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政府公認「クレイジー」なバングラッシーを求めて
夜でもけっこうな数の牛がガートでくつろいでいる

 ガンジス川(ガンガー)の川辺では、多くの牛が、のんびりとくつろいでいる。マダーンによると、この牛たちはすべて野良牛というわけではなく、夜になると街に帰っていくのだという。「この牛たちは、自分の家は覚えている。だから、勝手に遠くまで行って迷子になることはない。昼間は街中が混雑しているから、川辺に放たれているんだ」

【Digest】
◇人の遺体「ときどき3~4体見かける」
◇政府のショップで売られるバング
◇喉の渇き、遠近感の麻痺
◇警官がバングラッシーをイッキ飲み

 人間の子供より賢いじゃないか…。街中の狭い路地を歩いている牛に遭遇するが、あれは帰路につく「飼い牛」なのかもしれなかった。

 マニカルニガートという火葬場を歩いた翌日、ガイドのマダーンの案内で、舟で向こう岸に近いところを上流に向かって進んでもらうことにした。

◇人間の遺体「ときどき3~4体を見かける」
--昔のインドについて書かれた本によると、焼かないで、ガンガーに、重りをつけた人間の死体を流す場合があるそうだね。それで、いずれ重りが外れて浮かんでくると、それが鳥のえさになるのだ、と。今でもそういうことを、やっているのか?

 「今でもある。風向きから、対岸のほうに流れつくことが多い。ヒンズーでは、焼かないでガンガーに投げるのは、6種類ある。子供、妊婦、身障者、動物・・・」

 ヒンズー教徒は墓を持たず、焼いて灰を河に流すが、完全な人間として老齢まで生涯を送れなかった人は、焼かずに、もう一度、母なるガンガーに戻す、というわけだ。

--僕はジャーナリストだ。本当なら、ぜひこの眼で確かめたい。

 というわけで、風下にあたる向こう岸近くに、舟で向かった。

ガンガーに再生を帰して流された動物のご遺体
 「見ろ、アニマルだ。牛だな」

 確かに、動物の遺体が浮かんでいる。なるほど、どうやら嘘ではないらしい。

 さらに上流へ行く。もう1体、また犬らしきものが見えた。

--今日はアニマルだけか?

 「いつもは、人間の子供の死体もよく見かけるんだけど。ときどき3~4体を見かけることもある」

 Sometimes,Three of Fourとはっきり言った。8年もこの仕事をしていて毎日のようにボートに乗っているそうだから、いくらインド人といえども、嘘ではないだろう。だがこの日は、確認できなかった。向こう岸の砂浜にも、残骸らしきものは見えない。

--そんなに流されているなら、ハゲタカや犬などが食べるとしても、白骨化したものが向こう岸に打ち上げられていてもおかしくないんじゃないか?

 「ガバメントオフィサーが見張っていて、クリーンにしていくんだ。ここは多くの人が訪れるからね」

 まあ確かに、動物や人間の骨が向こう岸に打ち上げられている光景はイメージ的によろしくない、と政府が考えるのもわかるが。ここは聖地なのだからよいのではないか、とも思う。

 対岸の上流では、バッファローが大挙して水浴びしていた。それを先導する子供たち。バッファローは乳用だという。

◇政府のショップで売られるバング
 いったんガート側(マザーテレサハウス付近)に着いて、マダーンに次なるリクエストをすることにした。

--このへんでは、ラッシーにハシシを混ぜて飲ませるそうじゃないか。

 「いや、ハシシは吸うだけだ。『バング』という麻薬の一種があって、それを混ぜて飲ませる店はある」

 マダーンによると、バングは合法で、政府のショップで売っているという。しかも、ここバラナシでしか売っておらず、他の都市では非合法なのだそうだ。

 「バラナシはホーリーシティで、シヴァ神が好むとされたことから、この街では合法なんだ」

 ならば、バラナシに来たからには神が好んだバングをやらないとバチ当たりだ。

政府がやってるバングの売店。これでも営業中。金網とは、厳重すぎる…
 リキシャでガバメントショップへ向かうと、ほどなく見つかった。厳重にも網の格子がかかっており、確かに「Government bang shop」という看板が出ている。一見、閉まっているようだが、よく見ると、中にオヤジがいて、丸くて黒いボール状のものが並べられていた。ここでは、見るだけで買わなかった。

 雰囲気的には、パチンコの景品交換所である。あとで分かったが、バザールのなかにも同じように網戸で仕切られたガバメントショップがあった。市内には、それなりの数があるらしい。

 「小さいのは5ルピー、大きいのが8ルピーだ」とマダーン。「ただ、これは少しだけにしておけ。クレイジーになった旅行者を知っている」

――では、バングラッシーを飲みに行こう。

 「少しだけにしておけ。僕はタバコもマリファナもバングもやらない」

 そしてリキシャで進むと、ラッシー専門店が10店ほど立ち並ぶ商店街の一角に着いた。店内の表示には、バナナラッシー、レモンラッシーなどはあるが、バングラッシーはない。どうも裏メニューのようだ。マダーンの案内で、バングラッシーを頼んでもらう。

 「ミドル?ストロング?リトル?」と聞いてくる。

――リトル。

バングラッシー
 マダーンの忠告に従い、当然、少しでいい。

 オヤジがおもむろにシェイクし、作り始めた。黄色のアーモンドをラッシーの液体に混ぜ、バング(黒い練りもの状)、そして氷を混ぜ、シェイクして出来上がり。黒が混じるので、一見してバングだというのは分かる。

 飲むと、普通のアーモンドラッシーの味しかしなかった。何の変化もない。

 「マリファナはすぐに効くが、バングは、あとから効いてくるのが特徴だ。8~9時間くらい効き目が続くんだ」

バングまんじゅう
 そして、店の親父が「ビスケット?」と言って持ってきたのがこれ。ビスケットというより、日本的に言うと、おまんじゅうである。そして、そのアンコ部分が、バングの塊なのだった。記念に1個買うことにして、一口だけ食べる。コゲ茶の練りもので、線香みたいな香ばしい匂いだ。

 「少しにしておけ、食べるなら寝る前で、半分だけにしておけ」とマダーンは慎重だ。クレイジーになったという旅行者を見ているからだろう。

これだ、とばかりに塊を見せてくれたラッシー屋の男
 私が写真を撮ろうとすると、奥から「これだ」と言わんばかりに、手のひらいっぱいに乗せて、デカいバングの塊を持ってきた。

 食べても、すぐには何も起きなかった。150ルピーだと言われ、払う。ビスケット100、バングラッシー50。そういえば値段を最初に聞かなかったので、ボられた感がある。

◇喉の渇き、遠近感の麻痺
 その後、ガンガーにリキシャで戻る。30分ほどたつと、激しい喉の乾きに襲われた.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



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