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妊娠中は国内イチゴの食べ過ぎに注意! 住友化学の環境ホルモン農薬『プロシミドン』で胎児に悪影響のリスク
妊娠中にばく露すると胎児に影響を与える殺菌剤プロシミドン。日本のハウス栽培での最大残留値では、イチゴLサイズ2個以上食べると、EUの摂取許容量を超える。

 世界各国で新生児男性生殖器の異常発生率が上昇傾向にあることが、WHOの2012年報告書に記され、その原因として環境ホルモン作用を持った農薬の関与が指摘された。その代表が、住友化学が開発した殺菌剤『プロシミドン』で、市販食品の残留農薬検査では国内農産物の検出率1位となった。EUは2008年に登録抹消、使用禁止とし、その残留基準値もイチゴをはじめ、ほとんどの作物で50~250分の1に厳しく規制した。ところが農家・農協・農薬メーカーの利益を重視する日本では甘い基準を継続中で、作物残留試験では、イチゴで最大8ppmも残留していたケースも。筆者推計では、妊娠中の母親がイチゴLサイズ2個以上食べるだけでEUが設定した急性参照用量を超え、胎児へのリスクが無視できない水準になる。こだわりの生協・宅配業者への調査では、自主基準のないオイシックス、自主基準から外しているパルシステムが特に要注意のほか、他社も完全不使用とまでは宣言できていない。

【Digest】
◇妊娠中の農薬ばく露で胎児の泌尿器に異常が
◇急性参照用量評価で残留基準大幅に引き下げたEU
◇Lサイズ2個以上で胎児へのリスク発生
◇イチゴ以外でも危険な作物一覧
◇厚労省は急性参照用量を超える基準値の見直しを早急に

◇妊娠中の農薬ばく露で胎児の泌尿器に異常が
 厚労省が世界に遅れること20年、ようやく農薬の残留基準値設定に際して、急性暴露の摂取許容量である急性参照用量(ARfD)の導入を決めたことは、前回の記事で報告した通りだ。

 実際の導入にあたって食品安全委員会が2月14日に作成した「農薬の急性用量設定における基本的考え方」という文書を読んでいて、意外なことに気が付いた。

 急性参照用量というと、急性中毒を起こさないための許容量と考えていたのだが、どうもそれだけではないらしい。食べてすぐ中毒を起こさなくても、短期間のばく露が後になって有害影響を引き起こす場合もあるということだ。

 急性参照用量の根拠とすべき動物実験の中には、急性毒性試験などの他に、発生毒性試験や繁殖試験も利用すべきだと書いてある。つまり母親が妊娠中に農薬にばく露して、胎児に影響を与え、それが胎児の死亡や骨格や内臓の変異、または生殖器の委縮などの影響を与える場合も、1回の農薬暴露で起こる影響としてとらえる、と書いてある。

 そうした農薬に対して、海外で急性参照用量が設定されている例を調べたところ、妊娠中のばく露によって胎児の生殖器に異常を起こしてしまう殺菌剤「プロシミドン」が新たに浮上した。

 住友化学が開発したもので、日本では「スミレックス」という商品名で販売されている。

 日本植物防疫協会が毎年発行している農薬要覧の2013年版によれば、プロシミドンの2012年の国内生産量は854.4トン。メジャーな殺菌剤として、イチゴやスイカ、ミカンやメロン、リンゴ、といった果物から、キュウリやカボチャ、キャベツやレタスなどに幅広く使われている。

 データとしては少し古いが、2001~02年度の全国5か所の衛生研究所が実施した残留農薬検査データの中で、国産農産物から最も多く検出されたのが、このプロシミドンだ。検出率は3.5%。約30件に1件の割合で検出されている。

 2014年1月20日に、食品安全委員会がこのプロシミドンに対する食品健康影響調査を実施し、慢性ばく露の許容量である1日許容摂取量(ADI)を0.035㎎/㎏/日(1日当たりヒトの体重1㎏あたり0.0.35㎎以下)と設定した。

 そこでのADIの設定の根拠となったのが、胎児の生殖器の異常だ。

 ラットの発生毒性試験で、母親の妊娠中6日目から19日目にプロシミドンを投与して、胎児の仔ラットに生殖器の異常(尿道下裂や、停留精巣、肛門外尿道口間距離の短縮)などがみられた、というものだ。

デンマークの男の子での尿道下裂の患者数の推移
 実は人間でも近年、こうした男の子の生殖器の異常が増加している。WHOが2012年に発表した「内分泌かく乱化学物質の化学の現状 2012年版」にも引用されている、デンマークの調査結果が、左のグラフだ。元の論文はこれ

 1977年から2009年まで毎年の男の新生児92万人を調べた調査で、尿道下裂(先天的な男の子の陰茎の形態異常)の発生率が、毎年2.4%の割合で増加しているのだという。1977年は.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



EUでの2008年のプロシミドンでの大幅な残留基準の削減。イチゴの残留基準値は日本の500分の1に厳しくなった。単位はppm。日本でのイチゴの残留基準値10ppmとは、イチゴ1キロあたり10ミリグラムまで残っていてもOK、ということを示す。
1993年の国際的な評価では、日本からイチゴのハウス栽培で最大8ppmの残留が報告されている。
日本の現在の残留基準値ぎりぎりまで残留していた場合の、EUの急性参照用量での評価
こだわりの生協・宅配業者でのプロシミドンの使用状況について

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須山起延  20:29 03/09 2015
問題として取り上げられたり規制値が決められてるのが2009年とか2012年なのに日本のでの残留値がわざわざそれ以前の1993年のものを載せてるのはなぜですか?
植田武智  10:25 11/06 2014
会員
イチゴに実際に残留しているデータがあるからです。それ以外での基準値との比較は、本文の中のグラフ「イチゴ以外でも危険な作物一覧」をご覧ください。
x  23:44 11/05 2014
プロシミドン(スミレックス)はイチゴ以外にも使われています。なぜ、イチゴだけを取り上げて記事にしているのでしょうか?
星 博文  06:37 04/19 2014
悔しいですが、この見出しには納得は出来ませんが、せめてこの記事を読まれた消費者の皆さんがこの追加情報まで読んで下さる事をお願いしたいです。
編集長  01:14 04/19 2014
会員
MyNewsJapanは生産者のためのメディアでは全くなく、消費者の立場として知るべき情報を提供しています。現状、スーパーに並んでいる国内イチゴに使用農薬の表示義務がない以上、消費者は選択の余地がありません。したがって、妊婦は国内イチゴの食べ過ぎに注意するほか防衛手段がなく、胎児の奇形という決定的なリスクを避けるためには、「国内イチゴは農薬漬け」と考えて消費行動をとるのが最も賢明です。良心的な農家は、政府にこの農薬の使用を禁止するよう働きかけるべきです。
星 博文  11:26 04/18 2014
いえ。私が申しているのは植田さんの書かれている見出しです。「国内イチゴの食べ過ぎに注意!」と仰っている事でこのページの右下にあるフェイスブックの投稿にもある様に消費者の皆さんも「国内イチゴ」で一括に考え「国産イチゴも農薬漬けかよ!」と、仰られています。この様な公の場で植田さんがこの様な書き方をされる事で、私達が一生懸命作ったイチゴが誤解されているのが許せません。
植田武智  07:13 04/18 2014
会員
星さま。お問い合わせありがとうございます。記事の内容はあくまで、イチゴに残留しているプロシミドン(商品名スミレックス)の毒性を問題にしたものです。また過去に最大8ppmの残留が見られたのも事実ですし、現在も残留基準値は110ppmのままです。星さんのところでは、スミレックスを不使用ということで、逆にをそれを売り物にできるのではないかと思いますが。