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マクドナルド店長は管理監督者に非ず 750万の支払い認める地裁判決
東京地裁前判決後にメディアの取材に答える高野夫妻。「同じような境遇で働いている人たちに良い影響が出るものと確信している」

 


 日本マクドナルドの直営店(埼玉県熊谷市)店長が、会社側が店長を「管理監督者」とみなして残業代を払わないのは違法だとして、未払い残業代などの支払いを求めた訴訟の判決が1月28日、東京地裁であった。斎藤巌裁判官は原告の主張を認め、過去2年分の未払い残業代など約750万円の支払いを命じた。この判決はホワイトカラーエグゼンプションの歯止めともなりそうだ。「1個人が、こんなに大きな会社に対して訴訟を起こしても、仕事をしながら勝てる裁判がある」と述べる高野夫妻の勝訴日をルポした。

【Digest】
◇店舗内限定の場合、管理監督者に該当せず
◇唯一の会社側協力証人も勝訴を予想
◇控訴しないようにマクドナルドに申し入れ
◇「生きているうちに声をあげてほしい」
◇他業種の交渉にも影響

 会社側は翌29日に控訴したが、この判決は全国約1,700人のマック直営店の店長のみならず、残業代が支払われず長時間労働を強いられている同業・異業の店長職に大きな影響を与えるはずだ。

 28日午前10時に始まった裁判で裁判官が主文を読み終え閉廷すると、原告の高野廣志さん(46歳)は弁護団と固い握手を交わした。2005年12月の提訴から約2年、現職の店長が退職することなくハンバーガーチェーン最大手の大企業との裁判に勝利した瞬間だった。

 一方の被告席には、日本マクドナルドの弁護団の姿は初めからなかった。

 高野さんの裁判を支援してきた東京管理職ユニオンの安部誠氏によれば、「会社側が負けると予想していたので、判決文を受け取ってから2週間という控訴期限を少しでも延ばしたいのと、敗訴の判決を目の前で読み上げられるのを嫌ったためだろう」とのことだった。

 高野さんは1987年に同社に入社し1999年に店長に昇格したが、人件費の削減や適切な人事異動がされなかったため長時間労働を強いられることになった。

■高野さんの勝訴となった判決文。

原告弁護団によれば「とてもオーソドックスで手堅い判決」とのことで、新たな司法判断が示されたわけではないが、業界のリーディン グカンパニーへの判決という点で波及効果は大きい。

 

 

 残業は月に100時間を超え、2004年11月24日から翌年の1月25日まで63日間連続出勤、2005年3月16日から5月12日まで58日連続出勤となるなどの異常な勤務状態が続いた。1月にはぎっくり腰になり労災認定を受け、4月には勤務中に手のしびれを感じるなどの体の異常が重なり、医師には脳梗塞の前兆である「症候性脳梗塞」と診断されるなど、過労死寸前といえるほど過酷な状況だった。

 それにも関わらず、店長は管理職であるという理由で残業代は支払われず、年収は店長になる以前よりも低くなるという待遇の中で、無報酬な長時間労働の是正を求めて、日本マクドナルドを被告として裁判に訴えた(マクドナルドは残業代800万円を支払え!過労死寸前、現役店長が未払賃金請求の訴え )。

 労働基準法は規定の労働時間(1日8時間、週40時間)を超える労働や休日出勤には残業代を支払うよう義務づけているが、第41条により、「管理監督者」にはこの規定が適用されない。高野さんの裁判では、日本マクドナルドの直営店店長が管理監督者に当たるかどうかが最大の争点となった。

◇店舗内限定の場合、管理監督者に該当せず
 判決は、「管理監督者は、経営者と一体的な立場で活動することを要請されてもやむを得ない重要な職務と権限を付与されている立場にある」と指摘し、日本マクドナルドの直営店店長については「権限は店舗内に限られ、企業全体の経営方針などの決定過程に関与している事実は認められない」「勤務実態からすると、労働時間に関する自由裁量性があったとは認められない」として、管理監督者には当たらないとした。

 その上で、原告側が求めた2年分の未払い残業代や慰謝料など約1350万円の支払いのうち、未払い残業代など約755万円の支払いを命じた。

 高野さんの弁護団の一員である小川英郎弁護士は、この判決の意義を次のように解説した。

「権限が店舗内に限られる場合は管理監督者に該当しないという判断は非常に重要。高野さんの請求は、残業代が欲しいというのではなくて、長時間労働に対する歯止めがないことを訴えたのであり、長時間労働へのブレーキをかける判決といえる。

 退職していない現職の店長が裁判を起こしたという稀なケースであり、働きながらでも、みなさんの支援を得て、自分たちの働き方を社会に問うていくことができる、ということを示した点も大きい」

◇唯一の会社側協力証人も勝訴を予想
 今回の裁判で会社側から唯一、原告の高野さん側の証人として証言をした元日本マクドナルドの社員でOC(オペレーションコンサルタント:店長を統括する役職)だった鶴亀徳之介さん(45歳)に、判決が出る数日前に話を伺った.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



(上)判決後、西新宿にあるマック本社前で街頭の人々に呼びかける高野さん。行き交う人々からは、「あの判決の人だ」などの声があがり、関心の高さが伝わってきた。

(下)高野さんが加入している東京管理職ユニオンが日本マクドナルド本社へ提出した申入 書。控訴することなく本判決を受け入れるよう要求するとともに、団体交渉を申し入れている。
支援者約60人が集まった判決報告集会で発言する高野夫妻。妻の邦子さんの話に参加者も聞き入っていた。

 

 

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労働者の声  22:59 07/21 2013
それでも店長になれたんだろ。お前の発言は負け犬の遠吠えにしか聞こえない!お前も店長だったんだろうが!同じだよ、同じ!
元シニア店長  09:36 07/20 2013
高野君と仕事を一緒にしたことがありますが、彼は能力が低いマネージャーでした。特に自己責任でけがをしたにも関わず、労災として会社責任にして休暇を取っていました。彼は根本的に仕事ができないため、店長になるにもかなり期間がかかりました。こんな訴訟に勝っても他で雇ってくれるところはありません。
元社員  23:00 03/16 2008
東京管理職ユニオンのHP で団体交渉のやりとりを 読みました。「マクドナルドの店舗は会社そのもの」という回答があまりにも奇妙でしたね。この 期に及んでまだ店長は管理職と言い張るマクドナルドは、あまりにも見苦しい。これではどんどん 退職者が増え、入社したい人も減るでしょう。
元社員  14:51 03/06 2008
他店の店長たちも次々と残業代を要求する訴訟を 起こすようです。これに 対して、原田(敢えて呼び捨てにします)始め会社は裁判の判決を真摯に受け止めてないようです。原田などは,「店長が管理職でないと、失望が広がる」などとほざき、問題の核心をすり替えようとしています。一度つぶれた方がいいのではないか? 
nami  17:38 02/12 2008
現在の経営者は違法行為を平気で行います。「訴えれば好きにしろ!潰れて困るのはお前らだぞ!」と逆に脅迫もしますよ。当社も残業代4000万円取り返しましたが、その後も厚顔無恥に役員一同居座ってますよ。
にゃあにゃ  17:00 02/11 2008
今回の判決は今までの判例からして、全然驚くような判決ではないですよ。マクドナルドが今までの判例と照らし合わせて明らかに違法だとわかる行為を続けてきたことが、そしてまともな経営をしていないことが世間一般に明らかになったのはいいことだと思います。経営者は無反省なようですが。確信犯ですね。
野蛮人2  14:48 02/10 2008
従業員は労働者としてだけではなく、家計を支えて子育てをする父母であったり、友人関係や地域社会で社会生活を営む一市民でもあります。趣味を楽しんだり食事をしたり会話を楽しんだり・・・・・・。そういう人間に対する想像力や洞察力が欠如しています。利潤の最大化というものさしとそのための方法しか頭にない「現代の野蛮人」。こういう人間が影響力の大きい会社の経営をするのは危険です。