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伊勢丹 業態ごと「負け組」で年収1割減、サービス残業も常態化

情報提供
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Baa優良企業予備軍
    【仕事偏重型】
(仕事5.0、生活2.7、対価3.2)
 12年連続で前年実績を割り込み中で、今年はさらに落ち込み幅の拡大が確実な構造不況業種の百貨店。「勝ち組」の伊勢丹でも不採算の吉祥寺店閉鎖(2010年3月)が決まり、今期も売上高1割減、営業利益9割減の予想を発表(三越伊勢丹HD)し、見通しは暗い。こうなると通常は業界最高水準の給与(人件費)負担を減らすため中高年社員のリストラが始まるものだが、それもできない。「内定式などでも、社員のリストラはしない、と社長が公言しちゃってますからね」(社員)
Digest
  • 年収1割弱は減る
  • 昇格は、外部の会社も使った客観評価で
  • 40代前半で同期で2倍超の差がつく
  • メイト社員の待遇
  • 異常値が出ている現状
  • セールが若手の教育の場に
  • 新卒採用時は4割女性
  • 「ニューは何だ?」
  • 伊勢丹のバイヤーという仕事
  • 体力的にはキツい
  • タイムカードを押さずに仕事をするカルチャー
  • 子育てとの両立は物理的に不可能


年収1割弱は減る

社員を直撃するのは、業績連動ボーナスの減少だ。決算の結果は、毎年6月に支給される夏の一時金に反映される。たとえば、20代後半社員でボーナス約80万円のうち、生活給としてのベースは20万円だけ。残りのうち約35万円が会社の売上に連動、約25万円がフロア(売り場)の売上に連動して決定された分だ。個人査定で動くのは数万円に過ぎない。

三越より業績がよい伊勢丹でさえ、2009年3月期は売上が前期比6.4%も減ったので、「60万円分の業績連動部分が、ゼロに近づく」(社員)。今年は年収ベースで、従来に比べ1割弱ほどのカットとなる可能性が高いという。さらに、伊勢丹単体の予想でも、今期(2010年3月期)は、さらに売上が8.3%減る見通しを発表しており、黒字を確保できるかも怪しい。来年のボーナスは、ますます厳しさを増しそうだ。

そんななかでも社員がそれなりに納得して働く寄りどころとなっているのが、社員選抜の仕組み。単純な年功序列でポストや報酬が決まる仕組みでは全くないのである。「唯一、救いになっている」(社員)という伊勢丹の昇格の仕組みは、以下のようなものだ。

昇格は、外部の会社も使った客観評価で

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伊勢丹のキャリアパス

まず、総合職(FT=フルタイマー)は入社後のまる4年間、育成期間とされ、5年目に一律でA職(アシスタント職=3級)に昇格。正式に「アシスタントバイヤー(AB)」

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