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ソニー ヒット商品が出ないワケ――バラバラ組織、あきらめの早さ、尖ったモノを出せないプロセス…
ソニーの事業群と組織形態

 ウォークマン、NEWSワークステーション(バイオの前身)、CD(フィリップスと共同開発)、ハンディカム、MD(ミニディスク)、プレステ、アイボ…と、新規性の高い製品を世に生み出してきたソニー。だが、この20年もの間、新製品、新規事業を世に送り出せず、記憶に残るようなヒット作はゼロ、業績も低迷が続く。そんな致命的な問題を抱えるソニーが、現状を打開しようと2014年4月に開始したのが、「シード・アクセレーション・プログラム(SAP)」と呼ぶ、平井社長直轄の新規事業創出策だった。

【Digest】
◇シード・アクセレーション・プログラム(SAP)の背景
◇なぜヒット作が出なくなったのか
 ①縦割り&バラバラ
 ②諦めが早すぎる
 ③丸いものしか出せない
 ④新製品を生み出す「デキる人材」が会社を去った
 ⑤モチベーションはあっても、忙しすぎる
◇大学OBが母校で説明、学生を評価するポイント
◇「デバイス」と「セット」で異なる開発プロセス
◇機能する「社内募集」制度、社内転職市場
◇「I6/M6」以上への昇格でTOEIC650点だけ
◇「いきなりベンチャーでやるのも不安」な人向け
◇50代以降はソニーでどうしているのか
◇「ストリンガーよりはマシだけど…」が平均的評価
◇合理的に働くイメージはない
◇「ブラックじゃない、残業してるオレはエラい」
◇「厚木6割の会社」になっていく
◇属人的な労務管理、ダイバーシティーはない


◇シード・アクセレーション・プログラム(SAP)の背景
 社内から広く案件を募り、オーディションを3カ月に1度、開く。ベンチャーキャピタルの目利き人が審査を行い、通ったらプロジェクト化し、事業化していく。第一回SAPでは、160件の中から3件が選ばれたという。

 2001年にソニー銀行を創業した十時裕樹氏(経営企画担当役員、50歳)が、新規事業創出部の初代部長を務め、その十時氏がスマホ事業のトップ(2014年11月~ソニーモバイルコミュニケーションズ社長)に就任してからは、SAPの仕組みを立ち上げた小田島伸至氏が部長を務めている。

 「応募するにあたって」という社員向け研修会も開かれ、ビジネスモデル構築トレーニングを行うなど、かなり本気だ。社員は誰でも応募できる。

 社外には、ソニー不動産が、その第一号案件と発表されている。「ソニー不動産は、SAPのプロセスから生まれたものではなく、本社経営企画部門のなかから生まれたアイデア」(ベテラン社員)というのが実情だが、経営企画部門にいた、まだ39歳の西山和良氏を社長に据え、「新規事業の第1弾」とアピールするあたり、窮状を打開したい平井社長の意志は感じられる。

 なお、ソニー不動産は、名前だけ見ると、TBSや朝日新聞社のように、単にソニーが持つ不動産を活用するためのグループ会社に見えるが、そうではなく、ソニーブランドとITシステムを活用した不動産サービス業で、新規性は強い。

 このSAPのポイントは、「社長直轄」「全社的」というところ。たとえば各事業部では通らなくても、SAPで通れば、社長直轄の組織で予算と人がつく。「各事業部内でも、レイヤー(課長、部長、本部長、事業部長…)が多すぎてできない、進まない、という問題があったため、トップダウンでやらせよう、となったのがSAPです」(若手社員)

 それにしても、ソニーのような新規性の高い商品開発を売りにしてブランドを築いてきた会社で、社長直轄にしないと新しいものが出てこないというのは、かなり深刻な事態である。

 方向性としては誰もが賛成するSAPだが、1年余りたった現在、実際に動き出したプロジェクトは、まだ数えるほどしかないレベル。

 たとえば、電子ペーパーを使った腕時計「FES Watch」(時計を見ないときはファッションバンドとしてデザインが変わる)はSAPから生まれたプロジェクトとされるが、2014年9月にクラウドファンディングをスタートし、出資者向けの商品出荷が2015年5月。一般発売は未定と、実にのんびりしている。

 この小規模な製品でこのスピード感だと、単なるガス抜きにも見える。テストマーケとしてクラウドファンディングを活用するにせよ、その後も2回目のクラウドファンディングをする理由が不明で、ソニーのような巨大企業が数千万円の資金集めをする理由もよくわからない。まだSAPから新しいものが出てくる流れはできておらず、大胆さに欠けている。

◇なぜヒット作が出なくなったのか
 SAPをやり始めた背景として語られる、斬新な新製品やヒット商品を生み出せなくなった原因は、社員も様々に見ている。

①縦割り&バラバラ
 なかでも、平井社長自ら、当初は「ワン・ソニー」を標ぼうしたように、縦割り組織で事業部がバラバラ、宝の持ち腐れやカニバリ(共食い)の弊害が起きている、という指摘は多い。

16万人「ワンソニー」を強調する平井社長(NHKより)
 「TV、デジカメ、イメージセンサーと、画像処理技術は同じなのに、縦割り組織で、社内で技術を共有しない。少なくとも、この3つの製品は、ちょっと変えれば使えるのですが。社内では、たとえばTVの技術者が『デジカメの技術を使いたい』と思うことがあるのですが、『デジカメのIPだしね』で諦めちゃう.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



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ソニーの現場組織(設計部門)
ソニーの海外駐在員の人数について(人事部資料より)
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