Ba 普通の企業
【対価偏重型】
(仕事1.5、生活3.0、対価4.8)
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30歳で1200万円を超え、40歳で1500万円ほどになり、さらに年功序列で上がっていくという、サラリーマンとしては国内最高水準の給与を誇る準キー局の関西テレビ(フジテレビ系)。免許事業で新規参入がない電波利権を背景に、『あるある』で明らかとなったように、下請け会社から利益を吸い上げる構造によって、労せずして高収益・高賃金を維持してきた。だが、地殻変動は確実に進んでいる。「この待遇、あと5年は続かないな、と」(社員)
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※社員の年齢別・年次別在籍数グラフ(2009年10月1日時点)、馴れ合いの労使関係が分かる『組合ニュース』等、記事末尾にて文書ダウンロード可。
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【Digest】
◇視聴者は「情弱」ばかり
◇通販とグリー・モバゲーに支えられる脆さ
◇91%が中間搾取されるいびつな構造
◇30歳前後で1200万円、30代後半に1500万円
◇営業配属が多い
◇40歳から余生、若年寄になっちゃう
◇広告主の報道への介入
◇地方局は技術的には不要
◇「名ばかりP」仕事は伝票整理
◇私生活主義に徹すれば天国
◇視聴者は「情弱」ばかり
なにしろ売上の中核である放送収入が、701億円(2008年3月期)→616億円(2009年3月期)→522億円(2010年3月期)と、わずか2年間でつるべ落としのように25%(179億円)激減。
赤字転落した2009年3月期決算を受けて飲食やタクシーなどジャブジャブだった経費の削減を進めた結果、2010年3月期は黒字回復したものの、2011年3月期決算は、減収減益の見通し。もはや、コストカットをし続けるしか黒字確保の道はなく、高い人件費をカットし、下請けを叩いて制作費を削って、縮小均衡で生き残りを図るしかなくなっている。
この主力の放送収入減が、リーマンショックという一時的な要因に過ぎないと思っている人は、業界でもほとんどいない。
「フジが強いバラエティー番組の視聴者は、かつては購買力が高いF1・F2層(20-49歳女性)でしたが、最近では、実は、購買力がない『情弱』(情報弱者)の人たちばかりが視ていることがバレてきてしまった。だから、情弱をターゲットにしているグリー、モバゲー、バイトルドットコム等が主要なスポンサーになっている。資生堂の化粧品を買うような本来のターゲット層は、あまり見ていないわけです」(社員)
◇通販とグリー・モバゲーに支えられる脆さ
ここ数年で顕著なのは、青汁やプロアクティブの単品通販など、CS放送にしか出していなかったスポンサーを地上波に出さざるを得なくなってきたこと。さらに、既にBS放送で創価学会をスポンサーにつけ始めるなど、これまで自主規制してきた宗教法人が入り始め、地上波にも入る可能性がある。既に、地方局のラジオ放送では、聖教新聞が重要なスポンサーとなり、事実上の生命線にすらなってきている。
F1・F2層にリーチするには、ネットのほうが費用対効果が高いことが分かってきたことから、パナソニック、京セラ、任天堂などナショナルクライアントは、軒並みCM量を減らしている。「ソニーは、特定の番組を提供する『タイム』は、昔からやっている『世界遺産』以外は止めてしまった。番組の合間に流れる『スポット』CMで十分、ということです」(社員)
実際、タイムの落ち込みは激しく、2010年3月期の売上は、タイム収入が186億円で8.8%減。スポット収入(335億円)の0.9%減に比べて、落ち込みが目立っている。
「レーベル系と呼んでいますが、音楽CDのプロモCMも一気に減りましたね。いまや、完全にグリー・モバゲーに支えられています。まだ結構CMを打っているトヨタやフジフィルムといったナショナルブランドは、むしろ、不利な報道をされないための口止め料的に出してる感がある。実際に売上げにつながっているか、という効果測定は、ほぼやっていませんから」(社員)
◇91%が中間搾取されるいびつな構造
テレビ業界の主力商品は、テレビのCM枠である。関テレが制作し、データ捏造問題で2007年に打ち切りとなった『発掘!あるある大事典』では、社員の証言と『文藝春秋』2007年4月号によれば、以下のようなカネの流れになっていた。
まず、スポンサーである花王が電通に広告予算を支払うと、電通のMCプランニング局の通称ギョウスイ(業務推進室)が、電通内の各局(テレビ、新聞、ネット、雑誌)に予算を割り振る。電通は15%のマージンを抜く。
『あるある』は、割り振られた予算が、番組1本あたり1億円。電通の取り分1500万円を抜くと、残りは8500万円だ。『あるある』は全国放送だから、「電波料」として4800万円が抜かれ、各地のFNN系地方局に割り振られる。自分で制作している関テレも500万円を抜く。国から電波をタダ同然で貰いつつ、電波料まで抜き取ってしまう点が、「世界一楽な商売」(『電波利権』著者の池田信夫氏)と言われる所以で、確かに通常のビジネスでは考えられない。
8500万-4800万-500万円=3200万円。これが番組制作費である。このうち、関テレが「プロデューサー費」として55万円とり、3100万円余が下請けの日本テレワークの取り分となる。3100万円はどう配分されるかというと、孫請けの「アジト」という番組制作会社に860万円だけが行く。残り2240万円は、スタジオ経費として、堺正章などのタレント出演料となる。
もとは1億円だった予算のうち、あらゆる中間搾取をへて、現場のアジト社のVTR制作費となるのは、9%弱にあたる、1本あたり860万円だけ。しかも、必ず結果(面白い情報)を出さないといけないプレッシャーがある。これが、テレビ番組で慢性的にデータの捏造が行われている構造だ。『あるある』は、たまたま発覚してしまった例で、背景にある構造は、今も何も変わっていない。
「あるあるは、花王の担当者も企画会議に顔を出していた珍しいケース。電通も顔を出していた。関テレはP(プロデューサー)とD(ディレクター)が1人ずつ出てただけで、実際に作っていたのは下請けと孫請けでしたが、社内でも、アジトってなに?という感じ.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
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関テレのキャリアパスと報酬水準 |
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関テレの給与明細(30歳前後) |
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関テレのボーナス推移(1999年~2009年度、夏・冬)。30歳で年462万円にもなった年が。 |
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