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新宿警察「お前に人権はねえんだ」 デモで不当逮捕の園良太氏が語る抵抗の12日間
不当逮捕された園良太氏(30歳)。釈放2日後のインタビューで。10月6日

 

 


 9月23日午後、「差別・排外主義にNO!9・23行動」という140人ほどのデモに警官隊が突進し、「東電前アクション」を掲げた園良太氏(30歳)を公務執行妨害容疑で逮捕した。現場を撮影したビデオには、不当逮捕の瞬間が映し出されている。10月4日に釈放され不起訴処分になった園氏に、連行された新宿警察署内での指紋採取から写真撮影、6人部屋の留置場生活ほか、抵抗の12日間を語ってもらった。新宿署刑事には「お前に人権なんてねえんだ」と言われたという。デモの10日前に“転び公妨”と呼ばれるヤラセで園氏逮捕を試みたが失敗していたこともわかった。

【Digest】
◇警官隊が一斉にデモに乱入
◇「東電前アクション」の幟を沿道に見せていたら・・
◇国家賠償請求訴訟の原告を逮捕
◇護送車(バス)内であちこちに傷
◇抵抗の始まり 取り調べ拒否
◇「お前に人権はねえんだよ」と指紋採取室で刑事
◇「名前を名乗れ」と刑事に詰め寄る
◇警察が取り調べ室内のビデオ撮影開始
◇外部の支援者の活動を知り勇気づけられた
◇トイレットペーパーに書いた獄中声明
◇留置場内の人間関係はよかった
◇“逮捕予告”そして“転び公妨”未遂事件

◇警官隊が一斉にデモに乱入
 後が騒がしくなり振り向いた瞬間、警官隊が集団でデモ隊に突進し奥まで突っ込み、混乱が始まった。先頭から後方に向かって筆者が写真撮影をしようとした瞬間だった。怒号が飛び交う大混乱なか、眼前には青っぽい光景が広がるだけで後方は見えない。

 抗議する人たちの混乱には目もくれず、特定の人物に向けて警官隊は突進した。ターゲットにされたのは「東電前アクション」という(棒のない)旗を持って警察の規制に抗議していた園良太氏(30歳)だった。道路に転ばされた園氏は、両手、両脚を抱えられ、宙に浮いたまま隊列から引き離されて運ばれた。

 マイニュースジャパン「暴走する警察 機動隊が新宿デモに乱入、リーダー狙い撃ち逮捕の一部始終」(2011年10月2日掲載)で報じた映像でも分かるとおり、明らかな不当逮捕だった。(末尾に6分間のフルバージョン)。

 その後10月4日に園氏は釈放され、10月25日付で不起訴決定通知書が出されていることがわかった。

 このような事件が起きると、たとえば産経新聞のように「デモ中に警察官殴った疑い 男を逮捕 警視庁」(2011.9.2319:41)と現場取材せずに警察発表を100パーセントそのまま伝えるのが記者クラブメディアである。正反対に、逮捕された人物の話をそのまま伝えるべきだと考え、筆者は園氏にインタビューを申し込んだ。

 あのとき、何が起きたのか。そして連行された新宿警察署内ではどう扱われていたのか。当事者しか知り得ない、釈放されるまでのリアルな“抵抗の12日間”を聞いた。

◇「東電前アクション」の幟を沿道に見せていたら・・
――拘束される直前のようすを話してください。

「警察が車道側から歩道側にむけてデモの参加者を押していました。向こうへ行け、向こうへ行けと。それ自体が違法なわけですけどね。先頭付近のひとが、警官に押されるんだけど、『何するんだ』とデモを小さくさせないように踏ん張っていたのです。

 頑張っているな、と思って僕もそこへ行った。

 警官がずらっとデモに張り付いていると周囲の通行人たちに見えないし、それ自体がデモの妨害です。だから警官と警官の間から、横断幕(東電前アクションと書いた縦型の旗で竿を取り外した状態のもの)を沿道の人に見えるようにしたんですね。

 そのやり取りのなかで警察は逮捕できる理由づけみたいのを探している空気を感じ取ったので、警官の肩越しから出している旗を引っ込めて、もうすこし隊列の真ん中に戻ろうとしたときに公安警察が僕の手を掴んで押し倒そうとしてきた。

 それが合図だったのか、後の方にいた警官が、『やれ、あいつだ、あいつ』という感じで制服警官が一斉になだれ込んできて、近くにいた人たちは僕を助けようとしたのですが倒されてしました。

 こういうとき、巻き添えで2人目、3人目と逮捕される場合が多いのですが、僕一人だけ引っこ抜かれて連れて行かれました。両手両脚を持ち上げられて、仰向けで宙に浮いた状態で運ばれたので、両手両脚で二人ずつだから合計8人くらいに運ばれたんじゃないかと思います。僕は力がないし、相手は柔道三段とかですからね(苦笑)。

 100メートルくらい(実際は70メートル程度)走って地面に落とされて膝と肘でぐっと押さえつけられました。不当逮捕を止めろ、痛いから離せ、離せ、膝が痛いから離せと言ったのですが、そう言うと向こうは『暴れるな』と来たわけです。

 (何人にも押さえつけられて)そんな力は残っていないのに、自分たちの暴力を正当化する。何人かのひとかカメラ撮影しているのがわかったり、ドイツ人がアーユーオケー? と声をかけてくれたのは、路上に押さえつけられている状態でも聞こえていました」

拘留状。2枚目に勾留する理由が3点あげられているが説得力がない。第1に、警察は園良太氏の自宅を家宅捜索しているので住所がわかっているから「住所不定」に当たらない(そもそも完全黙秘なのに氏名が書かれている)。
第2に、「証拠隠滅の恐れ」というが、そもそも公務執行妨害などまったくしていないのは明らか。
第3に「逃亡の恐れ」を拘留延長理由にあげているが、逃亡どころか、脱原発運動や反差別運動などに積極的に参加する人間に逃げる理由はない。簡単に警察が市民を監禁できる現状は大問題だ。
◇国家賠償請求訴訟の原告を逮捕
「あと、3年前に逮捕された経験があるので、げんなりすることもなかったけれど、同時に『ああー、やられてしまった』という感じもありました」

 園氏が言う3年前の逮捕とは、麻生邸リアリティーツアー(正式名称は「リアリティツアー 62億円ってどんなだよ。麻生首相のお宅拝見」)というイベント中に逮捕されたことだ。

 2008年10月26日、貧困問題が拡大するなか、連日高級レストランやバーなどでの歓談が報じられていた麻生太郎首相(当時)の、地価だけで62億円もする大豪邸の見学ツアーをしようという企画が実行され、園氏は参加した。

 多くの人々が貧困に陥るなかで、国の最高責任者が住む邸宅をみて現実(リアリティー)を実感しようという趣旨である。渋谷駅前に参加者が集まると渋谷警察署員が大量に取り囲み威嚇したが、結局は主催者と警察の協議で、麻生邸の近くまで行ったら少人数で代わる代わる見学する、という合意に至ったという。

 そうして麻生邸に向かって歩道を歩いていたら、突然に警視庁の栢木(かやき)国広・公安部第二課長が「よしっ」と叫び、それを合図に多の公安警察官が参加者たちに体当たりして3人を逮捕した。後から判明した逮捕容疑は、.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



園氏が留置場で書いた“獄中日記”。ノートの差し入れは逮捕の2日後だったため、のちに救援会のブログに掲載した“獄中声明”は、逮捕翌日にトイレットペーパーに書いたという。このノートには、拘留されていた12日間の詳細な記録や思考の跡がみられる。
(上)園氏の記憶に基づく留置場のようす。はじめは第二房(一人部屋)に留置され、のちに第四房(6人部屋)に移された。
接見禁止にされ弁護士以外とはあえずこの中に閉じ込められた。1日24時間すべて警察に管理される代用監獄(警察留置場)で多くの冤罪が生まれており、これを廃止して被疑者を法務省管轄の拘置所に収容するか、確固たる理由がなければ釈放しなければならない。
(下)押収品の目録。4枚つづりの1枚目で、多くはビラや資料類である。
園氏を釈放した10月4日に不起訴が決まっていたが、検察は本人にも弁護士にも伝えなかった。処分通知書を求める文書を弁護士が提出し、その返事として10月25日付で不起訴処分告知書を出してきた。
(上)12日ぶりに新宿警察署から釈放された園氏は、東京地裁前に駆けつけ、支持者らに囲まれた。そのあと移動し、経産省前で脱原発座り込みをつづける人々と合流。釈放の祝杯をあげた。10月4日午後、東京・霞が関で。
(下)逮捕から2週間経過した10月6日でも、逮捕時に引きずられ押さえつけられた傷が少し残っていた。

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え  10:22 01/27 2012
民主党の演説で反対のプラカード掲げてもマークされる国ですよ。この国の警察は市民の権利を冒涜してる。
   00:53 11/13 2011
三宅勝久さんの「電力腐敗」の冒頭にも書かれているけど、警察官はいとも簡単に職務質問や逮捕しようとする。あまり近寄らない方が良い。