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女子高生強姦事件のもみ消し図った、兵庫県警と兵庫県教育委員会の組織的隠蔽工作を被害者母が告発

情報提供
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被害者・美幸さんの腕。強姦の被害に加え、その事実を学校、警察が徹底的にもみ消そうとした「行政・司法によるセカンドレイプ」により極度の人間不信に陥り、重度のリストカット依存から抜け出せずにいる。
 美幸さん(仮名)は2012年4月、当時通っていた兵庫県立阪神昆陽高校(尾崎文雄校長)の同級生Xに強姦された。だが同校は事実発覚後、母親・一恵さん(仮名)に執拗に示談を勧め告発を妨げたばかりか、Xに「責任を取って学校を辞めろ」と強要し事実上の放校処分としながら、形式上は自主退学扱いとし、責任放棄を図った。伊丹警察署も、被害者が決定的な物証を示しているにもかかわらず被害届の受理を拒む一方、「相談者は被害届を出さないことに納得している」など嘘の報告書を作成。結局Xは、その後、別の傷害事件を起こして逮捕され、強姦でも有罪・中等少年院送致となったものの、仮にこの傷害事件がなければ伊丹署は被害届さえ受理していなかった可能性が高い。県警・学校が事件の表面化をここまで嫌った背景には、Xが小学4年時にも同級生に性的暴行をしていた非行歴(通称・尼崎市児童暴行事件)が関係していた可能性もある。現状、小学生時代の性犯罪歴が、高校側に通知され指導や監視に活かされる法律はなく、再犯を防げなかった。兵庫県警・教委の異常な事なかれ体質を、被害者が告発した。
Digest
  • 自傷行為の理由
  • 4度におよぶ卑劣な犯行
  • 事件発生8ヶ月目に発覚、被害者の母も慢性的な過呼吸症候群に
  • 「立件は難しい」と執拗に示談を推奨
  • 加害者を「自主退学」させ責任放棄
  • 警察も告訴受理せず
  • 脅迫まがいの発言も
  • 広聴処理票はデタラメばかり
  • 伊丹署の怠慢で別の傷害事件が発生
  • Xに「尼崎児童暴行事件」主犯の過去
  • 特別支援学校のモデル校だった阪神昆陽高校

自傷行為の理由

兵庫県に住む50代女性・一恵さん(仮名)から、2016年2月に筆者のもとに送られてきたメールには、若い女性の「腕」だけを写した一枚の写真(冒頭画像)が添えられていた。

その腕の手首から前腕内側にかけて無数に刻まれているカミソリ痕は、一恵さんの愛娘である美幸さんの、ここ数年間の自傷行為の痕跡だった。

美幸さんは、15歳だった5年前(2012年)の4月16日、同じ高校に通う男子生徒Xによって強姦されて以来心身に不調を来し、昨年16年2月には「心的外傷後ストレス障害(PTSD)」と診断された。リストカットに依存するほどの深刻な心的外傷を彼女が抱えてしまった直接的要因が、Xによるレイプ行為、それ自体にあることは言うまでもない。

ただ一恵さんは、自分たち母子をこれほどに苦しめた相手は、Xという一人の個人ではないのだ、ともいう。

「1年2ケ月の中等少年院送致が十分な処分だとは全く思っていませんが、それでもXは法の裁きを受けることは受けました。しかし娘が被害を受けたことを最初に打ち明けて以来、学校は責任逃れのために私達を何度も欺き、警察は私たちに被害届けを出させまいとウソの報告書まで作成していました。そのことがどうしても許せません。今でも関係者たちは、誰一人責任を取っていないんです」

「私自身も、伊丹署と学校から何度も不条理な対応をされるうちに過呼吸症候群とうつ病にかかってしまい、適応障害と診断されて現在も治療中です。パニック障害も頻繁に起こすようになり、仕事や日常生活にも支障をきたすようになっています」

注記=なお事件発生から2年後の14年5月、一恵さん・美幸さん母娘はXおよびXの両親を相手取って、神戸地裁伊丹支部に慰謝料等の請求訴訟を起こしており、この裁判は17年3月24日にX側が謝罪し慰謝料を払う形で和解成立している。本稿の大半の取材は両者の和解成立以前に行ったものであることを断っておく。

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Xとその母親から美幸さん、一恵さんに送られた合計4通の手紙のうちの一枚。謝罪の言葉が並んでいるが、のちのちの賠償のことを考慮してか、具体的に何をしたかについての記述は避けられている。

4度におよぶ卑劣な犯行

被害者である美幸さんと加害者Xは2012年4月9日、兵庫県立川西高校、同宝塚良元校、伊丹市立高校という3つの高校を一括移転して当時新設されたばかりだった兵庫県立阪神昆陽高校(当時は尾崎文雄校長)に入学した

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一恵さんが情報開示させた、Xの供述調書の一部。強姦が学校にバレ、「学校の先生に責任を取って辞めろ」と言われ自主退学したと明言している。その後学校は、Xがすでに退学済みであることを根拠に、Xとその保護者への介入から逃げた。

兵庫県伊丹警察署

兵庫県警伊丹署の古谷康弘警部補が作成した広聴処理票。強姦の被害を明白に訴えたのに「その他の金銭問題」へと問題を矮小化した挙句、相談者である一恵さんが全く納得してないにもかかわらず「納得したから本広聴を打ち切ることとしてよろしいか」と報告している。

尼崎児童暴行事件について報じた、週刊新潮の2007年4月19日付号。

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ysync2017/08/03 10:34

「Xが小学4年時にも同級生に性的暴行をしていた非行歴(通称・尼崎市児童暴行事件)」……。

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