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原田信助はなぜ命を絶ったか―4 痴漢冤罪青年の裁判で新展開 「警察が痴漢被害女性を別人にすり替え」疑惑
亡くなった原田信助さんの母・尚美さん。駅構内を写した監視カメラの映像を手に入れるため、JR東日本を訪れた。その結果原田さんはVHSを入手したが、被告・警視庁(東京都)は映像を裁判所に提出していない。また、今回検察から出された送致書類にも映像は含まれていない。

 JR新宿駅で痴漢と間違われ、女性の連れから暴行を受けた原田信助さん(当時25)は、自ら110番通報して助けを求めたが、新宿警察署では暴行の被害者としてではなく痴漢の加害者として取り調べられた。署を出た信助さんは早稲田駅で自殺。母親は国家賠償請求を2011年4月26日に起こしたが、被告警視庁(東京都)は証拠類を提出してこなかった。ようやく被告は裁判所を通して東京地検に事件記録を請求し、その結果、約300枚の文書が出された。ところが「提出された文書や写真を見ると、“痴漢被害女性”が別人にすり替えられた可能性がある」と原告代理人は指摘している。

【Digest】
◇痴漢の“被害女性”が別人?
◇茶髪の男子大学生はどこに消えたのか
◇茶髪でフリーターか大学生の雰囲気
◇亡くなった原田信助さんが生きているかのような被害届

◇痴漢の“被害女性”が別人?
「“痴漢被害者”こちらから言えば“加害者”の鮮やかなカラー写真が、全身写真とバストアップの二種類出ています。しかし、(複数の)目撃証言を文字にしたものを読んだ限り、違う人なのです」

 2012 年3月6日、第5回口頭弁論終了後の報告会で、原告の代理人・清水勉弁護士から衝撃的な発言が飛び出した。写真に写っているのは、“被害女性”とその連れの男性2人(計3人)。

 もし、開示された写真に写っている人物が、痴漢事件の被害者とされる女性とその連れの男性とは別人のものであれば、証拠捏造となってしまい、これ自体が重大事件になる。

 この疑問に踏み込む前に、300頁にもおよぶ膨大な送致記録が検察から出てきた背景をかいつまんで説明しておこう。

 被告の警視庁(東京都)は、原田信助さんが痴漢行為をしたとする最大の根拠は、駅構内に設置された監視カメラに映し出された映像である旨を準備書面で主張してきた。

 したがって、一連の行為が映し出されているとされるビデオ映像およびすべての証拠を提出しろ、と原告の弁護団が要求するは当然であるが、警視庁(東京都)は「送致書類は検察庁に送ったのでない」と拒んできた。

「証拠を出さない(証拠がない)ということは、原田信助さんが犯人であると書いた準備書面は、警察による捏造ということになる」と原告弁護団が再三にわたり強調したこともあって、被告・警視庁(東京都)が「文書送付嘱託申立書」を検察に提出した。

 これを受けた検察が、送致書類の大部分を開示したというのが、今回の300頁の資料である。これまで4回の口頭弁論を経ても、なにひとつ警視庁は証拠を出さずに原田信助さんを犯人と決め付けて裁判が進んでいたわけで、警察相手の裁判の事情に詳しい人はともかく、普通の市民からみれば異常事態だった。その意味で、今回の送致書類開示の意義は大きい。

 ところが、その資料に疑問があると早くも原告代理人が指摘しているのである。

新宿署 痴漢冤罪&暴行&自殺事件

 2009年12月10日午後11時ごろ、念願かなって転職した職場の歓迎会の帰宅途中、原田信助さんは乗り換えのためにJR新宿駅の階段を登り始めたところ、直前にすれ違った女子大生が「いまお腹を触られた」と言い、連れの男子大学生二人は信助さんを背後から突き落とし暴行した。

信助さんは携帯で110番通報し、かけつけた警察官によって交番に連れて行かれ1時間半聴取、さらに新宿警察署に移送(任意同行)された。暴行事件の被害者として話を聞いて貰えると思ったら、痴漢事件の被疑者としての取り調べが数時間に渡って行われたのである。

 女子大生の証言と信助さんの服装が違うことなどから、「痴漢の事実がなく相互暴行として後日呼び出しとした」「乙が現認した被疑者の服装と甲の服装が別であると判明」と新宿署は「110番情報メモ」に明確に書いて帰宅を許した。

 信助さんは、新宿署を出て地下鉄東西線の早稲田駅に向かい、列車に飛び込み死亡した。事件直後には、被害者とされる女性の被害届も供述調書もなく、信助さん本人の自白調書もなかったのに、警察は急遽調書を作り、彼の死後の2010年1月29日、新宿警察署は信助さんを痴漢容疑(東京都迷惑防止条例違反)で検察庁へ書類送検(本人死亡のため不起訴)した。

 母親の原田尚美さんは2011年4月26日、東京都(警視庁)を相手取り、1000万円の国家賠償請求訴訟を提起した。これが「新宿署 痴漢冤罪&暴行&自殺事件」であり、支援者らは「新宿署違法捜査憤死事件」とも呼ぶ。

原田信介さんの国賠を支援する会
新宿署違法捜査憤死事件
母親の原田尚美さんのブログ「目撃者を探しています!」
○ツイッター@harada1210

JR新宿駅の事件現場付近。当時(09年12月10日)は工事中であり、この写真は工事が完全に終わる前の2010年10月のもの。

 

◇茶髪の男子大学生はどこに消えたのか
 報告会では、事件の目撃証言によるものと提出された写真に写っている風体がまるで違うことが報告され、かけつけた人たちは息をのんだ。

 ただ、開示されたという文書(写真も含む)については、今後の法廷で内容が検証されるもので、報告会に集まった人々やジャーナリストに具体的に公開したわけではなく、現時点では、弁護人や原田さんが、その文書のごく一部について触れたという段階である。

 原告の原田尚美さんによると、その写真はこうである。

「私が新宿駅の街頭に立って目撃者を捜したところ、何人もの方が証言してくださいました。ブログでも呼びかけたのでメールで証言してくださった方もいらっしゃいます。

 共通しているのは、息子に暴行を振るった男性は茶髪だったこと。ところが、開示された写真では黒髪の人なんです.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



亡くなった原田信助さんは、神社で奉仕活動をしていた。右の写真は大学1年生のときに奉仕活動をしていた富岡八幡宮で。左は自ら死を選んだ翌日の09年12月12日、毎年正月に奉仕活動をしていた鶴岡八幡宮からの着信履歴。大学2年生以降、信助さんは鶴岡八幡宮で活動するようになったという。事件がなければ、予定通り神社に行っていたはずである。
新宿警察署が事件当日に記録した「110番情報メモ」。「痴漢の事実がなく」「乙が現認した被疑者の服装と甲の服装が別であることが判明」と明確に記載されている。にもかかわらず、信助さんの死後47日も経って急遽、“痴漢被害者”の被害届などが作成され、その数日後に送検された。青色で消してある部分は、故・原田信助さんが事件当時住んでいた住所で、筆者が消した。それ以外の墨塗りは警察によるもの。

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記者コメント
■次回「第六回口頭弁論」の予定
2012年5月8日(火)10時30分 第709号法廷
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さとう しょうた  16:11 05/22 2015
こんな捜査するなら東京もおしまいだ
匿名  16:10 05/22 2015
何やってんだ警視庁
林克明(筆者)  21:41 04/06 2012
応援会員X様 追及していきます。いくつもの事実をあつめ、矛盾点を明らかにし、真実に到達できるようにします。 そうすることがいろいろな人をサポートし救うことになると思います。
応援会員X  08:17 04/06 2012
会員
徹底追求をお願いします。 報道するだけではなくて、ジャーナリストの調査スキルを使って真実を見つけ出すまで報道して下さい。(原告を直接はサポートするのは出来ない立場でしょうか?) なお、金髪などは印象が悪いので警察に出頭する場合は、まともに見えるように黒に染め直すようです。
通りすがり  06:53 03/30 2012
最終的には、どれだけ権力側に影響力を以って働きかけられるかどうかだったりします。警察も司法も不正は決して少なくなく正義を期待する方が馬鹿を見るというのが世間常識になりつつある気がします。
通りすがり  06:52 03/30 2012
常人には理解不能な黒い悪の巨大組織絡みによる威圧目的の愉快犯(別件絡みのとばっちり不特定当て付け事件)であり、意図的な罠(すなわち冤罪)であったかもしれませんね。 政府機関も無関係ではない為、事件はうやむやに処理されがちになるでしょう。
林克明(筆者)。  23:31 03/28 2012
すべての資料を公開できないのがつらいですね。この事件にまつわる事実を100くらい並べたら、みんな驚くと思います。警察にしろ、検察にしろ・・・・いったい誰が権力の暴走をとめるのか。頑張ります。