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2.有休・連休・休日をとりやすくメリハリがある ♯【労働負荷が自分にとって適度である】

❐負荷―生活軸『いい会社はどこにある?』

情報提供
サムネ生活ー2
第2章生活軸の構成(本稿は単行本『いい会社はどこにある?』の元原稿 《一部アップデート完全版》で、もとは《会社を選ぶ技術》と題して書き進めたものです)

総拘束時間が同じでも、しっかり休息をとれる「休日数」が多いほうが、メリハリがついて生産性の高い働き方ができるため、一般的には望ましい。逆に、ダラダラうだうだと、オンもオフもなく昭和時代のように働き続けるのが性に合っていて気楽でよい、仕事をしている時が一番落ち着く、という人もいるだろう。いずれにせよ、働くうえでの「負荷」を考える際、この視点は外せない。

Digest
  • 週休3日選択制への移行期
  • 看護師に普及する筋肉質な2交代シフト
  • 休みがとりにくい建設業
  • ノマド的で週2だけ90分拘束される保険営業
  • 「実質週休3日制+フルリモート」というリクルートの最終形

週休3日選択制への移行期

週休2日制が、官公庁も含め定着したのは1990年代である。※それから30年を経た現在、「週休3日」も選択できる時代へと、移行しようとしている。総勤務時間は同じでも、出勤回数を減らし、通勤回数を減らせば、そのぶんだけ全体の拘束時間を減らせて、休日数を増やせる。集中して長時間働き、じっくり休日に回復したい人向けの勤務体系である。

※現在では、都営の豊洲市場(旧築地市場)も、日曜に加え水曜が休みになって週休2日であるが、昭和時代、鮮魚仲卸業である筆者の父親が休みなのは日曜だけで、その日曜も事務所(といっても実家の2階の一室)で経理の仕事をしていた。平日は朝3時起きで競りに出て、13時ごろに帰宅。夕方から夜まで事務作業や注文受け。年間労働時間は4千時間を超えていたが、他人に任せるのが嫌いで、好きでやっていた。一族経営の有限会社とはそういうもので、自己裁量だから問題ないのである。そこに、「雇う側」と「雇われる側(使用人)」の決定的な違いがある。

ユニクロは2015年10月から、全国転勤のない「地域正社員」を対象に、週休3日制の選択を可能とした。鉄道会社などと同じ「変形労働時間制」※に基づき、1日10時間労働×4日=週40時間とし、週あたり労働時間は同じ、給与も同じで、休日を週3日に増やせるメリットがある。通勤が週5回→4回に減り、通勤拘束時間を2割減らせるメリットもある。

※労基法は「1日8時間・週40時間労働」を規定しているが、「月単位」「年単位」「週単位」で全体の労働時間を変えずに柔軟に時間を割り振り、その範囲内なら残業代を払わなくてよいのが変形労働時間制。よってユニクロの場合、週40時間に収まっている場合、1日10時間働いても、2時間分の残業代は出ない。

肝心の運用面であるが、会社が情報開示しないことからも分かる通り、利用状況は低調とみられる。理由について現場の中堅社員に尋ねると、「週休3日の働き方をしている人は、見たことも聞いたこともありませんし、全く活用されていない、というのが現場の実感です。1日8時間でもハードワークでくたくたなのに、1日10時間労働を義務にされたら、選択するメリットを感じないからだと思います」(店長)という、ユニクロらしい納得の答えだった。

ユニクロは中央集権&超マニュアル主義で、やることがきっちり決まっている。だから、どの店に行ってもその週にディスプレイされるマネキンの服装は同じ、従業員のお辞儀の角度まで数字で決まっていて、アンドロイドのような正確な動きを求められる。

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