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「すき家」「ビッグボーイ」のゼンショー、工場で異物混入の不良ハンバーグを再利用

情報提供
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ゼンショーの工場からグループ会社のファミレス「ビッグボーイ」に卸されているハンバーグに、異物混入ではねられた肉が再利用されたという疑惑の告発が工場アルバイトから寄せられた。
 牛丼の「すき家」を経営するゼンショーの直営工場で、異物混入のために除外された材料を再利用している疑いが浮上した。グループ会社のファミレス「ビッグボーイ」や「ココス」向けの冷凍ハンバーグに、製造過程でセンサーに二度はねられた不良な材料を、日をおいて再度混入することで廃棄量を減らしている可能性が高く、これによって消費者は異物混入や食中毒のリスクを負うことになる。工場内の製造ラインで働いていたアルバイト社員にその実態を聞いた。

 有田清志さん(仮名・35歳)が川崎市にあるゼンショーの南関東第一工場に入社したのは今年の2月末。

 アルバイトとして契約し、当初は牛丼を箱詰めする作業を行ったが、10日ほど経ってから、ゼンショーのグループ会社であるファミリーレストラン「ビッグボーイ」や「ココス」に納品する冷凍ハンバーグの製造ラインに移された。

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ゼンショーの求人票と、2月末に交わした就業契約書。
 「アルバイトをしながら就職活動を行いたいので平日2日を休みにしてほしいという約束で入社したのですが、冷凍ハンバーグの職場のシフトでは休日は日曜と平日1日ずつになり、話が違うと思いましたが、すぐに仕事を変えるわけにもいかず、受け入れました」(有田さん)

◇工場内で目撃した衛生面での問題
 有田さんたちの仕事は、ミートパティを成型して冷凍されたハンバーグの梱包作業で、全体の作業はほぼ10人体制で行い、そのうち7人以上が常にブラジル系外国人だったという。

 扱っている肉はハンバーグの種類によって違うらしく、牛丼はオーストラリア産だが、ハンバーグに関しては有田さんは特に聞かされていなかった。

 ラインを縦に流れてきたハンバーグは、骨を含めた異物混入をチェックするセンサーを通した後で、横方向に流される。ハンバーグの流れてくる量は一定ではなくて、ときどき一気に流れてきて、その際にはハンバーグが一ヶ所にたまってしまい、作業者もさばききれずに、ラインの幅からあふれた分がぽとぽとと床に落ちることがあるという。

 「その落ちたハンバーグを、手袋をしたままですぐに拾うんです。落ちたハンバーグ自体はビニール袋に捨てますが、床に落ちたハンバーグをさわった手袋は取り替えずに、その手袋をしたままで作業を続けていきます。

 冷凍ハンバーグは調理する前の生肉で、ほとんど解凍しているものもあります。それが床に落ちたのなら、そのハンバーグを拾った手袋はその都度取り替えるべきなのに、そのままの手袋でまた次のハンバーグに触れていく。衛生上、とても問題があると思います」

 1回に落ちるのは1個か2個だが、1時間に10回以上落ちることもあり、それを拾うのはラインの最前線にいる4人で、手袋を替えずにそのまま作業を続けているという。

 「ハンバーグ製造の責任者である正社員に聞いたのですが、作業中に一部が解凍してしまったハンバーグも、また梱包して冷凍庫に入れておけば問題ない、ということも言われました」

 これだけでも食品衛生上の問題があるが、有田さんがそれ以上に問題にしているのは、異物混入を感知するセンサーがはじいたハンバーグを、新しい材料と混ぜて再利用している疑いが強いことだ。

◇二度センサーにはねられたハンバーグの行方
 「6月の終わりに、アルバイトで梱包作業のリーダーをしていた人が辞め、7月からは、会社の指示を受けて、自分を含めた3人のアルバイトがリーダーの立場になりました。再利用に気がついたのは、それからです」

 異物混入を防ぐためのセンサーにはじかれた冷凍ハンバーグは、バンジュウと呼ばれる箱に入れておき、時間をおいてから一度ラインを止めて、もう1回センサーに通す。

 センサーが誤作動する場合もあるので、再度チェックするのが決まりなのだという。そして、2回目もセンサーにはじかれたハンバーグはラインから外す。

 「前のリーダーの時までは、そのはじかれたハンバーグはそのまま廃棄していたのを覚えています。

 ところが、7月に入ってからは

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工場ルールには、アルコール消毒すべき場合として「生肉などの食材、機器を扱う時・床ゴミ等処理したとき」などがあげられているが、衛生面の実態とはかけはなれていた。

傷害事件のあった翌日に治療を受けた際の診断書。「左肩挫傷2週間の加療を要する」と明記されているが、会社側は「本人が尻もちをついた」と主張している。有田さんの退職届の退職理由には、人事部の代筆により、「7.MgrやCrewとの人間関係が悪いため」に○がつけられている。4月、5月と、退職した8月の給与明細。通常は30万円前後の収入があったが、不本意な退職により無収入となった。

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