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トヨタ過労死事件 CNNほか海外メディアが注目も在京民放は無視、一貫して冷たいトヨタ
CNNのインタビューを受ける内野博子さん。 

 

 


 トヨタで死んだ内野さんの妻が国を相手取った裁判で過労死が認められ(11月30日名古屋地裁判決)、2007年12月14日に判決が確定した。本件はCNN、英『エコノミスト』、ロイター、APなどが世界中に報じたが、国内民放でしっかり時間をとって経緯を報じたのは大阪地区での毎日放送だけ。東京では「なかったこと」にされ、トヨタの巨額の広告宣伝費に抑え込まれた格好となった。法廷ではトヨタ社員2名が「残業でなく雑談していた」と証言したほか、トヨタは「国に控訴しないよう働きかけて」という要望書さえ受け取らず、終始冷たかった。

【Digest】
◇「給料を支払わない業務=トヨタの常識」を断罪
◇CNN、ロイター、AP…世界のメディアが注目
◇「残業ではなく雑談」とトヨタ社員が証言
◇内野さんらの要望書もトヨタは拒否
◇豊田労基署がサービス残業時間を排除?


 月に144時間を越える残業などで過労死したトヨタの社員、内野健一さんの妻・博子さんが国を相手取った裁判で、健一さんの死は過労死と認められた(11月30日名古屋地裁判決)。被告の国は控訴を断念し2007年12月14日、判決が確定した。

 日本外国特派員協会で内野さんが記者会見 に出席したのをきっかけに、CNNをはじめ、英『エコノミスト』誌、ロイター通信社、AP通信社、など海外のメディアで大々的に報じられ、トヨタの過労死事件が世界中に広まった。

 トヨタの常識=「長時間労働および自主活動という名の無償労働」を認めなかった判決の意味は、極めて重大だ。

◇「給料を支払わない業務=トヨタの常識」を断罪
 あらためて、この裁判の概要を伝えておこう。

確定した地裁判決文より
(上)認められなかった被告側の主張の部分。内野健一さんが朝まで自宅で行っていたQCサークル活動も、勝手にやったと言わんばかりだ。
(下)裁判官による評価の部分。内野さんに不利なことばかり証言したトヨタ社員の供述について「信用することができない」と批判している。
 トヨタ自動車堤工場で働いていた内野健一さん(当時30歳)が2002年2月9日未明、職場で倒れ死亡した。倒れるまでの半年間は、異常な長時間労働(直前は月144時間の残業)「自主活動」と呼ばれる賃金のつかない無償労働によって心身ともに衰弱しきっていた。(詳しくは「トヨタの闇」ビジネス社刊を参照)

 3歳と1歳の子どもを抱えて残された妻の博子さんは、労働基準監督署に労災を申請したが棄却されたため、「遺族補償年金等不支給処分取り消し」を求めて国を訴えた裁判だった。トヨタが"自主活動"と主張してきた創意工夫提案・QCサークル・交通安全活動・班長会の役員の仕事などは、明らかな業務であると認められた。

 自動車工場だから、健一さんの仕事はライン作業が中心である。定時の後、あるいは定時前に長時間残業が課せられていた。しかも彼が担当していた品質検査業務は肉体的にも精神的にも過酷なものだったと、判決には次のように記述されている。

「~不具合が発見された場合には、自分よりも上位の職制である後工程のGL(編集部注・グループリーダー)やCL(編集部注・チーフリーダー)に対して謝罪をするとともに、不具合を発生させた部署に連絡をして、ラインを動かしながら修理をするのか、ラインから車を下ろして修理をするのかなどの対処方法について、折衝を行っていたものである。

 無駄を出さないことが絶対的な目標とされるトヨタ生産方式の下では、不具合処理における折衝が必然的に苛烈なものとなり、折衝の相手が上位の職制であることもあって、上記のライン外EX(編集部注・エキスパート=班長)としての業務は、健一に大きな心理的負担を与えるものであった」

 しかも、このような作業に加えて、自主活動という名の賃金のつかない業務(「創意くふう提案」「QCサークル活動」「EX会の活動」「交通安全活動」「職場委員会の活動」など)が健一さんに課せられていた。

 これらの活動についても、「使用者が支配する生産活動に関わるものであり、また、全員参加とされたり、賞金等が交付されたり、人事考課の対象となるなどの点に照らし、業務と評価すべきである」(判決文)と、全面的に原告の主張が認められている。

 判決確定の意味は重大で、ほかのトヨタ社員にも、日本の製造業全体にも影響を及ぼす可能性がある。もしかりに今後似たような裁判が起きた場合、いま公然と行われている「ただ働き」は違法とされる。当たり前の話だが、裁判所で出された決定はそれなりに重い。

◇CNN、ロイター、AP…世界のメディアが注目
 判決は、世界中に報道された。12月5日に外国特派員協会で記者会見があることを知ったCNNは、会見前に愛知県安城市の内野さん宅を訪れてロングインタビュー。記者会見の映像も交え、同日中に放送した。

 下記が、放送されたCNNニュース映像(WMVファイル)である.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



CNNより。トヨタに勤めたために夫を亡くしたにもかかわらず、労災でないとして補償を受けることもできないなか、2人の子を養いつつ訴訟に挑む内野さんの苦しい日々の暮らしぶりを世界に向けて伝えた。国内で起きた事件にもかかわらず、在京テレビ局で同等に放送したテレビ局はない。
(上)厚生労働大臣宛の要望書

(下)内野博子さんの計算では残業時間は月144時間。裁判では106時間あまりが認定された。出廷したトヨタ社員は「残業ではなく雑談していた」と証言していた。
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豊田覚王山  20:52 08/24 2012
今でも、年に1回は、飛び降り自殺するトヨタ社員っているんですよ。 名古屋の医者が言ってたよ。
もしかして  01:11 11/01 2008
下で言われている罵詈雑言を言われていたのは、自分かもしれんですね。 ヤクザみたいな設計とか居ましたからね。ほんとストレス何度も吐きましたよ。
怖い  03:32 05/29 2008
悲惨な会社ですね。地元がお膝元ですがこの企業には入りたくありません
名大出身総合職でも  23:43 03/06 2008
過労によるうつ病発症や自殺が多いそうです。技術者の場合で、他の職種は知りません。 新人研修の最後に「お前ら死ぬな」とか言われる会社です。 下請けはもっと悲惨で、トヨタ社員に言わせると「江戸時代の穢多・非人」。つまり自分達はまだマシだと。 下請け出向者で、聞いたこともないような罵詈雑言で毎日のように1時間も怒鳴りちらされてた人がいて、聞いていて気分が悪かったと言ってました。(でも皆見て見ぬふり)
はたけ  22:40 02/28 2008
殺人会社も殺人容認御用組合も犯罪だけど、それを知ってて容認している自分たちが一番悪いかもしれませんね。結局自分たちも容認してしまっている非から目をそらせて会社や役立たず労組に毒づいても虚しさが増すだけでしょう。ほんの少し、トヨタ批判が世にでた今の状況でもトヨタはまだまだ余裕なんでしょう。労基署グルは当たり前。そういう仕組みなんですよね、世の中は。「トヨタの闇」は歴史に残る功作でした。
あそこって  21:39 02/22 2008
僻地に本社があって、世間と隔離されたとこにあって、社風も独自の宗教的なところがあっ、やばそうだな。 あんな会社が日本の代表なんて日本は相当ヤバイ国かもね。
労組は死んだ  23:04 02/11 2008
労組幹部席が、出世の通り道にされている時代ですからねぇ。