MyNewsJapanとは
 
書く・読む 記者 登録・変更

記事の出稿

情報提供

読者コメント

ランキング

メルマガ 登録・変更

お知らせ

HOME
会員ID :
パスワード:
会員登録・解除 お気に入り記事
01/24 2009
内定取り消し732人 文科省発表
 文部科学省は23日、就職内定を取り消された今春卒業予定の大学生が264校の732人(5日現在)に上ると発表した。短大では16人(14校)、高等専門学校では5人(5校)が内定を取り消された。計753人のうち397人がまだ就職活動を続けている。
 国公私立の大学と短大、高等専門学校計1235校を対象に調査し、1190校から回答を得た。大学生の内訳は▽国立63人▽公立20人▽私立649人。(1月23日13時3分配信 毎日新聞)

 文部科学省が、自分の縄張りである学校を調査する。一方で厚生労働省も、学校の就職支援部門から情報収集して、ハローワークの情報と併せて、まったく同じ「内定取り消し」情報を発表。本来は全く必要がない基準を審議会に作らせて、厚労省の原案通り承認させ、公表する、しないで企業に脅しをかけて権限を拡大しようとしている(生活者の立場からは全面公開が当り前だ)。

内定取り消し企業名「事実上公表なし」 学生の立場無視、企業と癒着し権限拡大する厚労省

 文科省は学校側の立場で、厚労省は企業の立場で、省益拡大争いをする構造。その過程で、生活者の立場から見れば無駄な作業が次々と作り出され(審議会とか基準作りとか)、重複業務が発生し(両方で同じ情報収集して同じ発表してる)、税金が湯水のように無駄遣いされている。

 「生活者省が必要だ」と大前研一氏が主張しているが、まったくその通りである。学校や企業の立場で政策を実行することが省益の拡大につながるのではなくて、生活者の立場で政策を実行することが官僚の出世につながる仕組みにしない限り、このような生活者不在(この場合は卒業して就職するという生活者としての当り前の活動)の行政はなくならないのだ。

 
18:30 01/24 2009 | 固定リンク | コメント(2) | アクセス数(460)


01/11 2009
Tinyblogsimg_a20090111050855
野党が出した解散要求決議案に賛成した渡辺善美氏。(『報道ステーション』12/24)
 

 

 

  

 最近、メディアに出まくっている渡辺善美議員。左記は、ただ1人党議拘束を破って解散要求決議に賛成するため立ち上がったシーンだが、まさしく去年のベストショットだと思う。

 みていてワクワクした。身震いした。私自身がmaverickでdonquixoteで、かつ宗教家、革命家の魂なので、こういうのには心の底から共感してしまう。

 党内では「劇団ひとり」と揶揄されているそうだが、むしろ一匹狼(マーヴェリック)と呼ぶべき。

 公務員改革を行革担当相として命がけでやってきて、それが麻生総理のお墨付きで「渡り」の斡旋まで可能にしてしまうなど明らかに骨抜きにあっているから、反旗を翻して、離党する。極めて理にかなった行動で、そこには一点の曇りもない。

 霞ヶ関と自民党議員以外の全員、国民・マスコミも含めてみんな味方だ。自民党内には同調したい人がたくさんいるが、小選挙区制のもとでは公認されなければ当落線上の人は落選が決定するので、言い出せない。今離党しても民主党は公認してくれない(もう候補者が決まっている)。

 渡辺善美氏の場合、選挙基盤が磐石で、絶対に選挙に勝てる「強さ」があるからこそ、離党ができる。選挙に強くない人は、こういうときに自分の信条に従って行動できない。つまり国民のためを思う「優しさ」を表現できない。これでは、政治家という仕事にやりがいなど感じないだろう。 「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きるに値しない」。拙著『やりがいある仕事を…』(光文社)のあとがきにも書いたが、改めてそういう時代なのだと思う。
「強くなければ生きていけない、優しくなければ生きるに値しない」。これはレイモンド・チャンドラーというハードボイルド作家が、1958年の作品で主人公に言わせた名セリフであるが、50年後、欧米へのキャッチアップをとうに終え、次の方向性が定まらず漂流する日本は、まったくその通りの時代になったと思う。

 まずは、「強さ」が必要なのだ。ビジネスマンにとってのそれは経済基盤であり、政治家にとってのそれは選挙基盤である。自由選挙という市場原理のなかで、誰が対立候補に出てこようと、渡辺氏は勝てる。

 きたる衆院選後は、江田けんじ氏のように「党には無所属だけどマスコミに所属」みたいになって世論に影響を与え、民主党政権に閣外協力することになるだろう。天下り禁止の点で民主党と政策が一致しており、小沢首相次第では、世論の人気を背景に行革担当大臣に返り咲く可能性もある。世襲ながら、数少ないまともな政治家の1人だ。

 
12:19 01/11 2009 | 固定リンク | コメント(3) | アクセス数(589)


01/10 2009
国会では「定額給付金を受け取るか」と「内部留保があるのに派遣切りはけしからん」という精神論が議論されている。なんと低レベルな国だ、とあきれてしまう。グリーンニューディールで立て直すと言ってるオバマみたいな夢のある政策議論をなぜできないのか。

受け取るか受け取らないか閣僚全員に聞くマスコミのアホさも、つまらない喜劇を観ているようで嫌になる。国会議員とマスコミ社員の日本一高い人件費がこんな下らない質疑応答に費やされているのだ。

法律家のキャリアで経営を理解していないらしい枝野氏が派遣切りを批判していたが、派遣を規制しても、規制前の元の状態には絶対に戻らない。失業率が上がるだけ。

2004年の派遣法改正がなくても日本の非正規社員は一貫して増え続けているので、派遣法改正がなければ、派遣ではなくてパートや契約、請負になっていた。どのみち全員正社員体制では国際競争力がないのだ。派遣法改正は、ルビコン川を渡ってしまったのだから、戻しても労働者全般の利益にはならない。

私は非正規に置き換えるコンサルを5年やっていた。正社員を派遣/パート社員に置き換えると、大企業では1人あたりのコストが約3分の1になる。しかも製造業ではパートでもできる仕事が多く、ある業界最大手企業の品質管理部門では、65人の正社員のうち31人をパートと入れ替えても業務が回ってしまうという調査結果を出したこともある。

派遣を禁止しても、パート社員や請負会社が入るだけで、正社員に戻ることはありえない。無駄に高いだけで経済合理性がないのだ。ただでさえ日本の正社員はこの円高でほぼ世界一の高賃金を得ている。平均を上げれば国際競争力が落ちて日本の製造業は泥舟化するだけだ。

過去には、人手不足の経済成長期に人材確保のため正社員を雇っていただけで、今は逆に人あまりになっている。

しかし、菅代表時代に政調会長をやっていた枝野氏も製造業への派遣解禁は間違っていたと明言し、テレビ番組でこの問題を聞かれ「もちろん禁止によって全員が正社員に戻るとは考えていないが、一定程度は戻る」から2004年以前に戻すべきと言っている。このコンビは、政権とったら、本気でやる気だ。

だが、パート・請負・期間工といった、他の形態の有期雇用に置き換わるだけである。企業に正社員として雇う義務を課せる訳がない。

菅直人氏の名言「企業はリストラできるが、国は国民をリストラできない」はそのとおりだが、企業が成長しないと雇用は増えないのであって、菅氏が成長戦略を語ったのを見たことがない。市民運動出身の菅氏と弁護士の枝野氏という「経営はよく分かりませんコンビ」が民主党の政策立案の中心にいて政権をとったら、日本経済は泥舟化して沈没するだろう。

企業内同一労働同一賃金を法制化し、解雇法制から不利益変更まで、正規も非正規も均等待遇にする(つまり正社員の過剰保護をなくしフェアな労働市場にする)のが、何よりも先である。そのためには正社員の利権集団である「連合」の既得権を打破すべきなのであって、民主党は、派遣規制強化法案ではなく均等待遇法案を提出しなければいけない。

 
10:39 01/10 2009 | 固定リンク | コメント(1) | アクセス数(481)


01/08 2009
 京セラの「賞与支給式」なるものをアップした。

 京セラ“賞与支給式”で全社員に明細手渡し「貰えることに感謝しなさい」

 関係者によれば、京セラは「最近、この手の情報に会社側が非常にナーバスになっている」そうで、mynewsjapan.comには、以前はアクセスできたのに、前回の記事がアップされて以後、会社からサイト自体にアクセスできなくなったそうだ。

 「社員のアクセスログも取っているようですし、メールも検閲が入ってるような気がします」。メガバンクや富士通並みの厳しい情報管理である。

 京セラのような有名企業にNGサイト認定されるとは光栄だ。

 「やりがいある仕事を市場原理~」(光文社)のなかでも書いたが、グーグルやオーバーチュアもうちのサイトをNG認定していて、検索連動広告を打てない。

 グーグルは「企業名は商標用語だから企業の許可が必要だ」(ウチのサイトは企業の悪いところも書くから許可される訳ないんですけど)、オーバーチュアは「コメント欄に誹謗中傷がある」と訳の分からないことを言ってきた。

 要するに、グーグルが中国政府に反体制派の情報を渡すのと同じで、「super capitalism」(ロバートライシュ)のよい例だ。カネ儲け主義を義務付けられている上場企業に人間が持つモラルを求めてはいけないことがよくわかる。

■手渡し会が「歴史」になる日
 なお、大手渡し会は、キヤノンでもやっている。こちらは現生だからすごい。「感謝しろよ」という押し付けがましさすら感じる。本来、雇用関係は対等なはずだが、到底、そうは思えない。

 キヤノン 厳しさ増す昇格スクリーニング、若い人ほど狭き門に

 キヤノンでは年末、ボーナスやサラリーとは別に、「お祝い金」が出る。その日は、「ご苦労様でした」というCEOメッセージがイントラに掲示され、夕方、派遣社員が帰ってから、手渡しされる習慣がある。部長が課長に、課長が平社員に、封筒に現金を入れて、手渡す。

 給与明細も、毎月、全社員が手渡しで貰う習慣がある。ボーナスも、御手洗会長が自ら、約800人の部長級以上の幹部に対して、手渡す。メディアの取材に対し「最後のほうになると手のひらが痛くてたまらなくなる」と述べている。御手洗氏は、手渡しにこだわりを持っているようだ。特許が評価されたときなども、現金(5~10万円)が手渡されるという。

 こうした“昭和企業”は、いずれも終身雇用を維持している。キヤノンも京セラも「社員は家族」だからリストラしない、そして、一体感を確かめるために「手渡しの儀式」に労力をかける。

 果たして、今回の不況を生き延びることができるのか。為替が1ドル70円までいって1年続けば、「トヨタ・キヤノンついにリストラ」のニュースが流れるだろう。

 リストラの開始とともに、手渡しの儀式も過去のものとなるだろう。「そんなことやってる場合じゃないでしょ」の空気に支配されるはずだから。

 
06:41 01/08 2009 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(1877)


01/04 2009
 飯島愛に次いで、また30代の永田寿康氏が亡くなった。先が見えてきて、再チャレンジが効かなくなる30代の苦しさ。特に真面目な人ほど、生きる希望が失せるのだと思う。再チャレンジを許さない日本のカルチャーを元国会議員が証明したかのようだ。

 永田氏は東大→大蔵省→国会議員で、結婚もしている。客観的に見ると恵まれすぎだ。私の周りにも慶大生のなかには、全てにおいて(頭脳、家庭、容姿、就職…)恵まれすぎていて、オマエ少しは苦労しろよ、と言いたくなる人は珍しくない。私のように挫折だらけで会社と裁判やるほど悩めとは言わないが、「努力なんて報われないし、やってらんねぇなぁ」と思うことは多い。

 だが、“生まれつき要因”で若い時分に「恵まれすぎ、順調すぎ」の人は、30代以降に深~い落とし穴に落ちることがあり、しかも耐性がついていないから這い上がるのはさらに大変、というのが、いささか単純化した今回の事件の見方ではないか。偽メール事件のときの永田氏は、それまで順調過ぎたからか、明らかに調子に乗っていて、国会を軽くみていたと思う。

 だから、努力が報われずに苦しむことは、そう悪いことでもない。先憂後楽なのだ。そうとでも思わないとやってられない…。


 同様に、生まれつき恵まれている人が多いのが、大企業である。似たような構図(恵まれすぎ、耐性ナシ)はおおいにあるとは思うが、それにも増して「働かせ過ぎ」問題のほうが大きい、というのが私の結論である。

 300人近くの正社員総合職を取材してきたが、いつも話題として盛り上がるのが、社員の精神疾患とその最悪のケースとしての過労死、自殺。それも、30代が多いのだ。

 トヨタ社員の自殺の件は単行本『トヨタの闇』にもリアルに書いたせいで社内で問題になったらしいが、こうやってジャーナリズムが報道しないと問題がなかったことにされてしまうのだから、問題を顕在化させるために、私は使命感で淡々と報じている。

 ジャーナリズムが存在しない既存マスコミは「スポンサー降りるぞ圧力」に負けて、電通過労死事件のように、遺族が裁判を起こさない限り書かないという大本営発表ぶりだから、私がやるしかない。

 ソニー若手社員の独身寮での首吊り自殺については、幻冬舎が「本のイメージにかかわる」などと渋り、単行本『これが働きたい会社だ』では削除されてしまった。同期入社の社員から直接聞いた話が嘘の訳ないでしょう、嘘つく動機がないでしょう、と説得したのだが、残念だ。

 「隣の室の室長が自殺した」(三井物産)、「自分が所属していたパソコン誌の編集長が突然、自殺した」(朝日新聞社)というように、まあとにかく聞けばポンポンと、身近な人が、どうみても仕事上の理由で逝ってしまった話をリアルに聞ける。隣の部署まで広げれば確実に1人は現役社員が亡くなっている、という程度に身近だ。

 会社は表面化しないよう、全力で握り潰すべく、ウラで緘口令を敷く。よって厚労省はもちろん把握していないから、その深刻さに気づかず他人事だ。だが、事件は役所ではなく現場で確実に起こっている。

三井物産

朝日新聞

 ファイザーのMRによれば、「だいたい10人に1人くらいはいて、毎年1人くらい身近で知ってる人が精神疾患になっている。十数人の営業所でも2~3人経験者がいる」というから、かなりの高確率だ。

 取材しても精神疾患の話が出てこないのは、“のんびり公社体質”が残るNTTや独占企業の東電くらいである。


 原因は、正社員の働き過ぎ。しかもほとんど裁量労働制になっているから時間では計れないし、社員が出世のために、自ら「過働き」に応じる。過労を拒否するということは、即ちその会社での出世を諦める、ということ。その場合、外の世界に魅力的な選択肢があればよいのだが、流動化が不十分なために、ないと思う人が多いのだ。

 たとえばトヨタで「過働き」に応じなければ、和を乱した、KYだ、という烙印を押され、30代以降の出世は絶望的となる。そして、愛知県でトヨタといえば最良の会社であり、家族でもいようものなら、辞めるなどとは言い出せるはずもない。

 以下のリポートは、そのトヨタ自動車に20年以上勤め数年前に辞めた総合職社員を、昨年、私が直接取材して聞いた貴重な話だ。この証言では、亡くなった人数が計7人にものぼる。

 89年、90年ごろのバブル期、1ヶ月以内に立て続けに起こったのでよく覚えているのですが、3人が亡くなったんです。「人が足りないから仕事をしすぎる」という状況は、今に似ています。

①明知(みょうち)工場で、石を粉砕する砂を作る機械に人が巻き込まれて、ミンチになってしまった。社内報には「過労のため」とだけ出ていました.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。


 
09:12 01/04 2009 | 固定リンク | コメント(3) | アクセス数(1305)


01/02 2009
 年末年始の番組では、NHKスペシャル「激論2009」(元旦夜)が抜群に面白かった。スタッフィングが絶妙だ。この面子はNHKのブランドがないと揃わないと思う。このカードより面白いのは池田信夫VSリチャード・クーくらいだろう。

竹中平蔵・八代尚宏ペア
    VS
金子勝・斉藤貴男ペア

 のダブルスだった。
 (オマケで山口二郎、外交枠で岡本行夫、女性枠で勝間和代)

 急進構造改革派 VS イチャモン派、の印象。後者は対案が見えず「週刊金曜日」的だ。漠然と社会民主主義がいいと言って批判するのは簡単だ。どうすべきだったか、これからどうすべきかを徹底的に言えばよいのだが、問題だ、問題だ、とばかり騒ぐ。

 両者は“宗教”が違うので噛み合わないと思われたが、実はそう違いはないと感じた。私は「修正八代・竹中派」で、「経済・雇用の構造改革大賛成、だがセーフティーネット整備とセットでの実施が必須」派。

■八代:「規制緩和で非正規社員が増えたのは何の検証もなしに言われていることで、経済の長期停滞が原因である」

→これは違和感。2004年の製造業への派遣解禁で明らかに増えた。規制緩和で雇用が増え、失業率を下げたのは確かだが、非正規社員が増えていないというならば、相当な根拠の説明が必要である。

■竹中:正規雇用が日本では恵まれすぎているから新しいこと(=派遣)に逃げざるをえなくなった。雇用は守るのではなく、作るものだ。

→まったくその通り。

■竹中:同一賃金同一労働のためのオランダ型の労働市場改革を、小泉政権から安倍政権に引き継ぐとき、やろうとした。それを財界も労働組合も反対した。改革を中途半端に止めてしまっているからこういう事態が生じている。

■金子:同一労働同一賃金の話なんて、実際に出てこなかった。小泉政権のときの年金改革でも一元化は先送りになった。医療改革でも、低所得者ははみ出てしまう。

→その通り。ココがこの議論の最大のポイントだった。

 つまり、同一労働同一賃金、年金、医療といったセーフティーネットの構築が必要であることについて、出席者の全員が完全に合意している。だが本来、セットで同時期に行うべきだった(またはセーフティーネットが先!)改革なのに、郵政や派遣の規制緩和・構造改革だけを先行して行い、あとは放ったらかしにしたことが、今日の非正規労働の悲惨な状況をもたらしている。

 それは竹中も内心分かっているのだろうが、それを潔く認めてしまうと自分の功績・人生を否定することになり、ひいては小泉に傷をつけてしまうので、「財界と労組が反対して安倍政権が改革を続けなかったから」と他人のせいにしている、というわけだろう。

 そこを金子・斉藤ペアがザクっと指摘すればこの議論は綺麗に終わったのだが、2人にはその力量がなかった。

 竹中に言わせれば、「セットの片方だけでもやったんだからオレはエラい。1つでも前に進んだんだ!オマエら外野の評論家どもに政策決定の大変さなんて分からないだろう、批判ばかりしやがってラクな商売だよな!」と言いたいだろうし、金子・斉藤ペアに言わせれば、今日の格差社会は経済・労働の規制緩和だけを先行してやりすぎたせいだから、それを主導した竹中・八代ペアの責任は重い、となる。

 つまりこれは、為政者の結果責任をどの時点で判断するかという話なのであり、政治家は歴史が判断するというならまだ判断は早いが、今時点で判断するなら、小泉政権発足時と、その結果おきた今の状況(責任の半分は安倍福田麻生にあるが…)を比べると、経済も社会もあまりよくなっていない。

 竹中は2005年は株価が42%上がったというが、今は下がっている。後世にツケ回しした株価上昇など意味がない。まあ、この勝負、5分5分というところだろうか。

 結局、竹中は官僚(郵政、国交省)、道路族議員の既得権改革(公共事業削減)は確かにやったが、経団連・連合の既得権には切り込めず、未来の若者の雇用を犠牲にした。その罪は権力者として背負わねばならない。全て自分が正しく間違いはなかったと言い張るよりも、認めるべきところは認めたほうがカッコいいと思う。グリーンスパンだって認めているわけでね。

 個人的な心象としては、実行者のほうが評論家よりも格上なので、実行者としてできたこと、できなかったこと、をはっきり言ってくれれば私の評価は高い。

 
22:50 01/02 2009 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(562)


01/02 2009
Tinyblogsimg_a20090102081853
ビッグマック
 円の独歩高だと言われる。たまたま各国の協調利下げに日本が加わらなかったり、たまたま日本企業がリスクをとらない弱気体質だったから金融危機に巻き込まれなかっただけで、いまの為替レートは行き過ぎではないのかという議論がある。

 円の実態価値がどれほどのものかを確かめるのに役立ちそうなのが、エコノミスト誌が発表している「ビッグマック指数」だ。要するに、各国のマクドナルドでビッグマックをいくらで買えるのか、である。

 『エコノミスト』が調べた一覧表は、ここに載っている。これは2008年7月のものなので、価格改定がないと仮定して、2009年1月の為替で修正してみたのが下記である。

 モノには適正価格がある。
 私のなかで、皮膚感覚として、どう考えてもおかしい価格第一位が、日本のマクドナルドと薄型テレビだ。これらは適正価格を越えて安すぎる。次がユニクロの一部の商品(ジーンズ等)で、これもおかしい。何か悪いことをしているに違いない、と直感するレベルだ。

 ずっとおかしいと思っていたが、マクドナルドは馬脚を現した。要するにあの価格は、違法労働によって、店長の違法なサービス残業で成り立っていたのだ。本来は店長の人件費に充てられるべきカネで、消費者が安い価格を享受していた。

マクドナルド店長は管理監督者に非ず 750万の支払い認める地裁判決

 松下の薄型テレビも、大阪の松下プラズマディスプレイ茨木工場で働いていた吉岡力さんが2005年5月に偽装請負を告発。シャープでも下請工場で外国人労働者が違法就労するなど、要するに悪さをしていることで実現できている価格なのだった。トヨタもキヤノンも同じだ。

トヨタ系部品メーカー、偽装請負を内部告発した期間工を更新日3日前の雇い止めで“報復”

 ユニクロもどこかで化けの皮がはがれるだろう。ギャップやH&Mに比べても、皮膚感覚で安すぎる。


 では、この見方をマックの表に適用しよう。マクドナルドは、最適調達を行う。つまり世界中の一番安い材料を調達し、一番安いところで加工し、一番安い方法で輸送してくる。だから材料費はほぼ同じだ。

 となると、一番価格に響くのは、従業員の人件費と土地代だろう。上の現在の価格表では、ビッグマック1つを、日本の280円より安く買える国は5つある。香港の156円は土地代の高さを考えると確かに安過ぎる感じはあるが、中国系の安い労働力が使えそうだし、場所がら、日本より違法労働が横行しているかもしれない。

 164円の南アは白人支配の格差社会で、安い黒人労働力の賜物だろう。となると、シンガポールと、OECD加盟のオーストラリア・ニュージーランドあたりが「安すぎる、為替が行き過ぎだ」という結論になる。肉の調達で現地調達してそうだから輸送費が安いのかもしれないが。

 逆に高いほうを見ると、米国のビッグマックは1ドル90円という今現在のレートでも324円。これは、いかにも適正ではないか。やはり、輸出企業であるトヨタ・キヤノンによる「経団連圧力」が効いていたのかは知らないが、これまでが円安過ぎたのだ。

 これだけ円高なのに、まだユーロ圏で1個426円というのは、ちょっとおかしくないか。先進国で労務費が高いうえに、最低賃金や雇用法制がしっかりしているからだとは思うが、「まだ円安」の証拠かもしれない。

 こうしてみると、マックを通してだけ見るならば、現在、円の独歩高と言われてはいるが、実はここ数年の円が異常に安過ぎたというのが正解であって、急激に適正に向かっただけ、というのが皮膚感覚と言える。ドルやユーロに対しては、もっと円高になっても不思議ではないのだ。

 オーストラリアドル、ニュージーランドドルあたりは多少、買っておいても損はしない、という程度であろうか。

 オーストラリアドル(→右図)を見ると、確かに下がり方が尋常ではない…。

 オージービーフを提供してるステーキ屋さんなんか、もう盆と正月が一緒に来て、ボロ儲けでボロ儲けで笑いが止まらない、いったいどうやって税金対策しようか、というところだろう。

 彼らは、消費者から「値段下げろ圧力」がかかるのを恐れて口外しない(裏で笑ってる)し、悲惨な話しかメディアがニュースとして扱わない(人の不幸は蜜の味)から、いつも大田区の下請け町工場が円安でトヨタなど輸出産業が打撃を受けて仕事が減って大変だ(税金で助けてやれ)、という話しか流れない(こういうニュースはトヨタにって都合がよい)。

 さて、本題に戻ると、エコノミスト誌には、より正確に為替の妥当性を判断できるように、各国の「バイトの時給」「1平方メートルあたりテナント賃貸料」も一覧表に入れていただきたい。というか、『日経ビジネス』や東洋経済、ダイヤモンドあたり、少しはこういう役に立つインデックス企画モノをできないのだろうか。

 サラリーマン体質が染み付いているからアイデアが浮かばないのだろうが、日本の雑誌は“ミシュランもの”にとことん弱い。だから私のような業界の人間でさえ、目もくれないのだ。どうりで雑誌不況になる訳である。

 
09:52 01/02 2009 | 固定リンク | コメント(3) | アクセス数(672)


12/31 2008
Tinyblogsimg_a20081231164833
希望退職者の結果(レナウン)
 

 

 レナウンの希望退職募集は300人の枠に286人と発表された。特別加算金は約13億円だというから、1人あたりわずか455万円に過ぎない。アパレルは報酬水準の低い業界で、レナウンは平均年収565万円(42歳、2008年2月時点)。対象はおそらく50歳前後が中心だから、まあ基本給40万円ほどとして、12~15ヶ月分くらいが割増ということになる。これは、全く少ないほうだ。

 →レナウンの希望退職

 株主・経営側からすると、単体の従業員891人なのに、286人も削減できるというのはすばらしい。その他に嘱託93人もばっさり斬るという。来月末には皆さん、退職だそうだ。

 驚くべきは、社員約900人の会社で400人もいきなりいなくなっても業務が回ってしまうということだ。いかに不要な人材が社内にウヨウヨしていたか、膿が溜まっていたかを物語る。

 業績が少し良かった頃は、どんなに余剰人員がいることが分かっていても日本の判例法理では削減できないから、2008年2月期に80億円の純損失になって、これでリストラができる環境が整ったということだろう。ここ数ヶ月は、あらゆる海外通貨に対する急激な円高で、基本的に輸入モノが多いアパレル業界などはボロ儲けのはずなのだが、貴重なリストラのチャンスを逃すわけにはいかない、ということか。

 日本企業は、大企業ほど、膿がたまっている。この不況は、まさに膿を吐き出し、再生につなげるチャンスだ。なのに、リストラに名乗りを上げるのは、日本IBMやソニーといった、既に過去のリストラで膿が少なくなっている会社ばかり。膿まみれ、メタボ体質のトヨタやホンダなどは、まだ我慢している。これは企業の健康によろしくない。


 最近、ファイザーのリストラについて書いたが、入社2年目から60歳まで応募可能で、最大72ヶ月という手厚い割増金がつくものだった。受付の電話はパンクし、15分で〆切ったという。

ファイザーのリストラ

 ファイザーの場合、全世界で1割削減の方針から降りてきたものだが、外資の日本法人は、日本の実情など何も知らない海外の本社から、トップダウンで「ヘッドカウントを減らせ」という命令を受けるのが普通だ。なぜか頭数を減らすことが至上命題なので、サンのように、新卒社員に年収2年分を与えて辞めさせるという、訳の分からないことも平気でやってしまう。

サンマイクロシステムズのリストラ

 日本では若手の正社員は人材価値が高い(安い給与で給与以上に働く、非正規はスキルアップしていないから採用対象にならない)のだが、海外の本社はそんなことは何も知らない。そして、日本の雇われ社長は、所詮は子会社のトップなので、素直にやらないと自分がリストラされてしまう境遇にある。

 ファイザーの割増退職金は、最大60ヶ月の割増金を出したソニーや、それと同等と言われる松下と同じクラスで、「人に優しい」会社といえる。もはや国内系か外資かは関係がなくなった。


 リストラについていえば、資本の内容よりも、むしろ、企業カルチャーやその時々の財務内容が影響すると見てよいだろう。

 たとえば日本IBMは、かつて(90年代)、ガースナーが世界的に4割の社員を減らした際に、日本で行われた最初のリストラは、非常に条件が良かった。私が営業マンから聞いた話では、30歳でも1千万円ほどを貰い、喜んで転職していった人が続出したという。より年齢が高ければ、さらに良い条件だったはずだ。

 だが、リストラを繰り返すうちに、もはやその体力はなくなり、10年で渋~い会社になった。「1000人リストラ」が進行中の現在、割増退職金はせいぜい14ヶ月などで、50歳でも1千万円前後にしかならない(ファイザーは35歳でも1500万ほどになる)。これは企業カルチャーの変節と財務内容の悪化という、双方が影響している。

 企業カルチャーが正体を現したのが、三洋電機と富士通だ。両社は、割増退職金を払いたくないことが見え見えの、嫌がらせで依願退職に追い込むひどいリストラを断行した。

→タコ部屋方式の富士通

→ヤクザ研修方式の三洋電機

 リストラのやり方を見ると、会社の体質が良く分かるので絶好のチャンスである。


 連合は「雇用維持」をバカの1つ覚えのように言った上に春闘で賃上げ要求(ベア)を求めるというKYぶりで「80年代かよ」とツッコミたくなる利権体質だ。

 雇用を守ることが優しい会社であるかのようなマスコミ報道も目立つ。不況で仕事が減っているのに、デキない中高年に無理やり仕事を作ってあげて雇用を維持することが「本当の優しさ」である訳がないだろう。

 そんなことをしたら、社内の空気は淀み、若手はポストにありつけずにキャリアアップのチャンスを失い、会社全体のモチベーションが下がり、業績は高コスト体質のまま悪化、会社ごと沈没して全員解雇だ。「会社の泥舟化」である。

 実際、2000年初頭に日本で初めてワークシェアリングを導入しようとした三洋電機は、結局、本格的に実施することもなく、さらに成果主義による抜擢制度も大失敗に終わり、京セラや松下に分割、売却された。悪平等主義が社員のモチベーションを下げていたことは否めない。

→幹部候補生制度が破たん

 つまり、日本には「同一賃金同一労働」の法体系がないため、1社だけがワークシェアをやっても、正社員全員の1人あたり取り分(給与)が下がるだけなので、モチベーションが下がり、有能な人材が国内の他社に流出する。

 非正規雇用者も含めた、「企業内同一賃金同一労働」を国全体で法制化し(重い罰則付き)、正社員全体の報酬水準を下げ、かつ、同時に解雇規制と給与カット規制を緩和するしかないのだ。それが労働市場の最適化であり、労働生産性の維持向上につながる。

 その場合、現在、普通以上に成果をあげている正社員の給与が下がることはない。現在の非正規の人に回る原資となる資金は、貰いすぎの中高年から捻出されるためである。したがって企業の生産性や国際競争力が落ちることはなく、国全体が「泥舟化」することもない。

 現在の連合や社民が言っていること(=非正規を正社員にしろ、正社員の雇用は守り賃金も上げろ…)を実行してしまうと、国ごと「泥舟化」してしまうのだが、あの人たちは、それが全く分かっていないのがイタい。経営と労働、双方の現場が見えていない。

 私は産業記者、経営コンサル、企業ミシュランの取材で、両方の現場を見てきたが、あの不毛な論議はそろそろやめて、国の競争力とフェアな労働市場を両立させる道を考えたらどうか。

 しばらくの間、厳しい経済環境のなかで少々の膿は出されていくだろう。だが残念ながら、2009年も、延々とこのままの膠着状態が続きそうである。

→参考:→雇用が安定している会社、えげつないリストラを平気でやる会社

 
18:09 12/31 2008 | 固定リンク | コメント(0) | アクセス数(965)


12/27 2008
話題になっている『金スマ』。無視できない証拠映像だと思う。いつ放送の映像なのだろうか。

いずれにせよ、人生において、ある程度の節目のスケジュールは決まっていて、なかなか自力では動かせないのだな、と思わせるものである。寿命も、かなりの程度は決まってしまっていて、避けられないものなのではないか。

飯島氏の場合も、そういう宿命だった、ということではないか。それが、みえる人にはみえてしまう。それが何によるものなのかはよく分からないが、そういう「超能力」的なものを持っている人が存在している、ということは、私も取材で実感している。

第2の江原を探せ!(amazon.co.jp)

それにしても、30代で普通に亡くなるものだ。アンディフグとか、本田美奈子とか。自分の努力とか健康管理とかとは関係がない、どうしようもない世界があるということ。だから、サラリーマンみたいな、がんじがらめの「他人の人生」を生きてる余裕なんかないはずで、「自分自身の人生」を生きないといけない。

 
23:47 12/27 2008 | 固定リンク | コメント(1) | アクセス数(784)


12/05 2008
 時事通信によれば、高木氏は相変わらず自分の責任を棚に上げて労働者の味方を気取っている。
内定取り消し企業公表を=首相に雇用対策要請-連合会長
   麻生太郎首相は4日午後、首相官邸で連合の高木剛会長と会談した。高木会長は景気後退に伴う厳しい雇用情勢を踏まえ、「雇用対策に万全を期してほしい」と要請。新卒者らの内定取り消しで悪質な企業は公表すべきだとの見解を示した。
 これに対し、首相は「できるだけ知恵を絞りたい」と述べ、近く打ち出す新たな雇用対策で全力を挙げる考えを強調。内定取り消しは「もってのほかだ」と述べた。

 企業は景気が悪くなると、バイトを切り、派遣社員を切り、契約社員(期間工)を切り、そして新卒内定者を切り、翌年の新卒採用予定を凍結する。順番としては、内定者を切るのは最後のほうだ。それほど余裕がないということである。

 高木氏の言うとおりに内定取り消しは悪質だから、と内定を復活させたら、そのしわ寄せは、間違いなく未来の非正規社員にくる。少し業績が回復しても、人員余剰感があるから、非正規は当分、採用しない。正規と非正規は、常にトレードオフの関係にある。

 内定取り消しを悪質だというなら、それ以上に悪質なのが、高木会長が手掛けてきた正社員の過保護だ。仕事をしない正社員の給与を少し減らせれば、非正規社員をたくさん雇える。どうして、企業業績が悪化しているのに「自分の取り分だけはびた一文減らさない」というずうずうしい姿勢を崩せないのか。社会全体をよくしようとか、公共心みたいなものはないのだろうか。あつかましいにもほどがある。

 全労働者の3分の1にもなる非正規労働者の最大の敵は、まさにこの連合の高木会長なのだから、非正規の全国組織を作って対抗すべきだ。絶対に手を組んではならない。

 はっきりいって、デモなんていくらやっても、何も変わらないですから、雨宮さん、湯浅さん。

 だって、それを報道するのは新聞社やテレビ局の正社員なんだから、ヤバくなったら報道やめます。また、人数としては正社員のほうが2倍も多いうえに、非正規は平均年齢が若いから投票にもいかないので、政治家はほうっておけば、連合の言いなりでしょう。

 だから、本当に問題を解決するためには、モリタク氏でも会長にかつぎだして「非正規雇用連合会」を組織して、民主党にマニフェストで約束させて、政治力を行使するしかない。貧困は、まさに経団連と連合の結託による派遣法改正などによって政策的に作られてきたわけだから、政策的に解決させるしかないわけです。

 
13:50 12/05 2008 | 固定リンク | コメント(2) | アクセス数(559)



ココで働け! “企業ミシュラン”

渡邉正裕(WATANABE Masahiro)
(株)MyNewsJapan代表取締役社長/編集長/ジャーナリスト。ほぼすべての主要企業内ホワイトカラーに情報源を持つ。現役社員への取材に基づき企業の働く環境を一定基準で評価する「企業ミシュラン」を主宰。日経新聞記者、IBMのコンサルタントを経てインターネット新聞を創業、3年目に単年度黒字化。
詳細プロフィール&連絡先

新着お知らせをメールで受け取る(『編集長ブログ』は一番下)

RSSフィードで読む場合
このブログツイッターMyNewsJapan記事全体(または特定カテゴリ)

はてブ人気entry

ツイッター人気entry

  ↓最新blog entry↓
〔以下、渡邉の単行本〕

↓最新MyNewsJapan記事リスト↓