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JR東海の元社員が語る「入社時にピラミッドに組み込まれ“ロボット人間”が好まれる会社」
数年前に別業界に転職し、現在は新しいキャリアを築いている(30代後半)

 入社時に“ピラミッド”が出来上がっていて学歴で出世の序列が生涯保たれる、言われたことだけするロボットになることを期待され、カイゼン意識を持つ社員はむしろ危険人物扱い――東海旅客鉄道(JR東海)は、そんな旧共産圏の国営企業みたいな会社だという。「一応、労働時間的にはホワイトですが、新幹線に飛び込み自殺した社員もいるほどで、精神的に追い込まれる人も目立ちます。正しい姿を伝えて、向いていない人には、違う道を歩んでもらいたいんです」。1990年代後半に高専卒で同社に新卒入社して以来、14年にわたって勤務し、数年前に転職した元社員が、そんな思いから現場の実情を率直に語った。(JR各社の福利厚生比較一覧PDFつき)

【Digest】
◇現場監督職は「外れクジ」
◇他組合の人を御用組合側に鞍替えさせる
◇学歴による強固なピラミッド
◇ピークに合わせた人員配置で、ほぼ残業なしの工場と車両所
◇「はい、わかりました」だけ言える人にピッタリの会社
◇総合職が会社から評価を得る為に利用される
◇民間に接して「恥ずかしい」
◇「会社を辞めます」に「オマエ、ろくな死に方しないぞ!」と上司
◇他国も欲しがる自動制御技術
◇2級(S1)の手取りは月11万円
◇在来線タダ、新幹線は4分の1で乗れる
◇人身事故に遭遇した社員に出る手当
◇有休取りにくさは職場と上司次第
◇遅刻1回で昇進試験が飛ぶ厳しさ
◇“報復”の新幹線自殺
◇採用コース別「正しいJR東海の働き方」


◇現場監督職は「外れクジ」
 90年代後半入社の僕の同期は、総合職(大卒・高専卒)が約200人、地方職(高卒、現地採用)が約800人で、計約1千人でした。僕は高専(高校3年+短大2年が合体した形態)卒です。コネ採用は普通にあって、総合職採用で有名どころですと、滋賀県知事の息子や、警察庁の國松孝次元長官の息子がいました。ほかにも工場社員レベルでチラホラ聞きます。

 その後2000年代に入ってからは、プロフェッショナル職(プロ職)というのができて、高卒以外の採用は、おおむね、総合職120人(一流どころの大卒+コネ採用)、プロ職80人(三流大卒中心)、高専職50人、といった構成になりました。

 このプロ職を含む総合職以外の社員は、会社側からすると、最終的に「現場監督者」の役割を担ってほしい人たちで、役職としては「助役」になります(給与等級はL級=詳しくは後述)。

JR東海のキャリアパスと報酬水準。組合員が圧倒的に多く、管理職・経営職は、ほとんどがキャリア組。
 助役(係長相当)は、各職場に3~5人ほどいて、現場の実務を指揮監督する役割を担いますが、これは「割の合わない役職」と見ていました。

 例えば、在来線の整備工場は、社員半分、OBの再雇用先である協力会社「東海交通機械」(略称CKK)が半分の構成で成り立っています。

 高卒採用の社員の大半は出世など気にしませんので、上司である助役に絶対服従はしません。

 その割に、CKKのOB社員の言うことには従順だったりします。これは、未だに現場には「助役=会社の犬」といった認識が強いためです。上昇志向のある若い社員の足は引っ張り、助役の指示に簡単には従わない行動がステータスになる(問題を起こすと助役の評価も下げることができるため)、といった風習が、強く残っています。

 自分の狭いテリトリーを守れば、昇進には興味なし。むしろ、余計な業務が増えるので昇進したくない、というスタンスが現場のヒラ社員の実情です。

 終了の鐘と同時に風呂場に全力でダッシュし、何分発の列車に乗った、とかいう自慢話は、呆れるを通り越して、滑稽でした。そんな人たちでも部下になりますから、ミスをされたら共同責任になってしまいます。

 上司なのに尊敬されない助役、助役を目指す意志がない社員の現状が、現場の質を低下させるのは明らかで、上層部としても、それは理解していたようです。

 とりあえず、上の命令を聞く助役を配置しておけば、崩壊はない。でも総合職で採用するのはもったいない――そんな背景から「プロ職」を大量に採用し、「下手な鉄砲」感覚で、現場に配置させているのです。そろそろ、プロ職採用の助役が出ている頃でしょうが、同じ大卒であっても、プロ職は、総合職の大卒と同じ土俵で勝負させてもらえる可能性は極めて低く、割に合わないと思います。

◇他組合の人を御用組合側に鞍替えさせる
 JR東海には、旧国鉄の流れから、複数の組合が存在しています。現在の状態は、

 JR東海ユニオン 18,021人
 国労東海 948人
 JR東海労 326人
 建交労東海 10人

(2013年3月現在、有価証券報告書より)

 と、会社の御用組合である「JR東海ユニオン」が圧倒的多数なのですが、地域によって例外があり、特に関西地区が顕著で、僕が在籍していたころは、半分が他組合(非JR東海ユニオン)という状況でした。

 他組合比率を下げるために、総合職以外の社員が関西で助役に昇進するためには、他組合員(国労東海・JR東海労)を1人、御用組合側に鞍替えさせなければいけない、という非公式ルールがありました。僕がいた2年の間でも、知人で2人、実行に移していました。

 問題になるため、もちろん文書には残しませんが、明確に条件として存在したのは確かです。

 鞍替えした組合員は、家族ごと、御用労組であるJR東海ユニオンの組合員がほぼ100%を占める名古屋車両所(新幹線の点検設備)か、浜松(新幹線の整備工場、約800人)地区へと、異動になるのが通例でした。大阪にいると、身の危険が予想されるからです。

 旧国鉄から民営化した際、どの条件が新会社での地位を決めたのかといえば、「どれだけの人数を御用組合に鞍替えさせたか」の一点に尽きます。関西は、その影響が強く残っている地域です。

 こんな状況なので、関西地区の助役、および助役を目指す社員は、他の地域以上に仕事がやりにくいのです。

 こういった足の引っ張り合いをする企業は大抵、傾いていくものですが、ドル箱の東海道新幹線を持っている強みで、ビクともしません。

◇学歴による強固なピラミッド
 総合職採用でも助役のポジションを経験させますが、東大卒クラスだと、危険地帯である関西に長くはいさせません。“安全”な浜松工場などに配属され、その後は.....この続きの文章、および全ての拡大画像は、会員のみに提供されております。



「『はい、わかりました』だけ言える人には、ぴったりです。ただし…」
「C2」、30代半ば、高専卒社員の給与明細
返納物一覧表。福利厚生として支給されるディズニーランドのメンバーシップカード、エリア内の自社線をタダで乗り放題な「職務乗車証」など。
職務乗車証を悪用して無賃乗車を繰り返していた件の社内通達。総務部総務課長名。

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   02:56 12/27 2013
経営が安定してる企業でも暗部はありか。しかしやはりワタミやユニクロの労働者達を考えると相当恵まれているなという感想しか出てこないな。社員数も相当多いので一概に他社と比較して自殺が多いとは言い切れないように思う。