削り節には「かつお節削り節」と「かつお削り節」の2種類がある。その違いは、カビ付けをしているか、していないか。なかでも、天然カビ菌の本枯れ節でつくられた「かつお節削り節」は少ない。多くの工程を重ね、完成までに約6ヶ月と手間がかかるからだ。さらに、一本釣りのかつお節が本来あるべき姿だが、鰹の不漁、値段の低迷、漁獲船の廃船などが逆風にもなっている。そんな中、東京・晴海のタイコウでは、鹿児島県枕崎産一本釣り、天然カビの本枯れ節を扱い、かつお節独特の香りとうま味を提供し続けている。
【Digest】
◇「かつお節削り節」と「かつお削り節」
◇完成まで半年、本枯れ節の製造工程
◇一本釣りの鰹が少なくなった
◇美味しいお吸い物の作り方
◇「かつお節削り節」と「かつお削り節」 削り節には「かつお節削り節」と「かつお削り節」があることをご存知だろうか?
「かつお節削り節」は「本枯れ節」といわれるカビ付けをしたかつお節を削ったもの。一方、「かつお削り節」は、カビ付けをしていないかつお節の裸節(荒節・鬼節)を削ったものだ。
カビ付けには、以下の3つの方法がある。
(1)天然自然カビ:ムロと呼ばれるカビ付け室に生息している天然のかつお節菌の自然の力を活用する。
(2)天然調節カビ:冬場の気温が低い時、温度と湿度を人工的に調節してムロの天然のかつお節菌の自然の力を活用する。
(3)純粋培養カビ:純粋培養したかつお節菌を塗りつける。
本枯れ節をつくっている人は少ない。さらに天然カビ菌の本枯れ節をつくっている人は少なく、ほとんどが安定して便利に使える純粋培養したかつお節菌を使っている。発酵醸造食に使う発酵醸造菌の天然菌と純粋培養菌の違いは
「マルカワみそ」を参考にしてほしい。
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タイコウ
◆住所:東京都中央区晴海3-4-9 鰹節センタービル
◆TEL:03-3533-4834
FAX:03-3533-4622
◆E-mail: inaba@taikoban.info
◆営業時間:9時~18時
◆定休日:土曜日、日曜日、祝日
◆商品 ■本枯節
かつお節1本(100gあたり 900円)
花くらべ 血合い抜き(50g 900円)
花くらべ(50g 700円)
かつお厚削り(70g 480円)
かつお節の粉(55g 380円)
■カビ付けなし
花かつお「だしはこれ」(100g 500円)
花かつお「だしはこれ」(200g 900円)
かつお節「だしはこれ」(90g 330円)
ダシパック「だしはこれ」(8g×10個 400円)
■削り器
かつお節削り器(普及) 8900円
かつお節削り器(高級) 19500円
【注文方法】
info@taikoban.info
FAX 03-3533-4622
【支払方法】
郵便振込み(後払い。要振込み手数料)
代引き(要手数料)
*1万円以上お買い上げの場合、送料無料
写真は、本枯節・花くらべ血合い抜き50g 900円 |
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青カビのかつお節菌は成育に必要な水分を節から吸収し乾燥させ、他の雑菌の付着を防ぎ保存性を高める。また、節に含まれる脂肪を分解し、たんぱく質をうま味のあるアミノ酸に分解する。この工程でかつお節独特の香りとうま味が醸し出される。
◇完成まで半年、本枯れ節の製造工程 鹿児島県枕崎産の天然カビの本枯れ節(天然自然カビと天然調節カビ)を扱っている東京・晴海のタイコウの稲葉泰三さんに、本枯れ節のつくり方を聞いてみた。
本枯れ節は、多くの工程を重ね、完成までに約6ヶ月かかる。
(1)入荷・冷凍
朝一番(6時頃)に浜(港)で水揚げされた鰹(かつお)を入札し買い付ける。今日では近海の生鰹が水揚げされることは少なくなり、ほとんどが冷凍された鰹。
(2)池州
一昼夜つける、その間、季節、魚体によって数回水を取り換える。
(3)生切り
鰹の頭とヒレを落とし、ハラモと呼ばれる腹皮を切り取り、内臓を取り、3枚におろす。型のある鰹(約3kg以上)は、相断ちを入れ背と腹に分け本節になる。約3kg以下の鰹は、3枚におろしたままで亀節になる。
(4)
篭立て おろした鰹を釜で煮熟する。煮汁の熱が全体によく入るよう、均等に鉄製の篭に並べる。
(5)
煮熟 篭立てした鰹を煮釜へ入れる。魚質・魚体により約60~80℃に徐々に温度を上げ沸騰させずに約2時間煮る。
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■本枯れ節の製造工程
写真上から
生切り
煮熟
骨抜き
修繕
焙乾
削り
削り器

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(6)放冷
煮熟で熱々の鰹を水の中に入れ浮力を使って皮をはぎ、骨を抜き取る。骨が残ると変形の原因になるので、丁寧に取っていく。
(7)骨抜き
次の工程は修繕。修繕の次は焙乾。焙乾することによって鰹の身は3分の1まで縮んでいく。ここで鰹に少しでも骨が残っていると節は変形してしまい製品にならない。骨抜きも、実はとても大切な作業。
(8)修繕
骨を抜いた穴やへこみに、中落ちのすり身を竹ベラですり込んで形を整える。
(9)
焙乾 、あん蒸
焙乾とは火の力をかりて水分を取ること。ある程度かつお節らしくなった鰹を焙乾用の篭に並べ、急造庫(きゅうぞうこ)と呼ばれる焙乾室に入れ、火を焚く。まず、一番火と呼ばれる煮上がった鰹の水分を取る作業を行い、一番火が終わると本格的に薪を焚き、身を締める。3~4日休みなく焚かれ、火を落とす。
あん蒸とは、焙乾によって、縮まった節の中の水分が表面の乾燥している部分に来るまで休ませること。焙乾、あん蒸を繰り返し、乾燥させる。ここで製造を終わらせた節を荒節(鬼節)と呼ぶ。
(10)削り
削りといっても薄く削って削り節にするのではない。焙乾によって表面に、たっぷり付いたタール分をグラインダー、小刀で1本1本丁寧に取り除き、仕上節の形に整えて仕上げる。荒節と裸節を削り、加工したものが「かつお削り節」だ。
(11)
日干 カビ付け前に天日に干し乾燥させ、太陽の恵みを頂く。
(12)カビ付け
カビの力をかりて乾燥させ、保存性を高める。ムロと呼ばれるカビ付け室に節を入れ、湿度を抑えながらキメの細いカビがのるのを待ちつづける。約1ヶ月で一番カビがのる。平均にカビがのったら天日に干す。再びムロに入れ二番カビを待ち、日干カビ付けを三番まで繰り返す。繰り返すたびに乾燥し、節の旨味が増す。二番カビ、三番カビは平均1~2ヶ月程でのる。
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■本枯れ節の製造工程のカビ付け
(写真中)一番カビ
(写真下)三番カビ
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◇一本釣りの鰹が少なくなった 鰹の釣り方と捕獲方法で一本釣とまき網があるが、一本釣りの鰹と巻き網の鰹では味が違う。
それは、
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