Ca 労働不適格企業
【構造不況型】
(仕事2.0、生活3.0、対価1.0)
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2011年の上半期、希望退職の応募者数で国内最多に輝いたのが、半導体大手・ルネサスエレクトロニクスの1,487人だった。このクラスの大型リストラは2010年に倒産したJAL以来で、今年は下半期に、リコーの1600人(募集期間10月31日まで)が控えている。「若い人が今後のキャリアを考える参考にして貰えれば」ということで、今年3月に希望退職募集に応じて退職した40代社員に、日立と三菱とNECのカルチャーの違いや、退職に至るまでの心境の変化、今後のキャリアプランや周囲の離職者の再就職状況などについて、率直に語ってもらった。
【Digest】
◇ターゲットはバブル世代
◇余剰人員は子会社営業に左遷の流れ
◇歯車であることを認識させた事故
◇関西系の三菱、優秀な人が多いNEC
◇半導体設計者の仕事の流れ
◇もう、機械いじりが好きで入る世界じゃない
◇最終製品を知ることもできない
◇うつ病で中央線に飛び込む社員
◇オーバースペックで長時間労働に
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退職金計算書 |
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◇ターゲットはバブル世代
これ(右記掲載)が、退職金の計算書です。見てもらえれば分かるとおり、私の年齢(40代後半)では、サラリーの40か月分が割り増しになって、さらに企業年金の一時支給分500万円超を含めると、それなりの金額になっていることが分かると思います。
通常どおりの退職金が「第一退職金」の欄で、勤続24年でも210万円余りに過ぎません。「特別退職一時金」の欄が、割り増し分です。
転入元の欄に「日立製作所」とあるとおり、私は日立出身の半導体技術者です。日立時代の2000年にも希望退職の募集はあったのですが、40歳から条件がハネ上がるプログラムで、私は当時、まだ30代。応募しても800万円ほどしか退職金が出ない、ということでした。まだマンションのローンがあったので、そのときは応募するのを断念した経緯があります。
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年金一時金計算書 |
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昨年(2010年)秋、社内メールで通達がきて、退職者募集について、部課長クラスが、対象者全員にマンツーマンで説明する、ということになりました。会社は今こういう状況で、この条件ですが、どうしますか?といった話です。自分としては以前からの経緯もあり、ラッキーでした。
希望退職の応募者には、手続きなどの集合説明会がありました。武蔵事業所(小平市、約3千人在籍)だけで応募者が200人規模でいたため、20人くらいずつ集めて説明会が開かれました。印象としては、それほど悲壮感は感じませんでした。40代が一番多かったと思います。
というのも、一番条件がいいのが、45歳~49歳で、40ヶ月分の割り増しなのです。職位などは関係なく、年齢だけで割り増し分が決まる。このレンジより年齢が上でも下でも、条件が悪くなるのがポイントです。
30代でも応募OKですが、10数ヶ月分しか割り増しが出ません。余剰感が強く不良債権化しているバブル期入社組を辞めさせたい、という会社側の狙いのがよくわかります。(例:1990年に院卒24歳で入社すると2011年現在47歳である)
同じ部では今回、20人中、4人が応募して辞めました。再就職はかなり厳しいので、迷ったあげく、子供がまだ小さいからとか、家を建てたばかりだから、といった理由で、応募したくてもできない人も周りにいました。実際、再就職は厳しいんです。再就職支援会社の斡旋で、1週間に5社ずつ面談はできる.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。
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キャリアパスと報酬水準 |
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評価詳細&根拠 |
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