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新銀行東京裁判、「会議録返還と録音消去」で和解 内部告発に深刻な影響
6日、東京都庁で会見する横山さん(右)。終始うつむいたまま消え入りそうな声で話した。消耗していることがはっきりわかった。左は横山さんの弁護を担当した瀬野俊之弁護士。

 

 

 


 テレビや週刊誌に内部不正を実名で告発した元行員を、新銀行東京(東京都新宿区、津島隆一代表執行役)がマスメディア抜きで1320万円の損害賠償を求めた民事訴訟が11月6日、証言の証拠になった会議録の返還と録音の消去等を条件に和解が成立、終結した。横山剛さんはたった一人、自腹で大組織相手の裁判闘争を強いられ心身とも疲弊、終結に追い込まれた。新銀行東京は「内部通報者への加罰と見せしめ」「潜在的な告発の抑止」という目的を達し、テレ朝と講談社は取材源を見殺しにした。(和解内容、横山さん見解、テレ朝コメントはPDFダウンロード可)

【Digest】
◇「心身とも限界、悔しい」
◇典型的なSLAPP訴訟
◇民事訴訟「悪用」の前例に
◇大手マスメディアが横山さんを「見殺し」
◇テレ朝と講談社の言い訳
◇「このままでは私の魂は浮かばれない」
◇「弁護士費用だけでクルマ2〜3台分使ってる」



 この裁判の結果、内部告発は言うに及ばず、企業の内部情報の報道すべてに深刻なダメージが出ることは避けられない。報道したメディアが1年以上取材源を守らずに放置するという行動を取ったために、裁判コストを個人で負わされた横山さんは「これ以上耐えられない」とまでいう極限状態に追い込まれた。メディアが行動をためらううちに、報道にとって致命的なダメージを残す結果で裁判は終結してしまった。

◇「心身とも限界、悔しい」
 新銀行東京が提訴したのは、2004年10月から3年間同行に勤務していた横山剛さん(1968年8月生まれ)。

横山さんのインタビューを報道して訴訟になった当の『サンデープロジェクト』も記者会見を取材に来ていた。右はジャーナリスト・須田慎一郎氏。テレ朝は自分が招いたこの結果を、どう報じるのだろうか。
 6日、東京都庁の記者クラブで和解内容を発表したあと、横山さんは「和解の内容に満足していますか」と問われた。会見の間は慎重に言葉を選びマスメディアを非難しなかった横山さんだが会見後は「満足だなんて、とてもできません。しかし、もう心身とも限界です。悔しいけれど、これ以上は無理です。仕方なくこういう結末になりました」と話した。

 筆者(烏賀陽)は、この新銀行東京裁判とまったく同じ構造のSLAPP訴訟「オリコン裁判」の被害者でもある。あまりに酷似したいやがらせ訴訟に、当初から、他人事とは思えない関心を持った。同じSLAPP裁判の被害者同士である横山さんと連絡を取り合いながら裁判の進行を取材してきた。

 筆者の目から見ても、横山さんは心身とも極限まで疲弊した状態のまま、自腹を切り、再就職に当てるはずの時間を犠牲にして抵抗を続けていた。が、今年春から夏にかけて、目に見えて心身の疲労が激しくなっていた。

 今年5月ごろからは抑うつの症状が出て、筆者が自宅まで見舞いに行っても、寝室で眠ったまま玄関にも出て来ることができない状態だった。文字通り精根尽き果てるところまで追い詰められていた。

 同行は、石原慎太郎東京都知事の選挙公約を実行するために、中小企業向けの融資を主な業務として設置された。

 その業績が悪化し公的資金(都税)を投入せざるをえなくなった背景には、東京都から同行への経営介入があった。そんな内容を、横山さんはテレビ朝日の「サンデー・プロジェクト」(08年6月8日放送)と講談社の「週刊現代」(08年6月28日、7月12日号)で実名で証言した。

 横山さんは都幹部と同行幹部の会議に立ち合い記録を取る担当者だった。また、この証言の証拠として報道されたのが、この会議録を要約した紙資料「ブリーフィングメモ」とICレコーダーの会議録音だった。

 横山さんは都幹部と同行経営陣のやりとりに立ち合った「目撃者」であり、その会議録・録音は東京都の同行への経営介入を証拠づける一次資料だった。極めて信憑性の高い、マスメディアが取材で接することができる最高度の取材源。実名での証言は信憑性が高く、サンデープロジェクトも週刊現代も大きく取り上げた(新銀行東京も、証言そのものの真実性は訴訟で争わなかった)。

 ところが、直後の同年8月4日、新銀行東京は横山さんが入行時に書いた「守秘義務契約書」を根拠に、守秘義務に背いて銀行の社会的信用を低下させたとして、横山さんだけを被告に1320万円を請求する損害賠償訴訟を提訴した。報道した(=損害の共同不法行為者)テレビ朝日、講談社は意図的に被告から外してあった。

和解内容のプリント
 今回の和解では、同行が提訴で求めたうち、この内部告発の証拠であるブリーフィングメモの返還と、ICレコーダーの音声記録の消去に横山さん側が同意した。提訴は「取り下げ」で両者が合意した。

◇典型的なSLAPP訴訟
 これまでに何度か指摘しているように、この「新銀行東京裁判」は典型的なSLAPP訴訟(自分に不利な情報や意見が公になることを妨害するための民事訴訟)である.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



筆者の取材にテレ朝が回答したファクス

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よっす  23:00 11/19 2009
こういう記事を読むと、なんて愚かなのか、と頭がクラクラしてくる。利己心を乗り越えないかぎり、真に良い社会は訪れないというのに。
社会人  00:12 11/09 2009
これほどの悪意をむき出しにした裁判は聞いたことがない。日本のマスコミも死滅状態だ。勇気ある市民を守らず逃げたということですね?もう末期的ですね!
@  20:02 11/08 2009
新銀行東京問題は深刻。この件は相手が石原慎太郎都知事だろうが保守のドン?だろうが関係ない。その闇は徹底的に暴き責任を追求しなくてはならない。自分のやったこと(たとえ失敗した事であっても)責任を取らない石原慎太郎はリーダーの器ではない。老害という言葉がぴったりだ。