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はしか騒動、ウソつき厚労省の予防接種強制は事故の元

情報提供
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予防接種の有効性を問いかける小児科医の毛利子来氏。著書「赤ちゃんのいる暮らし」(筑摩書房)
が累計32万部もの支持を受ける。副作用を正確に伝えず、安易に予防接種を強制する雰囲気が増している状況に危機感を抱き、「嫌だったら泣き叫べ!」と子どもに呼びかける。たぬき先生のお部屋
 大学休講まで引き起こした今春のはしか騒動を受け、厚生労働省は来年度から「はしか排除計画」と称して中1、高3対象に、はしかの定期予防接種を実施する方針だ。厚労省は、病気の怖さとワクチンの効き目を強調し、副作用はほとんどない、と保護者に誤った情報を伝えてきたが、90年代に、はしかワクチンを含む混合ワクチンの予防接種で大事故が起こり、強制だった接種が努力義務に変わった経緯がある。今でも、受けなくてもよい。小児科医の毛利子来氏に、厚労省のウソやワクチン副作用の実態について聞いた。
Digest
  • メディアがニュースのネタに
  • 国の偽情報で被害にあう子ども達
  • 取材に来たNHKも取り上げなかった
  • はしか騒動の影響と毛利先生の対応
  • 厚労省の予防接種強制は事故の元

メディアがニュースのネタに

 首都圏を中心に10代、20代の若者の間ではしかが流行し、早稲田、慶應、日大、中央大などの大学が休講にまでなった今春のはしか騒動。

 小児科医の毛利子来(もうりたねき)氏、通称たぬき先生は、予防接種による事故を減らすための市民運動団体「ワクチントーク全国」のメンバー。予防接種の問題点をはしか騒動で取材に来たNHKなどに指摘したが、どこも毛利医師の話を取り上げなかった。たぬき先生に、はしか騒動の真相を聞いた。
毛利子来(以下、毛利)「今年の成人麻しん(はしか)の発生数は、大騒ぎになった5月末までの数字で387人。2000年から2003年の頃は毎年400人以上で、2001年は931人でした。

 でも、この時は大騒ぎにならなかった。今回はたまたま、短い期間に特定の大学に集中して発生したので目立ったということと、大学とか高校が過剰に反応して休校などの措置をとり、昔は子どもの病気と思われていたのが大学生がかかったのがニュースのネタとして面白い、と判断したマスコミが報道することにより、大騒ぎになったんだと思います。

 はしかによる死亡者数は、1947年は年間約2万人、1955年で2258人、1975年が232人。その後の1978年からワクチンによる予防接種が始まっている。

 つまり、ワクチンのおかげで死者が減ったのではなくて、ワクチンが始まる前にすでに大幅に減っていた。高度経済成長が始まって栄養状態や生活水準が上がってきたことが死者を減らしたのでしょう。

 1995年が7人、2001年が21人、2003年が10人。もうほとんどはしかで死ぬことはなくなりました。

 ただし、先天性の心臓病があったり、免疫の働きの弱い子とか、呼吸器が弱くて風邪から肺炎になりやすい子などは、はしかにかかった時の危険性は高く、予防接種の意味があると思われます。厚生労働省はどこの誰と特定できるようなデータは出さないので、調べようがないため、確証はありませんが」

◇厚労省「生ワクチンやめると社会問題」
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■MMRワクチン接種後の重症例(上)
1989年4月に導入され、1歳の赤ちゃんに接種が義務付けられたMMRワクチン(新3種混合ワクチン/M=麻しん、M=おたくふかぜ、R=風しん)は、早くも5月には死亡を含めた被害が続出したにもかかわらず、4年以上も接種が続けられ、被害認定を受けた子どもだけでも1,040人、厚生省が報告を受けた無菌性髄膜炎の発症者は1745人に達した。

■予防接種健康被害認定状況(下)
厚生労働省が認定した予防接種による健康被害者の一覧。前述したMMRを例にとると、無菌性髄膜炎だけでも旧厚生省に1745人の届出があったにもかかわらず、表での認定者数は1040人とあるように、実際の被害者はこの表の数倍から数十倍にのぼると推定される。
 現在は努力義務となっている予防接種だが、1994年に予防接種法が改正されるまでは、一貫して強制義務が続いていた。

 1989年4月、当時の厚生省は、1回の接種で麻しん(はしか)(M)、おたふくかぜ(M)、風しん(R)を予防できるとして、MMRワクチン(新三種混合ワクチン)を採用し、1歳の赤ちゃんに対する接種を義務づけた。

 ところが、1989年5月には早くも副作用による死亡者を出したにもかかわらず、国は強制義務による接種を続け、1993年4月に廃止されるまでの4年間に約180万人に接種され、厚生省が報告を受けた無菌性髄膜炎の発症者は1745人、予防接種による被害認定を受けた子どもだけでも1,040人に達した。その中には死亡5人、重度脳障害、難聴などの重大な被害が含まれる。

 MMRはカナダではすでに中止になったワクチンだったこと、製造元の「阪大微研会」が法に反して製造法を変え副作用が多発したこと、期限の切れたワクチンが接種されたことなどから、国やメーカーの責任が裁判で問われ、2006年には大阪高裁で国の責任が認められた。

 この大事故を契機として、1994年に予防接種法が改正され、1948年に制定されて以来続いていた強制義務接種から、個別勧奨義務接種(努力義務接種)に切り替わった。
毛利「今回のはしかの騒ぎで一番気にかかるのは、予防接種を強制する雰囲気が強まっていることです。

 今の状況では、全員にワクチン接種を強制すべきではないと思います。

 はしかのワクチンに全く副作用がなければいいけれども、極めてまれながら、脳炎とか脳症などの重大な副作用があります。実際、はしかワクチンによって亜急性硬化性全脳炎を発症した事実があり、少なくとも2004年までは毎年、厚労省も認定した健康被害が出ています。だからこそ強制するのは危ないし、現在の予防接種法でも、受けるのは努力義務であり強制ではないとされているわけです。

 ところが、保育所や幼稚園や学校の先生方が、予防接種を受けさせていない親に対して、『あの親は子どもを虐待している』と言う。つまり、そういう病気にかからせて死なせても平気でいる、と。『虐待』とほんとに言うんですよ。

 先日ウチに来た医学部の学生は、まだ1年生なので患者さんに接することはあまりないはずなのに、抗体の検査をして陰性、つまりはしかに対する免疫がなかったら、ワクチンを打ってこないと授業に出させない、と言われたそうです。

 抗体検査は4、5千円、ワクチン接種は7、8千円かかります。その費用も全部自己負担ということで、びっくりしました。

 実は4年前に一度、神奈川県川崎市で、国の決めた予防接種を全部受けていない子は保育所に入れないようにしよう、という動きがありました。保育所に預ける親は共働きなので、入れてくれないとなったら生活にかかわるわけです。

 そもそも児童福祉法に基づいて子どもを保育所に措置しているわけで、その子どもを、予防接種していないからといって保育所に入れないというのは、児童福祉法違反です。予防接種法自体も予防接種を強制していないのだから予防接種法違反でもあるし、大きく言えば、思想信条の自由を侵していることでは憲法違反でもある。

 当時川崎市の動きをリードしたのは、厚労省の『予防接種に関する検討会』の副委員長格の学者さんで、加藤達夫という人でした。

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厚生労働省「人口動態統計」を元に作成した「麻しん届出死者数」のグラフによれば、栄養状態や衛生状態の改善により、1978年のワクチン導入前にすでに死者数は激減していた。はしか騒動の収まった今年5月末までの成人患者は387人。波はあるものの、ここ7年間の報告数を大きく上回る数字ではない(上)。

厚生労働省が母親に配布するパンフ「予防接種と子どもの健康」ではワクチンの有効性を96%以上と、実態よりも誇大に解説している(中)。

また、日本の医者向けに発行している「予防接種ガイドライン」では副作用を過小評価しているが、カナダ政府の医者向けのガイドラインには、副作用の危険性が明記されている(下)。
 僕らが「ワクチントーク全国」 という市民運動団体を中心に猛烈に抗議したら、さすがに川崎市はその動きを撤回しました。しかしその後も、小児科学会からは同じような意見書や建議書が厚労省に出されています。強制とは書かないが、徹底して接種を進めていただきたい、という内容です。

 医学的にいえば、受ける方が怖い予防接種もある。その典型はポリオ(小児麻痺)ですが、その生ワクチンによる予防接種を受けていないと保育所に入れない、と強制するほうが、かえって危険です。

 アメリカでは6、7年前にポリオの生ワクチンによる予防接種をやめて、不活化ワクチンに切り替えました。理由は、ポリオという病気自体がなくなっているのに、それを予防しようとする生ワクチンの副作用で麻痺が起きているから、やるべきではないということ。

 ところが、日本ではまだ続けています。

 ワクチントーク全国が、生ワクチンをやめろ、と厚労省に申し入れした時には、『やめると社会問題になりますから』という回答でした。

 ポリオの生ワクチンの製造メーカーは日本に1社(財団法人日本ポリオ研究所)しかない。生ワクチンをやめると、その会社がつぶれるから、というのです。

国の偽情報で被害にあう子ども達

 厚生労働省が保護者に配布する『予防接種と子どもの健康』というパンフレットには、ウソが書いてあります。国はウソをつきますね。

 たとえば、ワクチンの有効性を96%以上と説明していますが、実際は結核予防のためのBCGでも、効くという学者でも85%と言っています。インフルエンザワクチンに至っては、

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毛利先生が使っているワクチン、AIK-C株。ワクチンに使われるはしかウイルスには3種類あり、AIK-C株が最も副作用が少ないという。緑のボトルから注射器で溶解液を吸い取り、それをオレンジ色のボトルに注入してワクチンを液状にしてから接種する。

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akizukid2014/09/11 05:10

毛利子来さんはこんなこと主張されているのか。しかし、私は『育育児典』にはかなり救われました。医学的に正しい言葉が親を救うとは限らず。ちなみに私は2歳の次男には生まれてから28本予防接種しましたよ。

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kanu56562010/07/15 03:57

感染症 はしか

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doramao2009/05/28 12:50

此奴のホームページにはトンデモ話がゴロゴロ。取材すんなよ。

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Temper2009/05/28 12:45

この…たぬき…

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■参考書籍「予防接種へ行く前に受けるこどもの側にたって」