本人が設立した「KEN TAXI」は、セブで最大手に成長しています(※「ケンしか乗らない」という人もいるほどだという)。一番わかりやすいのは、日本食屋です(『ラーメン凪』は成功し、店舗を増やしている)。

日本食を売りに、フィリピンで8店舗経営する『ラーメン凪』。十分おいしかった。現地の人たちは記念撮影していた。
 ただ、たとえば自分が今やっている人材紹介業だと、日本人は株を25%しか持てないなど、外国人に対する規制があります。これは、日本のいわゆる「フィリピンパブ」への人材供給など、夜の仕事を斡旋してきた“黒い歴史”があり、疑われているからです。

 2の「駐在員」に関しては、リクルートもセブで募集を出していますが、能力・実績があれば、現地で駐在員待遇に応募して通るケースも出てきていると感じます。ハードルは高く、他の地域への転勤辞令にも従う必要があります。

 海外の日本企業の社員は、「駐在員」(日本の本体との雇用契約で、国内よりも手当がついて給料が高い)と「現地採用」(現地法人との雇用契約で、フィリピンでは月収5万ペソ~10万ペソほど)に分かれますが、企業としては、コストが高い駐在員を減らして、両者の中間的な存在を増やし、現地のマネジメントも任せていこう、というのが現在の流れです。

 この「中間的存在」として、のし上がって現地のマネージャーとして実績を作り、本当の駐在員待遇を勝ち取るか、他社の駐在員ポジションに転職し、他のアジア諸国での事業立ち上げなどを主導して成功させられれば、人材市場での価値は高まります。日本国内の市場が縮小するなか、アジア展開で実績がある人材は、多くの日本企業にとってニーズが高いからです。

 3の、日本に帰って、フィリピンでの、外国人マネジメント経験を活かすポジションに就く、というケースは、身近なところで実例を見たことはありませんが、こちらでオフショア開発のブリッジマネージャー(またはコールセンターのマネージャー)をやっていて、その延長で、日本から遠隔で開発を管理するようなポジションは、十分、ニーズがありそうです。

 いずれにせよ、多くの日本人がそうであるように、フィリピンに骨を埋めるつもりがないなら、いずれは日本に帰るときが来るわけですから、特に30代からのアジアでの就職は、計画性が必要です。

◇アジアへの転職、20代ならOK
 一方、若い人にはリスクはありません。若いうちに海外で働いたほうが、将来の選択肢が広くなる、というのも事実です。

 海外に行ったほうが、若くしてマネジメントの実務経験を積みやすい。大手企業であっても、基本、海外拠点の規模は3~4人のベンチャーであることがほとんどなので、1人あたりの裁量が大きく、経済成長にともなって拠点も増えていきますから、20代でも拠点長などのリーダー的ポジションで仕事をするチャンスが多いです。

 企業が求めているのは、TOEICの点数ではなく、語学留学経験でもありません。「英語による実務経験」を求めています。だから、.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



フィリピンでのアクセンチュアの募集要項。日本語がネイティブであることが条件。英語は「日常会話レベル」も可で、ハードルが低い。待遇は本文参照。
フィリピンバナナも、フィリピンマンゴーも、スーパーでの売られ方を見るに、どちらも現地の人から見たら似たような安価な日常食に違いないが、バナナは日本に安価で入りまくっている一方、マンゴーは滅多にみないうえに、バナナよりも値段が高め。輸入ビジネスは利権を排せば儲かりそう。(つまり、バナナは国内に栽培している農家がいないが、マンゴーは宮崎・沖縄にいる)

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