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やってみたら地獄だったドイツ現地就活――手厚い外国人就職支援、ドイツ語講座300時間すべて無料

情報提供
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Agentur für Arbeit(別名Arbeitsagentur、ドイツ雇用庁)の建物の様子。日本でいう職安に当たる組織。建物の横に、昼間から寝袋で寝ているホームレスがいるのが非常に象徴的であった。
 前回はドイツの過酷な就職活動について記載したが、今回はその就活でどのような公的支援が行われているのか、ビザ取得のプロセスも含め、日本とドイツの比較を行った。ビザ手続きはドイツの方が効率的でカード払い可なのに対し、日本は非常にわかりにくい書類を手書きで書かされ「収入印紙」をキャッシュで購入、というアナログ手段のままであり、大きな違いがあった。外国人が異国で生きていく上で必要不可欠な語学に関しても、ドイツの方が支援が手厚く、筆者自身も、履歴書の書き方やセルフマーケティングを学ぶ就活支援講座、そしてドイツ語を学ぶ講座を無料で300時間受けることができている。それらコーチングやドイツ語学校での出来事に加え、一人の「ガイジン」が異国で生きていくために何をしているのか、リアルな現場をお伝えしたい。
Digest
  • 外国人就業者向けの支援の日本ドイツの比較
  • 就活道場に唯一の「ガイジン」として参加
  • 職業のためのドイツ語(B2 +Beruf)の参加
  • ドイツ語telcテスト、12人中7名合格のやや辛い結果
  • 元ITコンサルタントの失業中の自称カナダ人との出会い
  • 異国で「ガイジン」が生きていくためには

外国人就業者向けの支援の日本ドイツの比較

前回の記事では、就活で苦労する様子を記載したが、今回はドイツ現地就活に対してどのような支援があるのか、具体的な体験を交えてお伝えしたい。

まず、そもそも外国人が大学を卒業後も就職活動をしなければならなくなった場合、どのようなビザ手続きがあるのか、以下日本とドイツの比較でまとめてみた。

■日本・ドイツの外国人大学卒業者の就職ビザ取得の比較

項目 日本 ドイツ
準拠 「特定活動9」 「連邦準州における外国人の居住、雇用、統合に関する法律」16 ABS 5「大学の学問・研究」
出典 法務省ページ ドイツ法務省ページ
更新の条件大学等を卒業した留学生が,卒業後,「就職活動」を行うことを希望する場合
対象は,次のいずれかに該当する者。
1 継続就職活動大学生
2 継続就職活動専門学校生
「大学を卒業した後、居住許可は、
学問内容に沿った就職活動のために居住許可は
最大18ヶ月延長することができる。
ただし、第18条、19条、19a条、20条、
および21条に従ってこの雇用が外国人に受け入れられる場合に限る。
居住許可は、この期間中に所有者に有給雇用を得る権利を与える。
第9条は適用されない。」
期間 最長1年 最長1.5年
ビザ更新に伴う提出物等 ・在留資格変更許可申請書1通 (PDFの書式)
・写真(縦4cm×横3cm)1葉
・パスポート及び在留カード提示
・申請人の在留中の一切の経費の支弁能力を証する文書適宜
・身分を証する文書等(取次証明書,戸籍謄本等)提示
・直前まで在籍していた大学の卒業証書(写し)又は卒業証明書1通
・直前まで在籍していた大学による継続就職活動についての推薦状1通
・継続就職活動を行っていることを明らかにする資料適宜
・パスポートの提示
・生体認証写真1葉
・滞在許可証(Aufenthalstitel)提示
・卒業証明書(Urkunde等)の提出
・直近3ヶ月の給与明細*
・労働許可証*
・更新料金(カード払い可能)
・指紋登録(右左両方)

(*通知書類に記載があったが、筆者の場合は求められなかった)

審査期間 「相当の時間がかかることがある」(千葉大学ページより) 約4週間
費用 収入印紙4,000円 98ユーロ(約1.2万円、カード払い可)
求職中の労働について アルバイトをする場合、「資格外活動許可」を別途取得し、在留カードへの記載されることが必要。 Minijobと呼ばれるアルバイト(月450ユーロ以内の短期バイト)が可能。

(*外国局の担当者からは「バイトの時間制限は特にない」と言われた)

上記の比較を見ると、日本の方が書類手続きが随分と面倒だということがわかる。

筆者はドイツで学生ビザからその延長である求職者ビザに切り替える際、卒業証明書、パスポート、滞在許可証などの書類をただ持って行っただけであった。新しく求められた書類は卒業証明書ぐらいであった。料金は98ユーロで、デビットカードで支払いが可能であった。

ドイツ外国人局(Ausländerbehörde)の職員も慣れている感じで、さらに生体認証写真も求められなかった。申請後、4週間後に受け取ったのは、学生ビザでの滞在許可証のカードの期限が更新されただけ、であった。

一方、日本の手続きは随分と面倒に感じられる

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ドイツ語講座を受けるために必要な認可証(Berechtigung)。雇用庁の担当者よりカウンセリングを受けて、発行してもらえる。

ドイツ就活道場の様子。履歴書とカバーレターの添削、就活に関するワークショップやディスカッションを全部ドイツ語で行う。参加者はドイツ人かドイツ歴の長い欧州系の移民。非常にしんどかったが、働く上でどれぐらいのドイツ語が求められるかが明確になった。

(上段)ドイツ語テスト本番のプレゼンテーション用資料、(下段)テスト対策で家屋用断熱材の顧客の問合せの回答文と注文したグラス製品の不具合に対するクレーム分文章。ビジネスに必要な実践的なドイツ語を身に付けることができた。

ドイツ語テストtelcDeutschB2+Berufの合格証。4ヶ月でここまでたどり着いたが、勉強すればするほどネイティブとの差がわかってきて、現場でドイツ人ネイティブとドイツ語を使うきつさを体感する。ネイティブはスムーズにコミュニケーションが取れるか否かしか見ていないので、資格は気休めでしかない。

元ITコンサルタントの失業中の自称カナダ人とのやりとり。左側は、彼の最初のメッセージ。最初、彼に英文の履歴書のチェックをしてもらった。そして、このあと彼とのやりとりで思いもよらない展開が・・・。右側は最後のやりとり。

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