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「首切り通信社」ブルームバーグの社員教育を偽装したリストラ内幕
ブルームバーグで、社員の能力向上のための成績改善計画を言い渡され、そこで設定されたノルマの未達を理由に解雇された元大手通信社記者のY氏(48)

 通信社ブルームバーグが「PIP」(パフォーマンス・インプルーブメント・プラン=成績改善計画)という能力向上のための社員教育を“偽装”して、実現不能なノルマを課し、そのノルマを達成できないことを理由にクビ切りを強行していることがわかった。目を付けられた社員には、ある日突然、「明日から来ないで下さい」と宣告されて会社から追い出され、退職勧奨に応じないと、1カ月後に解雇する旨の「解雇予告通知書」が自宅に送られてくる。希望退職をまともに募集するコスト負担を免れるために行われる拙速な「狙い撃ちリストラ」の生々しい実態を報告する。

【Digest】
◇仕掛けられた“罠”
◇「このことは誰にも言うな」
◇「ベスト・オブ・ザ・ウィークが足りない」
◇「もう会社にお入れすることはできません」
◇「コメントは控える」ブルームバーグNY本社
◇ブルームバーグがコスト削減に走る裏事情…

◇仕掛けられた“罠”
 ブルームバーグの社員が、にわかには信じ難い仕打ちで解雇されていた事を、11月に行われた新聞労連のシンポジウムの席で、筆者は知った。

 ブルームバーグとは、アメリカに本社を置く経済・金融系の通信社である。創業者は現ニューヨーク市長のマイケル・ブルームバーグ氏。全世界に支局を置き、社員は合計約1万人いる。東京支局には記者約150人、ほかに人事、経理、エンジニア、営業などで計約500人の社員がいる。

 この職場で信じ難い首切りに遭ったのは、東京支局記者の48歳・男性のY氏である(本人の希望により名前は伏せている)。不当解雇の実態とはどのようなものだったのか? Y氏への取材と、ブルームバーグ東京支局のトップと、Y氏直属の上司への電話取材、ニューヨーク本社のスポークスマンの回答文書などを総合すると、実態は次のようなものだった。

 Y氏は、大手通信社の経済部記者として14年間務めた後、同社の希望退職募集に応募して退職。それから3年後、2005年11月にブルームバーグに入社した。

 その後、Y氏は株式相場の記者職、陸海空の運輸業界の記者業を経て、2009年2月から遊軍の記者として、様々な業界の記事を書いていた。

 「当時は安心して仕事をしていました」とY氏は振り返る。しかし、そんな日々は長くは続かなかった。09年4月、リーマンショックを背景に、新しく銀行からスカウトされた新社長が、従業員の生産性を上げるため、ノルマ制を導入したのだった。後述のようにその背景には、ブルームバーグが端末のシステム開発の資金を獲得するため、上場を目論んでいるという内部情報もある。こうしてノルマは編集職、記者職にも課せれた。

 Y氏に課せられたノルマは、「独自記事」を年間約20本、「ベスト・オブ・ザ・ウィーク」が年間3本だった。

 「独自記事」とは、企業や官庁の幹部へのインタビュー、業界の動向などを分析した、独自の視点の記事を指す。

 「感覚的にいうと、それまで独自記事を書くのは、がんばっても年間平均10本くらいですかね。それが倍になったのですから、年間20本と聞いて、もう少しネジ巻いてやらなきゃいけないな、と思いました」とY氏は回想する。

 「ベスト・オブ・ザ・ウィーク」とは、同社の配信した記事のうち、特によい記事として週に数十本リストアップされた記事を指す。その記事は毎週、全社員に告知されて、今週のベスト・オブ・ザ・ウィークはヨーロッパではこんな記事がありました、アジアではこんなのがありました、というふうに知らされる。ちなみに、ベスト・オブ・ザ・ウィークを取ると、通常、表彰されて、場合によっては金一封として、食事券がもらえることもあるという。Y氏はこう説明する。

 「東京支局でみると、ざっくりした感覚で、週に一本あげられるかどうかです。150人いる記者で週に一本ですから、年間3本というのも、難しい」。

 こうしてノルマが課せられてから半年後、9月に入り、Y氏に転機が訪れた。所属していたGA(General assignment)チーム内部で、突然、スピード・チームという独立した部署が新たに立ち上がり、そこに配属することになったのだ。Y氏の仕事の内容は変わらなかったが、直属の上司がスピード・チームのリーダーである堤紀子という人になった。その直後に“異変”が起きた。

 「堤紀子が上司になった途端、僕のノルマが、独自記事20本から40本にカサ上げされていたんです.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



画像2:昨年12月にY氏が渡された1回目のPIP文書。会社側が、能力向上のため、と称して、ベスト・オブ・ザ・ウィークのノルマを年間3回から月1回に激増させたことなどが克明に記載されている。最後の一文には、「期待されるパフォーマンス・レベル」に達しない場合、「さるなる措置を受ける可能性があることをご理解ください」とも。
画像3:ブルームバーグ東京支局のある丸ビル。19F~22Fがオフィス。
画像4:一番上が、今年7月にY氏に送られた解雇予告通知書。二枚目は、筆者の取材に対する本社の返答メール。三枚目が、12月にY氏や新聞労連などのマスコミ系の組合が丸ビル前で行った解雇撤回抗議集会の様子。四枚目が、Y氏の解雇撤回要請書を人事担当者に手渡したところ。五枚目が要請書全文。

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ak  14:03 12/12 2010
マスコミは外資に限らず、気に入らない奴は1か月前に通告して解雇している。例えば社員でも。解雇撤回の後パンクした制作会社もある。これが現実だ!
p  10:27 12/08 2010
酷い悪質なリストラだ。外資企業だろうが国内企業だろうが悪質なものは許してはいけない。