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04/02 2015
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亡くなった社員が、かつて働いていた「魚民」。死亡時の勤務地は新橋だったという。
 「過労死、でましたよ、うちのお客さんで。長いこと『魚民』で働いてた人です」

 行きつけのお店で、開口一番、店主からそう聞いた。僕は仕事柄、飲み屋・寿司屋・理髪店などを重要な情報源としており、そのお店でも、ソニーやリクルートなど何人も現役社員を紹介して貰って取材している。

 だから、昨年、魚民に勤めているお客さんがいて、無茶苦茶に働いていて、無茶苦茶稼いでいるらしい、という話を聞いて、ちょうど私もワタミや、大庄の取材をしたところだったから、同じ“ブラック居酒屋”の大手として知られるモンテローザとあって、「紹介してくださいよ~」とお願いしたことがあった。

 そのときは「いつも忙しそうだからなぁ…」とのことで、実現には至らなかった。これで、二度と実現は叶わなくなったわけだ。死亡時、29歳という若さだったという。

 過労死は、たいてい心臓か脳を直接の原因とするが、『日本海庄や』(被害者=24歳)がそうだったように、20代の若者の場合は、急性心不全など、過労が心臓に来るケースが多い印象がある。

 記事風に書くと、以下のようになるだろう。

 2014年夏ごろ、モンテローザ五反田の寮で、29才の男性社員が亡くなった。遺族や関係者によれば、過労死だったが、詳しい病名などは不明。出勤してこないため不審に思った上司が寮の部屋に向かうと、床に這いつくばるようにして死んでいるのが発見されたという。

 男性は、学生時代から10年以上にわたって、『魚民』西小山店や浜松町店など複数の店で、ずっとアルバイトとして働き、バイトのまま店長のような仕事も任され、「社員にならないか」とたびたび勧誘を受けるなど、高い評価を得ていた。

 だが、自由な身分で転勤がない(品川区の実家から通える)メリットを優先させたためか、バイトのまま働き続けた。だが20代も後半になり、ついに正社員として正式にモンテローザに就職。間もなく、亡くなった。モンテローザは、立派な葬儀をあげた。

 最期の勤務先は“サラリーマンの聖地”新橋にある店での戦死となったようだ。「新橋は、ぜんぜん違うんです、何もしなくても、どんどんお客さんが入ってくるんですよ」などと、住宅地の店舗との忙しさの違いを語っていたという。

 生前の彼を知る店主はこう語る。
「いつも目の下にクマを作って、寝不足。魚民のアルバイト時代に、居眠り運転で、車を電柱に衝突させ、廃車にしたこともありました。私が魚民に行くと、いつもいい席を確保してくれて、親切な男でした。

 他店のヘルプに入ったりすると、やっただけ残業手当がつき、月収が70万円を超えたりするほどだというんです。20代でそれだけ貰って、やればやっただけ稼げるもんだから、面白くなってのめり込んじゃったのでは、という印象です。責任が重い正社員になってからは、キツくても断れなかったでしょうし。

 昨年夏ごろから店に来なくなり、年末になって、親族から亡くなったことを聞き驚きました。彼が好きだったパチンコのスロットとタバコでも供えに行こうかと思っています。いま思うと、正社員にならなきゃ良かったんじゃないかな…」

 本件のように、遺族が労基署や裁判所を舞台に争わない場合、過労死は、闇から闇へと葬られる。したがって、過労死は社会問題化してはいるが、その実態はどこにも統計上の数字に残らない。薄気味悪い日本の闇だ。

 会社側は、ワタミのようにちょっと頭がいかれてる創業者は社会を敵にまわして赤字転落に至るが、通常は空気を読んで、裏で穏便に済ませる。盛大に葬儀をあげ、誠意を見せ、金銭的な解決を図るのが一般的だ。騒いでも命は返ってこないし時間の無駄なので、遺族側も矛先を収める。

 しかし、それでは事実が表面化しないために、事態は深刻化していく。大企業にとっては、労基法を守ることによる人件費増のほうが、裁判所が決める命の相場(8千万円)よりも、はるかに大きいのだ。

 従って、1つの解決策は、この命の相場を、過労死が割に合わないくらいに法律で引き上げることである。もう1つの解決策は、私が常に主張しているように、虚偽報告に重い罰則をつけたうえで情報開示(過労死、過労自殺、うつ病、離職率、残業時間、有休消化率…)を徹底させ、有報とウェブ上に毎年掲載を義務付けることである。

※本件、問題意識を持っている関係者(モンテの現役社員、元社員なら誰でも)の情報提供を求めます。会社側も、隠匿せず、ワタミのようになりたくなかったら、積極的に情報開示して再発防止策を打ち出すべきでしょう。

連絡先フォーム

モンテローザ 月400時間労働、うちサービス残業140時間、さらに「親睦会」で給料から売り上げ立て…元店長が語る“ブラック居酒屋”の実態(09/18 2015)

 
22:49 09/18 2015 | 固定リンク | アクセス数(11506) | ブログトップへ | <<前へ | 次へ>> 

コメント
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,  23:07 05/12 2015
『小さく産んで大きく育てる』って恐ろしいやり方ですが、マスコミがほとんど報道しないんですよ。
新聞のない世の中になったのでしょうかね~。
@  23:53 04/02 2015
29歳・・自分は今30歳でわずか1歳違いとは・・・同じ時代を生きてきた人が無念の死を迎えるのを聞くのは辛いです。
自分も銀行時代に自殺した同僚が出ました。
しかし遺族側も表立って会社批判がなかった(間違いなく和解している)
結局あの死の意味がうやむやにされたまま。

モンテローザで過労死した彼もほぼ似た状況でしょう。
過労死、パワハラでの自殺。
問題の根っこはほぼ同じです。

遺族が、周りの人間が、そして社会が死を無意味なものにしないように
その事実を広く世にしらしめる必要があると思うのです。

ワタミで2008年に過労自殺した森美菜さんも両親が必死に世間にワタミの酷さを
訴えたからこそあれだけ認知されたのですから。

今生きている私たちが彼ら彼女らの死を無駄にしないのだという覚悟を持たなくてはならない。
ココで働け! “企業ミシュラン”

渡邉正裕(WATANABE Masahiro)
(株)MyNewsJapan代表取締役社長/編集長/ジャーナリスト。ほぼすべての主要企業内ホワイトカラーに情報源を持つ。現役社員への取材に基づき企業の働く環境を一定基準で評価する「企業ミシュラン」を主宰。日経新聞記者、IBMのコンサルタントを経てインターネット新聞を創業、3年目に単年度黒字化。
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