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通常栽培のレタスとブドウは環境ホルモン農薬残留に要注意――「妊娠中に有機食品を食べると、赤ちゃんの先天異常リスク58%減少」の調査結果
環境ホルモン農薬「ピリフルキナゾン」。レタスの残留基準値ぎりぎりの農薬が残留していた場合、93g(半玉弱の量)を一度に食べると、短期暴露の安全摂取量を超えてしまい、胎児の先天異常のリスクがでてくる。

 妊娠中に母親が有機食品を食べると、生まれてくる男の子の「尿道下裂」という先天異常のリスクを58%も減らせる、というノルウェーでの新たな疫学調査結果が、2016年3月、発表された。非有機栽培の食品に残留する農薬が胎児に悪影響を及ぼすことを示唆する、新たな証拠と言える。日本の通常栽培でも、既に動物実験で尿道下裂を起こす結果がでている殺虫剤「ピリフルキナゾン」(日本農薬が開発、2010年登録)の使用が可能だ。胎児期など影響を受けやすい時期の短期暴露の影響を考慮した基準値は、急性参照用量(ARfD)として、日本でも2014年2月から別途、設定されたが、レタスの残留農薬が合法的な基準値ギリギリだった場合、一度に半玉弱を摂取すると、この急性参照用量を超えてしまうことがわかった。ブドウも1回に巨峰一房程度(300g)以上で超えてしまうため、注意が必要だ(他の野菜・果物については本文画像参照)。実際に海外で人体に影響が出ている可能性が発表された以上、より規制を強化すべきであろう。

【Digest】
◇妊娠中の有機食品摂取で、新生児の先天異常が58%減
◇日本での農薬短期暴露評価導入の効果は?
◇環境ホルモン農薬「ピリフルキナゾン」
◇レタスでは安全摂取量の110%超え、ブドウでは80%
◇安全摂取量100%を超えても規制されない理由とは
◇レタス農家は残留基準値引き下げの声を上げるべき

◇妊娠中の有機食品摂取で、新生児の先天異常が58%減
 食品に実際に残留している農薬によって健康被害が起こる証拠が、また一つ増えた。妊娠中に母親が有機栽培の食品を食べていた場合、生まれた子どもの先天異常のリスクが58%も減ったというノルウェーの研究者らによる論文が、2016年3月、米国厚生省の研究機関である米国国立環境健康科学研究所(NIEHS)が発行する権威ある雑誌に発表されたのである。

 ノルウェーに住む母子への追跡調査(コホート調査)の一つで、調査に参加した母子の中で、男の子が生まれた計35,107組を対象にした大がかりな調査だ。母親の妊娠初期4か月間の食事について、有機食品を食べた頻度について、聞き取り調査を行った。

2016年3月に発表された疫学庁の結果で、妊娠中の有機食品の摂取で子どもの先天異常が減る、という結果
 その結果、有機食品を食べている母親では、食べていなかった母親に比べて、生殖器の先天異常の一つ「尿道下裂」の男の子を産む割合が、58%少なかった(実際の異常発生数や母数の詳細は左図参照)。

 有機食品を6つのジャンル(野菜、果物、シリアル、乳製品、卵、肉)に分けて分析した結果でも、それぞれのジャンルで有機食品を「時々食べた/よく食べた/ほとんど食べた」と回答した母親のグループの方が、「一度も食べなかった/ほとんど食べなかった」と回答した母親のグループに比べて、38~70%の範囲で、リスクが減少していた。

 「尿道下裂」とは、先天的な男の子のペニスの形態異常で、ペニスの尿道がきちんとふさがっていない状態のこと。発生率は1000人あたり3人程度だと言われているが、近年増加傾向にある、との調査結果もある。

尿道下裂はデンマークや日本で発生率が増えている。原因の一つに胎児期の環境ホルモン作用のある化学物質のばく露が推定されている。出典:「環境ホルモン最新事情」ダイオキシン・環境ホルモン対策国民会議
 デンマークでは1977年から2009年にかけて、2.2倍に増えた。日本でも日本産婦人科学会先天異常モニタリングによれば、1972年~2008年の間に5倍に増えている。(右図)

 尿道下裂などの生殖器の異常の原因と疑われているのが、環境ホルモン作用を持つ化学物質で、農薬にも多く使われている。

 農薬による胎児への影響については、日本における農薬規制が甘く(農家や農薬メーカーといった産業側にとってはコストがかからず都合がよい法制度になっている)、消費者にとっては無視できない健康リスクがある件について、これまでも、2014年の4月と11月に、2回記事を書いている。

「妊娠中は国内イチゴの食べ過ぎに注意! 住友化学の環境ホルモン農薬『プロシミドン』で胎児に悪影響のリスク」

「サンキストの輸入レモンは環境ホルモン農薬漬け――欧州調査で4割がNG、日本ではなぜか農薬が「食品添加物」として認可」 

 人間の場合、胎児の生殖器が形成されるのは妊娠7週目くらいから、とされている。その時期に、適切に男性ホルモンが働くことで、男の子の生殖器が正常に形成される。しかし、.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



急性参照用量(ARfD)による農薬リスク評価の方法についての厚労省の説明図。
2015年11月段階での、ARfDによる短期暴露評価によって使用制限が掛かった農薬成分は7種類だけ
ピリフルキナゾンの短期推定摂取量評価の結果。レタスの場合残留基準値の値だと急性参照用量を超えるため、残留試験最高濃度を採用している。

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hino  00:12 03/30 2016
自然界に存在しない人工物質を処理した作物は、悉く有害と割り切ることですね。法的な許認可など、完全否定でOK。 止む無くば覚悟して生きるべし!
  23:34 03/29 2016
生野菜サラダは危険かもしれない。熱を通さないと食べるのは危ないだろう。